谷 好通コラム

2005年12月13日(火曜日)

1303.何で・・なんで?

「・・なんで」という言葉は、もう日本語になってしまっているのか。

 

スポーツの選手がテレビのインタビューに答えて言っていた。
「今日の記録は私の新記録なんで、とっても嬉しいです。」

 

新入社員の面接で若者が、
「私は車が好きなんで、車にいつも接していられるこの会社を志望しました。」

 

「・・なんで」とは、
「・・なので」とか、丁寧語の「・・ですので」の変形のようだ。

 

私の息子もよく「・・なんで」という言葉を使う。

 

歳をとった人間はめったに使わないが、
若者はよく使う。

 

快洗隊の若いスタッフでも、
「当店の洗車は、すべて手洗い洗車なんで・・」
これは、「当店の洗車、すべて手洗い洗車ですので・・・」となるべきであり、
必ず修正するが、なぜ「・・なんで」と言うのがいけないのか、解ってはいないようだ。
「何で、“なんで”がいけないんですか?」という顔をする。

 

アイ・タックのインストラクターでも、
日報に「・・・なんで、これはやれます。」なんて書いてくるし、

 

この間は、テレビのアナウンサーまでが、
「・・なんで、・・・」とやっていた。

 

民主主義的に言えば、
たくさんの人が使っている言葉なのだから、
もう日本語の一つであり、標準語としてこれでいいのかというと、
多数決的には、まだ「・・なので」と言っている人のほうが多いので、
標準語にはなっていないと考えたい。

 

それに、さすがに新聞雑誌などの活字には「・・なんで」とは書いてない。
いや、若者向けの漫画などにはひょっとして書いてあるかもしれない。
私は漫画をまったく読まないので解らないが。

 

漫画といえば、
私も昔はよく読んだもので、
「ビックコミック」と「ビックコミック・オリジナル」を毎週買った。
今はなぜかまったく読まなくなったが、
今でも漫画のことを卑下しているわけではない。
ある種の漫画は、芸術の域に充分達していると思っているくらいで、
昔は漫画を読んで感動したことが何度もあった。
今は、漫画を読むより、書かなくてはならない事があまりにも多くなっただけ。

 

漫画といえば、
快洗隊の待合室で待っているお客様が読む本は、
圧倒的に「漫画」で、それも単行本になった連続ものがよく読まれている。
元北神戸店のマネージャー山迫君の言うには、
「サラリーマン金太郎」が一番人気であるという。

 

東京への新幹線に乗っている。
さっき名古屋駅に着いたとき、切符売り場のお姉さんが、
どうもアフリカ語を喋っているらしい黒人のアベックに、
堂々と日本語で対応していた。
絶対に通じていないと思ったのだが、彼女も頑として英語を使ってみたりしない。
黒人の二人が、何語であるのかもさっぱり解らない言葉で喋り、
彼女が、「・・・・・なんで、・・・ですけど、どうしますか?」ときっぱり日本語で話し、
その表情はまったく動じていず、無表情といったほうが正確だ、
ちょっと長い時間、まったくの異国語のやり取りがあった後、
二人はなぜか、なんかの切符を買っていった。

 

彼女は一体どんな切符を売ったのだろうか。
その黒人さん二人の後、私が彼女のカウンターに立ったので、
あの言葉がわかっていたのか、
何で会話が成立したのか、どんな切符を売ったのか、
聞きたくてしょうがなかったが、
そのきっぱりとした無表情の彼女に、
そんなことを聞いたら、嫌われそうに感じたので、何も聞かなかった。

 

「・・・なんで」は、多分、近い将来日本語として認知されていくのかもしれない。
そんなに目くじら立てるほどのことではないが、
正直言って、あまり好きではない。

 

※ここから、東京品川のホテルで、

 

東京行き新幹線と言えば富士山。
今日は、てっぺんに雲がかかっていたが、充分に富士山であった。

 

 

品川のホテルで一人寂しくメールを書いたり、そしてこれを仕上げたり。
でも、今日はさすがに富士山が見えただけあって、すばらしい一日でした。

 

品川の駅周辺はすごい変わりようだ。

 

Posted   パーマリンク

ページのトップへ ページのトップへ

  • 最近の記事

  • プロフィール

    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

  • カレンダー

    2005年12月
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    25262728293031
  • リンク集

  • 過去の記事

  • RSS1.0

    [Login]

    (C) KeePer Giken. All rights reserved.