谷 好通コラム

2002年05月22日(水曜日)

425話 男女摩訶不思議

何がびっくりしたって
うちの男子幹部社員Tと、女子社員Oが
「僕たち結婚します。」と行って来たのだ

 

最初、朝食の後、Tが「社長チョッと時間ありませんか?5分だけ」
しかも、会議室でと言うのだ
昼飯の後はしばらく、すごく眠くなってしまうので
ややこしい話だと困るな、と思ったが、とりあえず「ああ、いいよ」と
そして、会議室に入ったら
Tの後に女子社員Oが続いてやってくる

 

いつも会議室に入ると
事務員さんが人数分のコーヒーを持ってきてくれる
だけど、Oは手ぶらである
そして
私が会議室の椅子に座ったら
机の反対側の私の目の前に、2人並んで立つではないか
そして
「僕たち結婚します。」
と、Tがコイタ

 

ビックリ仰天
青天の霹靂
「えっっ!」
私は、ビックリしてしばらく言葉が出なかった
まったく予想もしていなかったカップル
「ホッオ~~~ッ、なんで?」
と思わず、意味のない質問が口に出てしまった
「何でといわれても、結婚したいと思ったから、結婚します、ということですけど」
そう言われりゃ、そうだ
性もないことを聞いてしまったと反省しながら
次の言葉が出てこない
出てくるのは
「ホッオ~~~ッ」ばかり

 

Tは30歳
若いが、当社の営業マンとしては、3番目の古株だ
それでも入社してきて7年か?8年か?
とにかく当社が洗車関連の商品を、全国に販売し始めたころに入ってきた
昨年まで東京営業所で責任者を2年と少し務めた
昨年の末愛知の本社に戻ってきて、現・快洗隊営業部部長
仕事は出来るが
しかし
まだまだまるっきりヒヨッコで、これからの人間でもある

 

Oは当社の事務員さん
まだ20歳代半ば
とても華奢で、小柄な子だ
何年か前の採用面接の時に
「私、細いですけど力あります。引越しのアルバイトしていたことがあります。」
そう言ったことを覚えている
印象的な子であった
弟の現・常務(当時課長)が
「あの子は絶対採りましょう。」と、えらく気に入って、力んでいたことを覚えている
その見た目、服装、物腰、口調に派手さはないが
電話の応対、事務処理、出荷(彼女はほんとに力持ちであった)
すべてにおいて、いい仕事をしてくれている
出荷事務担当係長
そして
“美人”である
(はっきし言って、Tにはもったいない)

 

この二人が、“好き合っていた”なんて
私は、これっぽっちも気が付かなかった
Tいわく「付き合いは最近で、結婚を考えるようになったのは2カ月ぐらい前」
ということは本社に帰ってきてから、らしい

 

「しばらく内緒にしておいてもらえませんか」
と、2人は言う
私、「イヤなこった」
こんないい話を内緒にしておく理由などあるわけがない
当社始まって以来、初の社内結婚である

 

「内緒にしなければいかん理由が何かあるのか?」と聞いたら
「別にありません」と言う
「では!」と、言うことで
早速、事務所に下りていき、そこにいた人をとりあえず全員集めて
この2人が結婚することを、みんなに発表してしまった

 

それを聞いた瞬間、全員
かなりの時間、シ~~~~~~ン、とした
みんな目をキョトンと見開いて、口をポカンと開けている
「ハトが豆鉄砲を食らった顔」とは、まさにこのことを言うのだろう
それから
パラ、パラ、パラと、拍手が起きて
「おめでとう!」

 

私はこの手の話に実にうといし、鈍感だ
ほんとにビックリした

 

 

高校生の頃
私は、女の子と付き合ったことがほとんどなかった
一人だけ、お茶を飲んだり、散歩をしたりという間柄になったことがあったが
手を握ったことも、つないだこともなかった
たったそれだけ
私に責任のあることで、サヨナラした
後は、片想いだけ

 

「私は女性にモテない」
そんな強い強迫観念を持っていた

 

だから、相手に「告白」したことも一度もない
何かの時に、その子の姿を見ているだけで十分満足であった
片想いするにしても
一番かわいい子、一番好きな子を避けて
2番目に気に入った子に片想いしていたような気がする
片想いする相手にも、遠慮するような
変な歪んだものがあった

 

そんな情けない私であったが
卒業式の後、ビックリ仰天した出来事があった
片想いすら遠慮していたその一番可愛いかった子が
私のことを「好きだった」、と言うのだ
(「だった」という過去形に注意)

 

多分、生まれてから一番驚いたことだったと思う
あの時のなんとも不思議な気持ちは、今でも憶えている

 

今回のT.Oの件は、そのとき以来2番目に驚いたことだ
ほんとにビックリした
男女の間の気持ちとは、摩訶不思議なものがある

 

「人を愛するということは、相手の幸せを願う気持ち」
このことを、二人ともしっかり思って欲しい
それだけが願いだ

 

 

話は変わって
昨日、腱鞘炎になった指の手術を受けるつもりで、病院にいった
(手術と言ってもたかが10分で終わる軽いもの)
右の薬指が、だんだんひどく痛くなってくるし、曲がりにくくなってきたからだ

 

病院に行ったら、先生にこう言われた
「一回注射を打ってみましょう。これで治ってしまう場合もありますから。
切るのは、その結果が出てからでも遅くはないでしょう。」

 

「手術はイヤだけど、注射もイヤだなぁ」
私がグチュグチュ言っている間に、さっさと注射が準備されていた
「その注射、痛いんでしょ?」
未練たらしく、先生に聞くと
「そりゃあ、針を差すんだから、チクッとは痛いわねぇ~」

 

ベッドの上に寝かされて、いよいよ注射
ものの5秒ぐらいであったが
“ものすごく痛かった”
絶対、チクッと痛いなんてものではなかった
診療室から出て、目に涙が浮かんでいるのに気が付いて、あわてて拭いた
“ほんとに痛かった”のである

 

そして翌日の今日
かなり腱鞘炎の腫れがひいて
痛みも薄れてきている!

 

これはひょっとすると、手術をしなくてもいいかもしれない
しかし、注射は後2回打たなければならないと言っていた
思い出しただけで、憂鬱になってくる

 

ただいま、神戸ワンデースクールに出かける新幹線の中
チョッと睡眠不足である

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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