谷 好通コラム

2003年02月09日(日曜日)

639話 出てくるケータイ

携帯電話の事を、みんな「ケータイ」と呼ぶ
私が携帯電話を持つようになったのは、もう12~3年前
担保の問題などで、ガソリンスタンドとしての拡張に限界を感じ
洗車の方に会社の方向をシフトし始めた頃だ

 

その頃の携帯電話は馬鹿デカかった
“ドカ弁”と呼ばれるかなり深い大き目の弁当箱ぐらいの大きさで
2~3kgはあった
デカくて重い
携帯電話といっても、がんばって何とか携帯できるぐらいの電話
何といっても電池が重い
そのくせ、あまり長く持たない
せいぜい1日(ひんぱんに通話すれば2~3時間)
だから必ずデッカイ充電器まで持っていなくてはならず
全部で3~4kgにはなる
しっかり“荷物”であった

 

しかしその頃、携帯電話を持っている人は滅多にいず
駅のホームなどで
携帯電話が鳴ると、いっせいに周りの人がこちらを見た
注目の的になったわけだ
「わっ、こいつ携帯電話持ってる。スッゲーなー・・・」
なんて感じ

 

ムッフフフッの優越感であった

 

その頃は
携帯電話を持つためには、最初、機械代とか何やかやで20万円近く掛かる
電話代もムチャクチャ高かった
たしか8秒で10円ぐらいであったと思う
とにかく、先に要点を考えておいて短めに話さなくては、とんでもないことになる
しかし、客先に電話をして
受付の人なんかが出ると、「チョッとお待ちください」と言われ
相手の人に電話を回してもらうのに1分近く待たされる時もあって
頭の中で料金カウンターが、かなりのスピードで上がっているのを想像し
ぞっとしたこともある

 

あの頃で、月10万円近く電話代を使ったこともあった
10年以上前の話である

 

まだ営業マンの数も少なく
携帯電話を持たせている者も少なかったが
とにかく電話代は大変であった

 

それが、普及につれ
通話料もどんどん安くなり
使い方によっては、市内電話と変わらない
携帯電話自体も、昔に比べるとタダ同然にまで安くなった

 

ほとんどの人が携帯電話を持つようになり
携帯電話は“ケータイ”になった
駅のホームでも、あちらこちらでケータイが軽やかなメロディーで鳴り
電車の中でも、何人かに一人はiモードでメールを打っている

 

時代も変わったものである
携帯電話一つ見ても
たった10年やそこらで
世の中がまったく変わってしまったような気がする

 

時代について行くのは、大変である

 

私は、皆さんのように
ケータイのメモリーに電話番号を登録していない
電話をかけるときには、すべて手で番号を打ち込む
何故かというと
私は携帯電話をすぐに失くしてしまう
どっかに忘れてきてしまうのだ
だから、番号を登録してもほとんど意味がない
逆に、登録をするとケータイを失った時に番号が判らなくなってしまう

 

いちいち番号を手で打ち込んでいるうちに
番号を憶えてしまうようになった、40~50件ぐらいは憶えている
別に記憶力が良い訳ではない
何度もかけているうちに、指がけっこう憶えてしまうものでなのである
皆さんもやってみたらいかがですか?
思ったより、憶えてしまうものです

 

私は、ケータイをすぐ亡くしてしまうので
今持っているケータイは、多分、もう30台目近くであるはずだ

 

失くしてしまうのは、ケータイだけではない
腕時計、カギ、手帳、メガネなどなど
最近特に忘れてくるのが、白いカッターシャツ

 

白いカッターをホテルのベッドに放り出すと
ベッドの白いシーツに対して“保護色状態”になってしまい
ホテルにそのまま忘れて来てしまう
私のカッターはほとんど白いシャツなのだが、最近カラーシャツを着ることが増えた
白いカッターがだんだん無くなって来たからだ

 

私の忘れ物癖はほとんど病気である

 

ところが最近
ケータイ電話が失くならなくなった
出てくるのだ!
何度か、どっかに忘れてくるのだが
出てくる!

 

私の忘れ物が多い事を知っているみんなが
ありがたいことに、注意して見てくれている
だから
私が「あれー、ケータイがどっか行っちゃった」と騒ぎ出すと
誰かが「○○▲で見ましたよっ」と教えてくれる
そうすると、チャンと出てくるのだ

 

大したものである
持ち主の私より、私の持ち物の行方を、みんなが知っているなんて・・

 

まっ、ありがたいことである

 

おかげで、私が今持っているケータイは
1年近く今のままだ
これは私にとって奇跡に近い

 

しかし、そろそろ新しいのが欲しいと思っているが
「どうせ、また失くすんだから」と買ってもらえないのは
チョッと不満である

 

※出てくるケータイ

 

 

先程、送受信したメールで
宇部のO部長が入院されたと連絡があった
彼は、ホントに頑張る人で、見ている方がハラハラする

 

まっすぐ前を見て
納得できない事を、納得しきるまで、絶対妥協しない
いつも満面の笑顔で
しかも、やさしい
透明な心を持った人だ
だから、自分が中途半端であることが嫌いで
とことん自分を追い詰めるところも持っている
私が尊敬する人の一人だ

 

O部長、今度こそゆっくり休んで、エネルギーをタップリ溜め込んできてください

 

左のかたがO部長

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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