谷 好通コラム

2004年09月13日(月曜日)

1018.「仲間」という意味

私は、よく「仲間」という言葉を使う。

 

辞書を引けばその言葉の本来の言語としての意味はあるだろうが、
それだけのことではなく、
自分が思っている自分なりの「仲間」という言葉について考えて見たい。

 

簡単に言ってしまえば「仲間」とは、
一つの意味においては、
何か一つの共通の目標を持って、力を合わせていく集団ということになるだろう。
カタカナで言うと「チーム」という言葉に似ている。

 

野球の仲間と言えば、野球のチームになるだろうし
レースの仲間と言えば、
ボランティアで手伝ってくれる仲間も含めてチーム全体を言うのだろう。

 

遊び仲間、釣り仲間、などの場合、
「仲間」とは同好のよしみで知り合った“友達”という意味。

 

仕事仲間、昔の学校の仲間と言えば、“同僚”という意味。

 

先日、中国・上海において「車聖快洗隊in上海」を立ち上げるために、
快洗隊刈谷店から中根チーフが、インストラクターとして上海に計3週間滞在した。
その間、中根チーフの妥協を許さないインストラクションと、
酒部部長、荻野部長との連係プレーの中で、
7名の一人前の快洗隊スタッフが作り上げられた。
一番の活躍はやはり中根だ、
皆のことを心の底から親身に考えて、
しっかり教えておかないと、
苦労したり、困るのはみんなであることを口癖のように言っていた。

 

厳しいトレーニングの様子は、
彼が書いた上海での報告を読んでいただくと、よく分かる。

 

上海のスタッフにとって、中根は先生であり、兄弟でもある。
と同時に、彼と並々ならぬ苦労をともにした車聖快洗隊のスタッフは、
同志であり、
“仲間”である。
正真正銘の“仲間”である。
彼が去る日、スタッフ全員が涙を流して別れを惜しんだと言う。

 

考えるに、
仲間と言っているのは、
その構成メンバーが、お互いにお互いの幸せを願い合う
そんな関係のことをも言うのではないだろうか。

 

お互いが、一つの理想とか夢とかに価値を感じ、
それを実現していくことで力を合わせ、
お互いがバラバラに持っている価値観を、一つの面で共有し、
共有された部分において、
それが実現することによってもたらされる幸せを一緒に求めていく。
だから、共有される価値観の基に、お互いの幸せを願い、
力を合わせる間柄であると思う。

 

上海快洗隊立ち上げにおける仲間関係は、こうして出来上がったものだ。

 

お互いに多様性のある価値観の中で、
ある面を共有して、
お互いがお互いの幸せを願う関係。
“仲間”というものを私はこう規定したい。

 

レースの仲間と言えば、
「勝つ」という一つの価値観を共有し、
勝つという幸せを、お互いに求め、行動していく間柄となる。
チームRUNUPのみんな、
スーパー耐久という舞台の上で「勝ちたい」と強く思い、
お互いに出来る分野において力を尽くしていく仲間達ということだろう。

 

 

ある時、
経営が不調で、倒産寸前の会社の経営者の一人に、
その会社から抜け出すことを勧め、一つの会社の経営を任せたことがある。
「なぜ、私にこんなチャンスをくれるのですか?」
「仲間だから。それじゃイカンかな?」

 

私はその人に、私が仕事の上で持っている一つの理想を共有できると感じた。
それで十分であったのだ。
だから、そのことを「仲間だから」という言葉で表現した。

 

残念ながら、その人とは、
その共有できるものが、実は無かったという結果となったが、
その時の投資を私は後悔していないし、
あれは、錯覚ではなかったと今でも信じている。

 

 

ある若者が、
自分で責任を持って進もうとし、仲間であると思っていた人と決別をした。
長い時間を浪費したことになったかもしれないが、
それはそれで、そこに経験という財産を得たことには違いないだろうと思う。
他の仲間と一緒に彼と飯を食う機会があって、
その時に彼は
「僕も仲間なんだよね。」と言った。
「当然さ」
涙が噴出しそうになって、奥歯を噛みしめた。

 

 

仲間というものは、お互いに相手の幸せを願う関係。
また、そのことによって信頼が生まれ、合わせる力が倍加する。

 

昨日の夜、中国人の仲間に岡山で会った。
「社長、大連で事務所を持つ気ありますか?」
私は言う
「持つ気はあるか?とは、なんとも情けない聞き方をするんだね。
あなた、今の奥さんに結婚を申し込む時に『あなたは、私と結婚する気ありますか?』
なんて聞いたかい?違うでしょう。
『私と結婚してください。』ってお願いしたでしょうが。
これも、どうせ言うなら
『大連にぜひ事務所を作りましょう。私にやらせて下さい』でしょ。」

 

彼はまだ、
私が彼を仲間であると思っていることを理解していない。
もっとの時間と、もっとの出来事が必要であるようだ。

 

今日から、岡山を皮切りに拠点会議が始まった。
明日は名古屋、明後日は東京だ。
新しくアイ・タック技研の取締役となって、全国の営業を任された谷常務といっしょだ。
全国の仲間に二人で会いに行く。

 

仲間たち
たとえば・・

 

去年の年末、快洗隊のスタッフ全員の恥ずかしい、しかし頼もしい写真

 

 

アイ・タックの将来の鍵になる正真正銘の仲間たち。

 

 

娘は赤いドレスが一番似合ったのに、結婚式にはとうとう着なかった。
どうです、本当に似合うでしょ。

 

 

この写真は、私の宝物でもあります。

 

 

中国に行くきっかけを作ってくれた頼さんと、今、北京にいる荻野部長。

 

 

車聖の任社長は仙台SUGOにレースを見に来てくれるそうです。

 

 

その車聖の仲間たちと先生でもあり、兄弟でもある中根君。3回目の登場です。

 

 

この写真は私が一番気に入っている写真の一枚です。

 

 

ひょんな拍子に出てきた写真。

 

もう一年ぐらい前になるだろうか、快洗隊の物件を探して車を運転しているうちに、
びっくりする光景に出会った。
私が3歳ぐらいの頃だろうか、
私は小児麻痺で連日病院に通っていた、その「安城更正病院」の目の前に出たのだ。
もうとっくに忘れていた光景だったが、
この病院を目の前にして、すぐに思い出した。
取り壊し寸前で、
もうちょっと後だったら、もうこの光景に会うことはなかった。
私の何かがここに来させたのであろうか。
同じ病気の子供たち、仲間たちと一緒に病気と戦った場所である。

 

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2004年09月13日(月曜日)

参戦記、はよ書いてよっ

昨日は、スーパー耐久のTI戦が行われた。
結果は、参戦記の方をぜひお読みください。

 

TIサーキットで思いもよらぬ人から声を書けられた。

 

MINEとTIとの両方を又に掛けて繰り広げられている
「インテグラワンメイク」戦での今年のチャンピオンを、
この日決定した木下淳選手である。
現在54歳だそうだ。脱帽。
「わしは、あんたの書いていく参戦記を楽しみによんどるんだが、
もっと早く書いてくれなアカンワ。
楽しみにしろるんだから」と、

 

思わぬ人から声を掛けられ、びっくりしたのあるが、
確かにそうだなぁとも思って、
昨日の夜から書き始め、今朝も早く起きて一気に書いてしまった。

 

ぜひ読んでください。

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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