谷 好通コラム

2005年03月17日(木曜日)

1138.17時間の日帰り

3月の27日から月末にかけて、中国・広州と昆明に行くことになっていて、
これが今月3度目の海外旅行となる。

 

中部国際空港が開港して、
「名古屋⇔広州」の定期便が週三便就航した。
月水金のスケジュールだが、
この便は「トヨタ-広州工場定期バス」と呼んでもいい便だ。
トヨタ自動車本社の社員が、
広州で稼動し始めているトヨタの工場に行き来するための便であるというのだ。
月曜日の朝、名古屋(トヨタ本社)→広州(広州工場)と出社して、
金曜日の夕、広州→名古屋と帰社する。

 

だから、この便は安定した旅客が有る事になるし、
「質素倹約」の権化のようなトヨタのことなので
うんと安い運賃で乗っているに違いないので、これ以上平均単価を下ない為か、
あるいは格安チケットを買い占めてしまっているのか、
なんとこの路線では、“格安チケット”が無い!らしいのだ。(あるいは少ない?)
それで、
バカ高いJALのノーマルチケットとなると
名古屋⇔広州の往復チケットで、なんと¥245,200!にもなる。
とんでもない値段だ。
こんなもの誰も買うわけがない。
(結果、トヨタの社員さんの貸しきり状態と言うことになるのだろうか?)

 

結局、中部国際空港開港でせっかく名古屋⇔広州の直行便が出来たのに、
格安チケットが出に入らないので、
今まで通りの格安チケットで
上海か、香港かを経由して広州に向かわざるを得ないのだ。

 

今回取ったチケットは、
行きが、名古屋→台北→香港→広州。
帰りが、広州→昆明→香港→名古屋
これで、たった¥81,500!(広州→昆明の国内便を除く)である。
キャセイパシフィック航空、香港ドラゴン航空、中国南方航空を使う。

 

これが関空を使って、
関空⇔広州の直行便の格安チケットだとわずか6万円である。
しかし、関空はあまりにも遠い。

 

 

飛行機の料金といえばもう一つ、
4月の初旬に、アメリカ・テキサスとロサンジェルスに行く。

 

アメリカのテキサスに行くのに、
ダラス直行の便をまともに買うと、エコノミーで四十数万円、
これを呼び寄せ航空券とかいう不思議な買い方で、大韓航空を使うと
ロサンゼルス経由でわずか498ドル+TAXとなる。
日本円で六万円ぐらいであろうか、それにしてもその差8倍以上とは、
到底理解できないことである。

 

航空券の価格の仕組みは、
私には到底理解できない複雑な方程式でもあるのだろう。
しかし、それにしても不思議な世界である。

 

 

航空ついでに、
中部国際空港の“駐車場”の割引も不思議である。
中部国際空港は空港であるとともに、その4階にあるレストラン街が人気で、
見物客というかレストラン街で食事をする客が連日いっぱいやってくるが、
そのレストラン街を使うと、
空港の駐車場が割り引きサービスとなる。
レストランの領収書をサービスカウンターに持っていくと、割引にしてくれるのだ。
なのに、
空港を空港として利用する私たちには、そんな割り引きは“無い”。
食事をするぐらいの短い時間の駐車は割引きになって、
長時間駐車する飛行機に乗る利用者には割引きは無い。
「出張者する人は駐車場が経費で落ちるからいいだろっ」ということか?
「なんか違うよなっ?」って気がするのだ。

 

団体を組んで旅行する観光客は、
めちゃくちゃ安い団体の航空運賃のツアーを利用できるが、
私たち出張者は大回りしてでも格安の航空券を探して利用するしか防衛策がない。
(と言っても、大抵の場合、旅行代理店が探してくれるのだが)
オマケに、空港の駐車場までが観光客優先では、
たまったものではない。
バカバカしくなってくることがあるのだ。

 

 

出張といえば、悲惨な話を一つ。
わが社の役員、谷基司に、一昨日の夜、電話をかけたら、
とても苦しそうな声を出している。
出張中の東京のホテルで、
インフルエンザが発症し39.5゜の高熱が下がらないというのだ。
これは、つらい・・

 

次の仕事のことも気になるし、
食事に出ることも出来ないし、
もちろん看病してくれる人がいるわけでもない。
ひとり、ベットの中でじっと耐えるしかないのだ。
また、ホテルの乾いた空気の中での高熱は、実にこたえるのだ。
本当に泣きたくなってくる。
いや、本当に涙が出てきてしまうほどつらい。
谷基司は、次の日、
自分の奥さんに「東京まで迎えに来てもらうことにしました。」と言っていた。
奥さんも、亭主のこんな姿を見るのはつらかっただろう。

 

この逆のこともある。
先日、上海スクールのために、
私、谷基司、畠中君、石川君の四人で上海に出張した時のこと。
出掛ける時、畠中君の奥さんがインフルエンザにかかった。
この冬二回目のインフルエンザ。
前回のがA型で、今回のはB型であったそうだ。
出かけた時は、まだそれほど熱が出ていなかったようだが、
上海で仕事をしているうちに、奥さんのインフルエンザはだんだんひどくなって、
布団から動けなくなってしまったのだそうだ、
楓君と光(ひかる)君の二人の面倒も見られない。
自分の食事すら出来ない。
病院にいくこともできない状態になって、
本社の池本部長にSOSが入った。

 

そんな状況に畠中君は意を決して、奥さんの実家に上海から電話して、
奥さんのお父さんにアパートまで来てもらって、
奥さんと二人の子供を、奥さんの実家に連れて行ってもらったのだそうだ。

 

男としては、こんな悔しい、申し訳ないことは無く、
出張に出てきている我が身を恨んだであろう。

 

それでも、上海においては、そのことを一言も言わず、
明るく振舞って、上海での仕事をやりきったことは本当にさすがだと思った。

 

 

家を出て出張に出るということは、
たくさんの方に出会うことが出来る楽しみもあるのですが、
色々な意味でつらいことも多いのです。

 

先々週、先週と、長い出張が終わって、
久しぶりに何日か続けて家に帰ったとき、
ホッとしてしまって、どうしてもパソコンを叩く気にならなかった。
どうしても必要なメールチェックだけして、
あとはゴロンとしてしまったのでした。(二日間コラムを書かなかった言い訳)

 

 

出張の話といえば、
快洗隊FC本部の酒部君。
不思議なキャラクターの持ち主なのだが、
今日私と朝一番の飛行機で仙台に飛行機で飛んだ。
そこで聞いた
「僕は、実は飛行機が怖いんですよ。だから、ほとんど新幹線で移動するんです。」
とのこと。
申し訳ないが笑った。
“あの”酒部君が飛行機が怖いとは、「へえ~~~~~~~~~~」である。

 

 

 

浦和で、ある大企業にサラリーマン人生の大半を捧げた私の敬愛する人と会った。
その人は、
東京→名古屋→水戸→札幌→明石→名古屋→横浜→浦和と、
転々と転勤をした。
その中には、単身赴任も経験している。
何年単位での単身赴任である。
私たちは、たしかに動きは激しく派手であるが、
単身赴任はあまりない。
出張の連続もつらいが、単身赴任もつらいだろうなぁ。

 

そう思ったのでした。

 

朝6時半に酒部君と刈谷店で待ち合わせて、
名古屋→仙台→大宮→浦和と来た必殺の日帰り出張の、
最後の仕事が浦和で終わって、
今は東京から名古屋への新幹線に乗っている。
夜11時半ぐらいには帰れるだろうか。
本日17時間の日帰り出張でした。

 

朝の中部国際空港

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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