谷 好通コラム

2006年12月20日(水曜日)

1535.美しい車達の為に

私は車が大好きだ。
大好きなものは数え切れないほどあるが、
その中でも、車は、本当に好きだ。

 

車を美しいと思う。

 

新しいシトロエンC6は、
一目見ただけでシトロエンと分かる。
シトロエンでなければあのデザインはあり得ない。
あの独特のスタイリングは、
デザインした人たちの哲学と人生観が
他の人たちとは違うものであることを表しているようだ。

 

ポルシェは、
どうしてもカレラでなければならない。
リアのオーバーハングに低い重心のエンジンがぶら下がっているバランスと、
フロントウィンドの絶妙な角度が彼らのすべてを表現しており、
ボクスターもケイマンもミドシップの優位と正当性を持ちながら、
ポルシェになりきらないまどろこっしさがある。
ポルシェはカレラがすべてあり、抜け出ることを諦めた呪縛でもある。

 

メガーヌのリアウィンドウは、
水族館のようで、
あの中から外を見たら、外の景色がおとぎ話のように見えるのではないか。
あの中から外を見てみたい。

 

エリーゼは、どこから見ても美しい。
居住性のすべてを犠牲にしてまで空力を優先させているように見えるが、
実は風の中を飛んでいく楽しさを表現しているだけで、
非力と軽さが危うげな興奮をかもし出している。
しかし事実、居住性はゼロに近い。
楽しさに疲労が混じってきた時がつらいだろう。

 

クライスラーC300は、窓の小ささがカッコイイ。
中に乗って、あの小さな窓から外を覗きながら運転したら、
きっと孤独に強くなれそうな気がする。

 

TVRは、自分勝手である。
自分だけの美しさを、自分だけで楽しんでいればそれで満足。
マゾヒスティックな自分を見つけたい時だけ乗ればいい。

 

新型カムリは、フロントとリアがいまだかつてない造形で、
かわいい爬虫類っぽく、鼻っ面を思わずなでてやりたくなる。
大きな図体のクセに2.4リットルの四気筒で、頭が軽く快適である。
足が柔らかいのは、100km/h制限の日本ではちょうどいい。
こんないい車が、同じトヨタのレクサスLSの四分の一で買えるのは快感である。

 

フェラーリは、あの赤と乾いた爆裂的な排気音がすべてであり、
日本の道路を走るには90%以上が無駄になる過剰な性能と空力は、
人生に悟りでも開いていないと、フラストレーションの源になる。

 

カローラAE111は、
レースカーにすると違う車に化け、
EK9シビックより半分以下のコストとクラッチを踏む数なのに、
1秒とか2秒しか遅くない。
本当は、AE111(俗名ピンゾロ)の方が、
アマチュアのレースカーとしては優れているとずっと思い続けている。
それに、絶対こっちの方がカッコイイ。
シンプル イズ ベストなのだ。

 

 

何のために一生懸命仕事をしているのだろう。

 

いつも常に何かを考え続けている。
いつからこんな風になったのか記憶にないが、
何かを見ても、何かを聞いても、そのすべてを仕事に結び付けて考えてしまう。
仕事と言っても金儲けのことをいつも考えているわけではない。
お金はあった方がいいが、
お金がすなわち幸せには結びつかない。
快洗隊日記を見ても、
インスト日記を読んでも分かるように、
仕事によって得られる幸せとは、相手が喜び幸せになってくれる事にある。
みんな、車をきれいにすることを通じて、
相手に喜びを与えられる幸せを得ている。
これはきれい事ではなく、本当にそうであることを若い皆が実によく表現している。
その貢献を、お金という形の成果で報いるのが会社の仕事だ。

 

皆の真面目な仕事で最大の成果を得られるようにするのも会社の仕事である。
経営を司っている私たちの仕事である。

 

昨日は品川から始まって、

 

 

午後から隅田川?脇の高速で埼玉まで行って、

 

 

夜東京に戻って、何の意味もなく銀座の中を横切って目黒に行く。

 

 

それから次の日、つまり今日、一日中事務所で仕事をして、
何故か、今は神戸のホテル。
北神戸店の仲間たちと、また酒を飲んだ。
美しい車達の為に何が出来るのか。どうしたら面白いか。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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