谷 好通コラム

2003年04月13日(日曜日)

687話 晴上った日曜日

昨日まで雨が降っていた
洗車屋にとって、土日に雨に降られるのは痛い

 

3月15日、知立店オープンの日も雨であった
それでも最後の土日が晴れで
3月は15日間の営業で(水曜定休)130万ぐらいの粗利まで漕ぎつけた
ちょっとホッとしたのだが
4月に入ってから、土日すべてが雨がらみで
刈谷店とともに伸び悩んだ
両店とも、予算の半分以下

 

お天気商売だから仕方ないといえば、そうなのだが
何より心配なのが
スタッフの士気
元気の無い店は、接客から商品の品質まで
すべてにわたって落ちてくる

 

こんな時、経営者は決して
決して、不安そうな顔を見せてはいけない
自分自身の士気を、決して落としてはいけない

 

自身の士気が、すなわち我がスタッフの士気につながる

 

こんなことは、過去にも何度もあったが
今は、?快洗隊という独立した会社になっていて
この両店舗での収入だけで会社が運営されている
そして独立してちょうど2ヶ月
新規店舗をオープンさせて1ヶ月
支払いは、今月の月末に集中してくる
新米経営者としては、胃が痛くなっているはずだ

 

こんな時の
いやなめぐり合わせの雨が続いたのは
カウンターパンチ

 

雨の日のガランとした店の状況と
もうすぐやってくる月末の支払いの大きさに
気が滅入ってくる

 

ほんの数ヶ月で、今まで考えたことも無いような借金と
その代わりに商売のための店舗と道具が手元に残る
いわば商売の素
商売で成功すればいいが、失敗したら
借金だけが残る
その借金は、サラリーマン時代とは異次元の金額
胃が痛くなってくる
ほんの少しだが後悔の気持ちが覗く

 

こんな時に、きちんと計画性を持っているかどうかが問われる

 

商売を始めてしばらくは
借金が続く
商売のための店作り・道具揃え・人材の育成・開店のための告知活動
すべて、これからの商売のための初期投資
初期投資は普通、用意していた資金と、借金でまかなわれる
そして
その投資によって得られるのは
これから継続される商売の“可能性”だけ

 

可能性なのだから
成功の確率は100%ではない
0%かもしれないし、50%かもしれない
大成功して大金持ちになる可能性など、1%もあるわけがない
しかし、借金は100%の形で残る

 

借金が発生した時点で
新米経営者はたいていここで、一度、メゲル

 

それでも、?快洗隊の場合は
とんでもなく恵まれている
すでに、採算が取れている店がすでに一軒あって
すでに、十分に力のある仲間が何人も揃っていて
地域の信用もある程度勝ち得ている

 

ここまで来るのに、通常、うまく行って数年は掛かるのだ

 

しかし、そのかわり
この会社には、最初から急激な成長を求められている
超ハイペースの成長である
これはすさまじい負担であるだろう

 

独立してから何とか軌道に乗って、ホッとする時期があるのだが
ほとんどの人は、ここで落ち着いてしまう
最初の高い志を持って独立したはずだが
独立当初の大きなプレッシャーから、軌道に乗ってホッとした時
ここで一服をし
一服をしたままで終わって
その規模のまま落ち着いてしまう人がほとんどなのだ
新しい挑戦をする気力を、ここで失ってしまう

 

本人はやる気があるようなことを言うのだが
決して冒険をせず
先行投資もしない
ささやかな贅沢などをしはじめて
「店のオヤジ」でおさまってしまうのだ

 

少なくとも、私が知っている独立した100人以上の人間で
ここを脱出した者はまだいない

 

?快洗隊は、それは許されない
一服して“店のオヤジ”に落ち着くことを許されていない
そう
成長を止めることを許されないことが前提で
最初、数年の成長の苦労を通り越したところから、スタートしているのだ

 

だから、今
普通の独立より大きな借金が始まって
普通より大きな可能性を生かさねばならないプレッシャーを感じながら
しかも
“軌道に乗ったら一服”することを許されない
ひょっとしたら、ずっと全力疾走をしなければならない
ゴールがどこにあるのか分からない
そんな大きな不安を持って
出発している

 

そんな新米経営者にとって
この半月にわたる“土日の雨”は、どんな風に写ったのだろうか
つづく洗車の天敵“土日の雨”は
かなりきつかったであろう

 

 

そんな重さをぶっ飛ばすように、晴上った!
見事な晴天である
“今週1週間分の晴れの予報”を伴って、晴上った!

 

刈谷店も、知立店も
朝から「洗車のプロに、綺麗にしてもらいたい人たち」が
両方の店に押し寄せている

 

?快洗隊の新米経営者
そして、ともに新しいマーケット切り開く志を持った“仲間たち”
それまでの鬱憤を晴らすように
洗う、磨く、掃除
思う存分、“仕事”をしまくっていた
みんなの顔に笑顔が

 

刈谷店、朝一番からずっとこんな調子。酒部店長もニッコニコ、スタッフバリバリ

 

 

新人の増田くん、ものすごく楽しみな新人である

 

 

ぎっしり詰まった車と、刈谷の守護神・井内

 

 

知立店!、新人熊沢君の笑顔が印象的であった

 

 

半田マネージャー、スタッフ全員、新米経営者とも元気元気

 

 

街には花がいっぱい

 

 

太陽がうれしく、まぶしい

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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