谷 好通コラム

2002年06月21日(金曜日)

449話 子供の頃の友達

昨日、Iさんという方と10年ぶりに会った

 

Iさんは、テレビ番組・CMなどを制作している会社を経営している

 

私が19年前に独立して、ガソリンスタンドを始めた頃から
そのガソリンスタンドのお客さんだった
私自身は、10年ほど前から
「洗車の事業化」に走り出し
スタンドの方にはほとんどいなくなってしまったので
Iさんとは、それ以来お会いしていない

 

今回お会いしたのは
「快洗Boss」のプロモーションビデオ製作の打ち合わせのため

 

従来までは
商品紹介のビデオは、ほとんど自分たちで作ってきた
今のビデオカメラは、デジタル化されていて
ホームビデオカメラでもすばらしい画質を持っている
だから、自分たちでストーリーを考えて
台本を作り、自分たちで出演して、撮影して
スタジオ(結婚式のビデオなどを編集する程度の小さなスタジオ)に持ち込み
自分たちの指示で編集をしてもらう
こんな方法でビデオを作れば、1本10万円以内の予算でやれた
「自分たちでできることは、自分たちでやる」
これは私たちの会社の伝統で
今までは、ビデオもこれでやってきた

 

しかし、今回の「快洗Boss」は、1台500万円を越す商品
私たち素人の手作りプロモーションビデオでは
さすがに、「商品の格に合わないな」と、思って
制作のプロに依頼することにしたのだ

 

では、どこにそれを依頼するのか
ハタと考え込んだ

 

しばらく考えて、ふと思い出したのがIさんのこと
そういえば
「ビデオ作るときには声掛けてよ」と
10年ぐらい前のことだが、そうおっしゃっていたことも

 

といっても、電話番号も何も知らない
知っているのはご自宅の場所だけ(車を引き取りに行ったことがあった)
とりあえず、ご自宅に行ってみることにした

 

いらっしゃったのは奥さん

 

ピンポーン
「私、アイ・タック技研の谷と申します。
覚えていらっしゃるでしょうか、昔、高津波でガソリンスタンドをやっていて
今でも、洗車屋をやっていますが・・
そこで、Iさんにガソリンを入れていただいていました
え~~っと
今度、私の会社でビデオを・・・・・」

 

インターホーン越しに
自分が誰であって、怪しいものではなくて
仕事を依頼しに来たことを説明するのに、えらく苦労した

 

そこはご自宅であって
仕事場であるスタジオは別のところにある
その自宅の方に
突然ピンポーンときて
「10年前に、ご主人と、かくかくしかじか・・・
仕事をお願いしたいので・・・」
と、話し始めたわけだ
「怪しい」と、思わないほうがおかしい
しかし
やっとのことで分かっていただけたらしく、ドアを開けてもらえた
奥さんとも10年ぶり
久しぶりのご挨拶をさせてもらって、用件を伝え
Iさんに連絡を取ってもらうことになった

 

ホっとした
(一時はどうなるかと思った)

 

翌日、Iさん達が、私たちの事務所に来てくれた

 

十年ぶりにお会いするIさんは
ちゃんと、オジサンになっていた
私同様、キチンと10年分オジサンになっていた

 

Iさんは、ル・マン24時間とか、インディアナポリスとか
海外取材を多く手がけていた人で
今は、立派なTV製作の会社の社長
普通なら、商品のプロモーションビデオ製作ぐらいの仕事ならば
営業の方が来て商談開始、というケースだが
「懐かしい」と、わざわざ、Iさん自ら来ていただいたのだ

 

話は弾んだ
いっぱいのことを話した
仕事の話そっちのけで、お互いに、いっぱいの話をした
さすがに、世界を股に掛けた方
まったくご自分を飾らず話してくれる、その話題が多岐に渡って
実に面白かった

 

その中で特に印象に残る話

 

「昔は、2/3が出張で、ほとんど海外だった
若い時は、それはそれで面白かったが
今は、家がいい
それで、子供の頃の友達と遊ぶのが、
楽しくてしょうがない
一番、それが楽しい」

 

そう、おっしゃった

 

まったく意外な言葉に、私はそのとき「へぇ~」としか答えられなかったが
あとで、よくよく考えさせられた

 

「子供の頃の友達」
私には、そう呼べる人が思い浮かばない

 

幼稚園、小学校その頃の友達とは、まったく会っていないし
どこでどうしているかも分からない
中学校の頃からの友達は、何人かまだ付き合いがある
サークル活動をやっていたので
その仲間とは、今でも年に何度かは集まって、飲み会などをやっている
しかし、みんなが集まるところで会うだけで
個人的な付き合いはない

 

「子供の頃の友達と遊ぶのが、楽しくてしょうがない」
Iさんのそんな言葉に
私は、心底うらやましいと思った
そして、その気持ちがすごく分かるような気がした

 

昨日の夜から、社員旅行の第2班がグァムに向けて出発した
今回は営業・インストラクターが主体で
私は事務所で電話をかける相手もなくて、ちょっと手持ち無沙汰である
書かなければならない原稿が、かなりあるので
ポツポツ書くが
やはり、寂しいものがある
仕事の話をしていないと、つまらない

 

私はすっかり仕事人間になってしまったのだろうか
今は、仕事以外の人との交流があまりない
私から仕事がなくなったら、私はどうするのだろうか
そう考えると
「子供の頃の友達と遊ぶのが、楽しくてしょうがない」という
Iさんの言葉が
ますます、羨ましく思えてくるのだった

 

※なんちゃって、今日の夜からMINEに行き
明日1日練習
そして、あさって「MINEツーリングレース」本番だ
「公私」の「私」の部分で
早速、H・オサムと前祝をやってしまったのだ

 

 

先日のグァムでの1ショット
3人共、レンタルヘルメットのため、衛生上シャワーキャップをかぶされている
あまりにもおかしかったので、1枚撮ってしまった

 

 

※相変わらずのすし善夫婦
そして相変わらずの大繁盛振りであった
ほんとにこの店はすごい

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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