谷 好通コラム

2002年10月14日(月曜日)

546話 接待もいろいろ

アイ・タック技研。
この会社は、営業としての「接待」を、全くしない
だいいち、経費での接待交際費というものを全く認めていないのだ

 

お客様と飲食をしても
すべて自分持ち
これは、私も含めての話だ

 

営業スタッフからの不満もないことはないが
もう2年近くこの方針を続けている
これには、会社としての考えがある

 

この会社は、ビジネスの上で“顧客の役に立つ”ことで成り立っている

 

洗車に対する考え方を知っていただき
技術を覚えていただき
その結果
たとえば、SSさんがキーパーなどをエンドユーザーに提供することによって
ユーザーが喜び
SSさんに利益を上げていただくことが
キーパーなどのケミカルの購買につながり
会社としての利益を確保しているのだ
その意味では、私達の利益は成功報酬と考えている

 

奇麗事のようだが
この形が、“遠回り”のようで、本当は一番効率がいいと考えている
だから
接待などによって、たまたま商売が出来てしまうと
安易にそういう方法に
頼ってしまうようになって
結果的に
本来の自分たちの姿を見失うようになっては、いけないと思っている

 

たしかに、一緒に飲食をすることによって
人間関係がスムーズに行くこともあるかもしれない
しかし
この原則を損なう可能性があることの方が
デメリットが大きいと考えていた

 

ところが
このところ、少し考えが変わってきた
ドイツに行ってからだ

 

前々回、ドイツに行った時
毎晩、食事に誘われた
そして
普通の地元の人たちが利用しているレストランで
SONAXの人たちは、“夫婦連れ”で
私達と食事をした
ある時には、その子供まで登場した
(子供が未成年だったので、挨拶だけだが、それは素晴らしい挨拶であった)

 

家庭にまで招待されたこともあった

 

みんなキチンと正装している場合もあれば
リラックスした服装の場合もある
招かれた方は私達だけではなく、他のお客さんも一緒の場合もあった

 

そして、毎晩相手が変わり
随分たくさんのSONAXの人たちを、私達は知ったし
逆に、私達をSONAXの人たちに知ってもらった

 

家族ぐるみの皆で一緒に食事をすることによって
お互いに自己紹介をし
楽しい会話を通じて、お互いを知り合い
仲間意識を作り上げていく

 

日本のように
接待をする側も、される側も、男だけで
家族が立ち入ってくることは決してなく
男は、夜遅くまで飲んで騒ぎ
そこには、接待役のプロの女性がおり
男は鼻の下を伸ばす
家で待っている女房には「仕事の接待なんだから仕方ないだろ」
と、決まり文句を言う

 

そんな接待のあり方とは
全く異次元のものだ

 

ドイツで経験したあの接待は
訪問者を歓迎する素晴らしいものと感じた

 

この経験を、どう生かしていくか
私はいまだ、この経験を生かしていない

 

今日も、SONAX日本代表の吉村さんと
午前中、名古屋駅前のホテルでたくさんの打ち合わせをしたあと
ちょうど昼時であったのに
昼食にお誘いすることが出来なかった
ビッシリと予定を入れてしまっていたからだ

 

色々な意味で
自分のペースを変えなくてはならない時が来ているようだ

 

コーヒーだけで失礼してしまったが
吉村さんとの会談は充実したものであった

 

 

この日は、午後からも素晴らしく楽しく
充実した話し合いがあったのだが
写真を撮るのを忘れてしまったのだ

 

あと一ヶ月で満点の免許に戻る
80kgのSさん
次回こそは、登場してもらいます

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2002年10月14日(月曜日)

545話 今年の日本GP

もう7分前に日付が変わって
昨日の話になってしまったが
鈴鹿で、F1日本グランプリがあった

 

去年は、清水さんがシビックレースに出場したので
バックストレートのパドックと
SONAXの関係で、グランドスタンド前のパドック
両方のパドックからF1グランプリを見た

 

あんなことは、もう一生無いかもしれない

 

今年は、と言えば
ビール飲みながら、テレビ観戦
去年とはえらい違いである

 

よっぽど、日本グランプリ、見に行こうかとも思ったが・・・

 

昨日は、私の母方のオバサンの法事があって
どうしても見に行くことは出来なかった

 

去年、親父を亡くして
私は親戚の法事に出るようになった
もう、そんな歳なのである
50にもなって
親戚づきあいそっちのけで、F1見に行ったとは言えなくなってしまったのである

 

今回の法事は、35日の納骨であった
普通は49日であるが、私の住んでいるこのあたりは、35日でやるようだ

 

お寺で、私より若い坊さんが
お経を上げる前に
「一言っ」と言って説法をしてくれた

 

以下、お説法
「テレビを見ていたら、キムタクが出ていて
若者との討論の番組でした。
誰かが『赤ちゃん可愛いでしょ。今が一番可愛い時ですものね』
と、言ったら
キムタクが
『赤ん坊は生まれたときも凄く可愛かったし、きのうも可愛いと思った。
明日も可愛いと思うだろうし、何年後も可愛いと僕は思う』
と、ムキになって言っていました。
“今が一番可愛い”の“一番”という部分に、ムキになってこだわっていました。

 

今も可愛い
生まれた時も可愛い
きのうも可愛かった
何年後かも可愛いに決まっている
いつの可愛さが“一番”なんてことは、ないわけで
その時、その時が、すべて可愛いく
その可愛さに、一番とか順番なんて付けられない

 

きっとそういう意味でしょう

 

お経に、『赤は赤く、青は青い、そのことが尊いことだ』という意味のものがあります。
赤は赤だから赤としての意味があり、青は青だから青としての意味がある。
そのどちらに尊さの順番があるわけではなく
赤が無理して青でなろうすることに、意味があるわけでもない。

 

ナンバーワンより、オンリーワン
一番になろうとするより、自分が自分自身であること、そのことに尊さがある。」

 

お坊さんの説法など聞いたことが無いので
ほっほ~、うまいこと言うものだなぁ
と、至極感心してしまった

 

自分自身の価値というものは
誰かと比べることによって、その価値を決めるものではなくて
つまり、相対的な存在ではなくて
自分の価値とは
自分が自分であることに、すでに絶対的な価値がある

 

これは、ほとんどの宗教と、哲学と、法が持っている考え方である

 

それを、この坊さんは
テレビで見たキムタクで表現してしまった

 

そういう意味では、凄い坊さんだなぁ、と感心してしまったのだ

 

法事があったので、F1には行けなかったが
このところのハードスケジュールと、それが来週も続くことを考えると
いい休養になったとも思えるし
いい話を聞けて、得した気分にもなった

 

サァ、後は夜10時からの「F1日本グラプリ」を、テレビで見る
ビールを用意して
お菓子を用意して
ダイエットは「明日から」と自分に言い聞かして
観戦、観戦!

 

この時間には、当然結果が出ていて
インターネットを使えば、調べることも出来るが
楽しみが減るので
もちろん、そんな無粋なことはしない

 

頭、マッサラにして、ワクワクの観戦だ

 

このコラムはそれを見たあと、書き始めた

 

M.シューマッハ優勝
当たり前だ
奴の完璧な勝ち方は、すばらしいが
もう飽きた、って言ったら言いすぎだろうか
それにしても、パーフェクトを絵に描いたような勝ち方であった

 

佐藤琢磨!
F1初シーズンにして、初ポイント、しかも5位
しかも、しかも、自分のホームグラウンド鈴鹿で!
琢磨はかっこいい!
知性的なのに、力強く、謙虚で
悪いことがあっても決して何かのセイにしない

 

あんなにサワヤカで、好感の持てる若者が
日本のスター、どころか世界のスターになっていることは
最高である

 

説法をしてくれた坊さんと
感動させてくれた佐藤琢磨のことを考えていたら
この写真を思い出しました
いつか見たお寺
最近の坊さんは、ナカナカである
「夢」とは、すべてを叶えてくれるキーワード

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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