谷 好通コラム

2001年07月26日(木曜日)

第174話 半そでシャツ

暑い!
猛烈に暑い!
今年が猛暑である事はテレビで言っていたが
こんなに早くから、こんなに暑くなってしまうと、8月になったら一体どうなるのか
いささか憂鬱になってしまう

 

私は、実際に店に出なくなってから、何年かが経ち
今は冷房の入っていないところに出る事は、少なくなってしまった
ホントに申し訳ないと言うか
ありがたいと言うか
何と言うか

 

二十数年、いつも店の先頭に立って来たので
暑い時のつらさは
自分なりに身に染みている

 

真夏に、車の室内を掃除機がけしている時など
車内は、外気よりはるかに暑くなっており、
掃除機をかけたあとから、自分の汗がぽたぽたと落ちて
その汗をまた、掃除機で吸う時
しんどくて涙が出そうになったこともあった

 

ファンベルトとか、クーラベルトの交換の時など
つい高温のラジエターなどに腕が触ってしまい
火傷をして
(ガソリンスタンドでは、お客さまを待たせているので、エンジンが熱いまま修理をしてしまう。)
急いで傷を水で冷やし
そのまま、またエンジンとラジエターの間に腕を突っ込む時
自分の仕事を恨んだりもした

 

炎天下で
お客さんが
「(自分はクーラーの入った車に)乗ったままでいるから、水垢取りやって」
と言われて、エンジンかけたままの車を磨きはじめた時は
途中で、放り出したくなった
(それからは、そういうのはお断りするようにした)

 

暑い時の思い出は、やはりつらい物が多い
ついこの間までの事だった

 

今、私の会社でも、快洗隊では昔と同じように
暑さをまともに身に受けながら車を洗っているし、磨いている

 

極力、日陰で作業するようにはしてあるが、忙しくなってくると
やはり炎天下で作業する場合もある

 

インストラクター諸君も
全国あちらこちらで頑張っている
今日も私の出番が終わった後、大阪のスタッフが
炎天下で、大声を張り上げながら実技の講習をやってくれている

 

本社の倉庫では、若い女の子達が
暑い中、せっせと荷造りをしている
でっかいスポットクーラーがつけてあるが
一時しのぎ程度の効果しかあるまい
ホントにご苦労様と思う

 

それどころか
私達の商品を
全国の方々が、暑い中で作業して使ってくれている
毎日の山のような材料を
一体何千人、何万人の人が、この暑い中
使ってくれているのであろう

 

感謝の思いを通り越して、申し訳ない気持ちでいっぱいだ
本当に“ありがたい”

 

私は移動が非常に多く、「大変ですね」とよく言われるが
そんな事は無い
移動は、エアコンの効いた乗り物に乗って座っているだけ
大変でも何でも無い
多くの人が「移動」が大変だと思っているのは、慣れていないだけで
神経を使うから、だと思う
だから、移動中はなおさら一生懸命仕事をする事にしている

 

※新幹線からの夕日、まだギラギラで熱線を降り注いでくる

 

 

こんなに涼しい所で仕事が出来るなんて、ありがたい事だ

 

今日は、半そでのシャツを着ている
しかも、上着無し
行儀が悪いと思われるかもしれないが
しばらくこれで行こうと思っている

 

思うところがあって
そうする事にした

 

普通、ビジネスマンで、礼儀を正すときは
長袖のシャツに、上着をキチンと着てというのが正装であって
半そでシャツは“軽装”であり
正しい服装ではない、ことは知っている
私も
どんな暑い時でも、長袖シャツを着て
上着を腕にかけて移動し
相手に会う時、講演の時、キチンと上着を着て話をはじめていた
そして、話がある程度進むと、「チョット失礼します」と言って
上着を脱がせてもらう
これをいつものパターンにしていた
しかし、考えて見ると
このパターンだと一日の内、上着はほんの数分しか着ないこともある
目上の人が上着をなかなか脱がないと、しばらく着ている事もあるが
大かたが数分である

 

ちょっとバカバカしいなーとは思っていたのだが

 

?
先日の、父の葬式の時
暑い中喪服を着て、交通整理をしてくれていた若い子を見て
大勢の参列者の方達を見て
本当に申し訳ないと思った
亡き親父も、お棺の中できっとそう感じていただろうと思った

 

?
半そでのシャツで、バリバリ仕事をしているSSの人達の前で
長そでを着ている自分に違和感を、感じてしまった
まるで、自分は別の人種なんですよ
違う世界の人間なんです
と、言っているみたいで、自分がすごくいやだった

 

?
少し前に、今日は出かけることも無いし
尋ねて来る方の予定も無かったことがあった
それで、まっイイカと、半そでシャツを着て会社に来たことがあった
そうしたら実に涼しいではないか
シャツが長いか、短いか
上着を腕にかけているかどうかだけで
こんなに違うとは、いささか新鮮な驚きであった

 

そんな、こじつけの理由をくっつけて
これから半そでシャツで、どんどん外に出ていこうと思う
スタンドの炎天の店先で、平気で長話が出来るようにならなくてはとも思う
色々な意味で初心に戻らなくては

 

 

今日は思い切って、半そでシャツを着てワンデースクールに出た
とりあえず、OKのようだ
しばらくこのまま続けて
具合の悪いときには「ちょっとアセモがひどいので、すいません」
なんて訳の分からない言い訳でもして
ごまかしてしまおうか、なんて思っている

 

伊予三島の駅、カンカン照りのホームで電車を待っているとき
小学校のプールで
子供がいっぱい泳いでいた

 

 

昔、小学校から
中学校に上がったとき
夏になって暑くなっても、長ズボンをはいていなければならない事に
ある種の“絶望”を感じた事を、思い出した

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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