谷 好通コラム

2002年03月07日(木曜日)

369話 洗車とラーメン?

きのうの内に第3話を書くといったが
睡眠時間が短くなってしまい、目が極端に疲れてしまったので
不本意ながら今日書くことにしました
今、札幌行きの飛行機、最終便の中
頑張って書きます

 

洗車とラーメン?と?では、ガソリンスタンドで売られている商品は、「必要商品」が多く、洗車はその中で「欲求商品」という異質な商品であり、ガソリン、オイルなどの必要商品と同じ手法で販売しても、難しい面がある。むしろ、洗車とよく似た性質を持っている「ラーメン」に置き換えて考えた方が、解りやすい。そして、ラーメン屋は、「うまいラーメンの味」が最初にあって、接客とか他の要素は、ラーメンがうまくて、はじめて意味が出てくる。だから、ラーメン屋は自分の店の味を作るために「修行」をし、努力をする。インスタントラーメンと同レベルの味では、ラーメン屋さんがある意味が無いから。
そんな話であった。

 

洗車のことを考えた時、ラーメンと同じような事が言える。
ラーメンの味に対して千差万別の好みが人にあるように、洗車にも幅広い好みを人々は持っている。
それに対して、ガソリンスタンド業界は、ほとんどの店が同じような洗車商品を提供していた。「セルフ洗車」「水洗い洗車」「ワックス洗車」「撥水洗車」それにプラス室内清掃がらみ。一般の人たちが、「スタンドの洗車」と呼んでいる一連の商品群である。
ガソリンスタンドは、石油販売が本業であって、その以外の商品は油外収益と呼び、余禄のような感覚が結構根強い。その中で洗車は手間が要って面倒な商品であり、出来るだけ機械任せにしたいと言う欲求がある。とりあえず早く終わる洗車を揃えた。
どこまでキチンと綺麗になるかは二の次だったような気がする。
その仕上がりに、一般ユーザー全体の17%の人しか「満足出来る、好きだ」とは回答しなかった。もちろん色々な意味を含めてだが。
とりあえず、ラーメンにたとえるならば、「うまい」と答えた人は17%ということ。
そして、なぜか「安い」。
ただでさえ安い単価に割引制度を被せて、一層安くしている。
「うまくない」→「安い」→「手をかけていられない」→「うまくない」→「値段を取れない」どこからどう始まったか解らないが、悪循環が発生しているようだ。

 

ラーメンにたとえよう。
その店のラーメンは同じ味が他にもいっぱいあって、特に変わった特徴も無い味だとするならば、そのラーメンはインスタントラーメンかもしれない。そして、そのインスタントラーメンを「うまい」と言う人が全体の17%。

 

17%の人しか「うまい」と言っていないのに、何故かどの店も、みんながそのラーメンを売っている。そして、みんな、そのインスタントラーメンを出来るだけ数をたくさん売って、少しでも売上を上げようとするので、いきおい「安く」なる。
安いので、手間をかける、気を入れると言うことが出来ない、あるいはしない。
手間をかけず、気の入らないラーメンはやっぱりうまくない。うまくないから買う人がますます少なくなる。そんな風にたとえられるだろうか。

 

この状況を脱する方法は簡単だ。
「うまいラーメン」を作ればいい。他の店では出していないような味を出して、「うまい!」と言わせればいい。
インスタントラーメンも立派なラーメンだと思う。私も大好きだ。特に「チキンラーメン」は昔ながらの味だが、今でも大好きだ。麺を食べたあとスープにご飯を入れて食べるのは行儀が悪いが、おいしい。しかし、しょっちゅうはイヤだ、たまに食べるからおいしいのだ。そして、そのチキンラーメンをどの店で買うか気にした事はない。どこで買っても同じチキンラーメンだから。
やっぱりラーメンはラーメン屋に行って、職人さんの作ったラーメンを食べる方がうまい。チキンラーメンの数倍のお金を払うだけの価値はある。職人さんが、自分の感性を信じて丹精込めて作ったラーメンは、それだけの価値がある。

 

洗車で考えるならば、みんなと同じ洗車だけでなく、自分自身が「うまい」と感じることが出来る洗車を、自分の納得のいく価格で(インスタントラーメンの何倍かのラーメン屋のラーメンの値段のように)、売ってみたらどうだろうか。
もちろん、現在の洗車にもそれなりのファンがいて、決して従来からの洗車を否定するものではない。それはそれで、好みの問題で、立派にその洗車を好きだとおっしゃってくれる「客層」がいる。
言いたいのは、その“従来からの客層”に好まれる洗車だけではなくて、別の客層にも好まれる洗車“も”売って見たらどうだろうか。
洗車をする側、つまりラーメンで言うなら作る側の思いを込めた洗車“も”、やっても良いのではないだろうか、と言うことである。もちろん、ここで言う「洗車」とは車を洗うということだけではなく、「洗う」「磨く」「掃除する」まで含めた「車をキレイにする」事に関してすべての部分についてだ。

 

と、ここまで書いて、千歳空港にむけて着陸態勢、中断です。

 

ところが札幌のホテルに入って、大変な事に気が付きました。
ACアダプターを忘れてきてしまったのです。
バッテリーはもう×マーク付いていて、続きを書くことはおろか
ここまで書いた原稿をHPに上げる事も出来ません。ギブアップです。

 

だから、今これを書いているのは、7日の夜です。
札幌は、雪でした。マイナス2度。
もう3月というのに北海道はまだ冬です。

 

 

このところ「洗車とラーメン」を書いているので
札幌でどうしてもラーメンを食べたくて
高さんに無理を言ってちょっとの間にラーメン屋に連れて行ってもらいました。

 

 

味はまぁまぁでした。

 

この話、「洗車とラーメン」は、また明日から書き始めます。
何話になることやら、少し心配になってきました。

 

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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