谷 好通コラム

2004年08月30日(月曜日)

1009.3時間立ったまま

昨日上海から帰ってきて、今日はいささかくたびれている。
とは言うものの、
今は東京へ向かっての新幹線の中。
関東営業部の新人募集の面接のために向かっているのだ。

 

こう書くと、うわ~大変だぁ、と思われるかもしれないが、
実は、出張自体は大変でもなんでもない。
移動時間は休憩と同じであって、ほとんどの場合座っていればいいだけ。
私は、その時間が勿体ないので、
必ずパソコンを出して、何かを書いている。

 

移動の新幹線の中とか飛行機の中は、事務所で書くよりはるかに集中できるし、
その方が時間も早く過ぎて楽しい。
せっかくのこの時間を、居眠りをしたり、漫画とか娯楽誌を読んだり、
ビールなどを飲んでポォーとしているのは、
いかにも勿体ない。
よく「時間をつぶす」という言葉を言うことがあるが、
“つぶす”ような時間など、勿体なくて、あるはずがないのだ。

 

とは言っても、
みんな、乗り物に乗って本を読んだり、パソコンなどをやると
乗り物酔いになって気持ちが悪くなると言う。
なんとも勿体ない話だ。
しかし、漫画とか新聞を読んでいても気持ち悪くならないのに、
パソコンを打つと気持ちが悪くなるというのは、
変な事だと思うのだが。
まぁ、人それぞれであって、仕方ない。

 

私の場合、出張で疲れるのは、立ったり、歩いたりすることだ。
特に立っている時間が長いと足に応えてツライ。

そういう意味で、公共の交通機関を使い、歩く機会の多い東京出張は
少し苦手なほうである。
しかし、
もっとつらいのは海外出張。

 

出国と入国の時に、大変長い時間、
行列で立っていなければならないことがあるからだ。

 

まず飛行機のチェックインに
やたらと時間がかかる。
国際便は搭乗手続き自体にもすごく手間がかかるようだが、
なぜ私の順番になるとスッと手続きが終わるのか、いつも不思議で仕方ない。
特に中国の空港カウンターでは、
乗客と係員が押し問答している場面をよく見る。
いったい何を話しているのだろう。

 

国外旅行はどうしても荷物が多くなるから、荷物の重量制限で揉めるのか、
イヤイヤそれだけではない。
彼らが預けようとしている荷物は、
荷物というよりもむしろ“貨物“と言った方がいいほど多い。
でっかいダンボールをいくつも持ち込もうとする場面すらあって、
「いくらなんでも、あれは、手荷物とは言わんよなぁ~」と思うのだ。
国内と目的国での物価の違いによる差益を稼いで
少しでも航空運賃を浮かそうとするのか。

 

いずれにしても、たくましさを通り越している。
行列に並んで待っている方としては、いつまでも揉めている光景を見て
だんだん腹が立ってくることがある。
混んでいる時だと1時間ぐらいは見ておいた方がいい。

 

チェックインがようやく終わると、
空港税のチケットを買う。ここは割りと簡単。
次に税関、ここもあまり行列は長くないし、ほとんどフリーパスだ。

 

難関は、イミグレーション。
出国審査で、ひどい場合は1時間ぐらい行列で立たされる。
これは入国審査の場合でも一緒である。

 

時には、また、押し問答が始まる。
特に若い女性の場合、引っかかる場面が多い。
引っかかる人がいる行列に並んだ時はハズレ。
すんなりいく人ばかりの行列に並んだ時はアタリである。
だから、どの行列に並ぶかは、
どんな人が並んでいるかを、よく見極めなければならない。
私の場合、眼力が弱いのかアタッタためしがない。
いつもハズレである。
混んでいたり運が悪かったりすると、
チェックインも含めて2時間ほどかかってしまうこともある。

 

イミグレーションが終わると、やっと登場口に向かう。
搭乗時間が来て飛行機に乗ると、さすがにホッとする。

 

しかし今度は、
目的地についてからが大変なのだ。
目的地が日本の場合は、混んでいてもそれほどでもないが、
それがまた面倒な国の空港だと、またイミグレーションで1時間、
そして、手荷物の受け取りでもかなりの時間がかかることがある。
先日のマニラでは、
預け荷物の受け取りカウンターで、大量の荷物と貨物が、次から次へと出てきて、
私のちっぽけな荷物一つが出てくるまでに40分もかかってしまった。

 

これは決してオーバーな話ではない。
ほんとに、ものすごい量の荷物と貨物が山ほど出てくるのだ。

 

海外出張の場合、
運が悪いと、
出発と到着の空港で計3時間ぐらいは“立ったまま”になるのではないか。

 

海外出張は、これがツライだけであって
あとは国内出張と比べても、特別に疲労につながるようなことはない。
慣れだけである。

 

特に、初めての国や街に行ったときは、好奇心満々で
ウキウキルンルンで、
カメラを構えてキョロキョロと、はしゃぎまくりたい気分である。

 

海外出張は大好きである。
海外に行くこと自体は大好きなのだが、空港だけが私はつらいのだ。

 

 

今日は東京。
一時間がかりのチェックインもない。出国審査も、入国審査もない。

 

まるで隣町に来たような気分だ。

 

あと、ひと月で新しい東京営業所改め関東営業支店が、新小岩に出来上がる。
もうすぐだ。

 

東京のみんなと、営業所となりの居酒屋「一歩」で食事をした。
鶴見部長の奥さん“岡田さん”もいっしょだ。
(彼女は元社員なのでどうしても旧姓を呼んでしまう)
岡田さんは「一歩」行くのは初めてだそうで、
亭主がいつもお世話になっている店に一度来て見たかったと言う。
そして、久しぶり岡田さんの顔を、みんなに見せてやりたくて、
写真を撮った、

 

 

今日はちょっといいホテルに泊まる。
錦糸町の東急マリオットホテルだ。
たぶん最後の錦糸町となるであろう。
ホテルからの錦糸町の夜景は、まさしく日本の建物の街である。

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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