谷 好通コラム

2007年01月16日(火曜日)

1555.「パンツ洗い」の話

昨日の大阪でのセミナーでは、
好評の中にも手厳しい批判が一つあったと書いた。

 

批判は、多分「パンツ洗い」の話に反発を感じた人がいたからだと思って
それで色々と反省をしてしまったわけだが、
今日は逆に、
「“パンツ洗い”の話が面白かったので、それが書いてあるものを30部ほど欲しい。」
そう言われたと大阪の担当者から言ってきた。

 

とりあえず、その原文を載せてしまおう。

 

「クリーニングの世界では、
大切な衣服はプロに頼み、下着・普段着などは自分で洗うのが常識です。
ところが洗車の世界では、
大切な車は自分で洗い、
普段着的に思っている車は、あるいはそういう人が、
SSで洗車をしているという事実は、おかしいと思うのです。
それどころか、このまま
新車販売時、ディーラーさんにコーティングを50%も売られてしまったら、
もう、そのあとの「水洗い洗車」だけという、
付加価値の低い「パンツ洗い」ばかりをさせられてしまう事になるのではないでしょうか。

 

「パンツ洗い」で、SSの将来を支えて行けるのでしょうか。
SSのスタッフは「パンツ洗い」で、そのプライドとやる気を支えて行けるのでしょうか。

 

顧客満足・CSは、商売の基本です。
でも、CSだけを唱えてもCSは続きません。
CSを支えるのは従業員満足・ESです。
また逆に、
ESは、CSによる収益の効率化がなし得てこそ造り得るもので、
CSとESは一心同体と言って過言ではありません。

 

ESとは、従業員の努力が最大限の成果として実現することで作り上げられます。
収益効率の低い「パンツ洗い」構造でESを作り上げることは絶対に出来ません。
従業員の努力が最大の成果として実現する収益効率を作り上げることが、
継続するCSを実現する事になり、
安定した高収益を確保する事になります。
まさに、新たな高い収益源を確保することが命題となっているSS業界にとっては、
収益効率を上げ、CSとESを実現することが必要なのではないでしょうか。

 

少なくとも、ひたすら台数を追い求めるような洗車収益の方向は、
このままではパンツ洗いだけをさせられる最悪の状況を作り出してしまいます。

 

「日本に新しい洗車文化を」とは、
洗車ビジネスの収益効率を上げ、CSとESを実現し、
大切な車こそプロに任せるという文化を作り上げということです。」

 

と、こんな話なのだが、
この話は、聞き方によっては、
SSのスタッフの人たちが、現在、一生懸命やっている洗車を、
「パンツ洗い」と卑下しているとも取れる。

 

もちろんそんな意味で言ったのではなく、
洗車という素晴らしい仕事が、
より収益効率を上げることによってESを実現し、
それがお客様の満足・CSを支えることになり、
お客様と、スタッフと、会社の三者の幸せを作り上げる。
そうなれば、洗車がもっと素晴らしい仕事になる。
今のままでは「パンツ洗い」ばかりをさせられる事になってしまう。
プロの洗車を実現せねばならない。
そんなことを言いたかった。

 

表現するということは難しいもので、
聞き方によって、どんな風にでも取ることが出来て、
時には厳しい批判をいただく事になる。

 

しかし、それを恐れて当たり障りのないものにしたのでは、逃げた事になる。
明日は広島セミナーだ。

 

誤解を恐れず、批判を恐れず、
何とか真意を伝えられるように、一生懸命話し方を考えて、
広島で、もう一度、「パンツ洗い」の話に挑戦してみよう。

 

 

今日、快洗隊・知立店の藤川マネージャーが、
奥さんと二人の子供を連れて来てくれた。
「莉奈ちゃん」と「裕斗君」

 

 

人見知りの莉奈ちゃんは、カメラを向けてもじっと見つめるだけだったが、

 

 

心を開いて笑いかけたら、とっても素敵な笑顔を見せてくれた。

 

 

人間が好きだ。
人間は、その存在自体がとても素敵であって、
一人一人の存在が感動を与えてくれる。
人間の誰もが、一人一人最大の尊厳を与えられていて、
決して、その尊厳を冒されるものでない。
今日、一人の天使と悲しい人間達の話しを聞いた。
こんな幸せそうな家族を見ていると、
その天使がいとおしくて、切なくて、悲しくて涙が出る。

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2007年01月16日(火曜日)

1554.観覧車が嫌いな人

今日は全国一巡の新春セミナーの第一回目、大阪でのセミナーの日、

 

会場に到着したのは午前10時半過ぎであった。
会場に着いてからいくつか設営を手直しして、
落ち着いた時点で早めの昼食を取り、お客様の来場を待つ。

 

このセミナーの会場は大阪駅のすぐとなりの大きなビルの中、
タバコを吸える所がエレベーターホールの横にあって、外がよく見える。
そこから見えたのは「真っ赤な観覧車」、
今日の会場は26階でものすごく高いのだが、
観覧車のてっぺんが私たちの目線にかなり近い。
かなり大きな大観覧車だ。

 

私は観覧車が苦手である。
元々高所恐怖症なので、
怖い高い所にわざわざお金を払って登っていくなんて、とんでもない。
タダでもイヤだ。
ましてやジェットコースターなんて、
あんなものに乗る人の気が知れない。

 

いいとか悪いとかの問題ではなく、
恐怖感というものは理屈抜きであって、
私は高い所に宙ぶらりんになったりするのがすごく怖くて、
本当に大嫌いなのである。

 

自分が乗っているわけでもないのに、
この観覧車を見ているだけで足がすくんできた。

 

 

大観覧車に乗っても平気な人とか、ジェットコースターが大好きな人からすれば、
私のような者を理解できないことであろうし、
ただの臆病者に思えるかもしれない。
人それぞれに得手不得手があるように、
感情とは理屈を越えているものなのであろう。

 

今日のセミナーでは、
車をきれいにする事に対する感性が、
人によって大きく幅があることを、最初に力説をした。
その言い方がちょっと過激であったかもしれない。
また、CSとESが一体のものであることを強調するが為に、
多くの人が現在行なっていることを否定するような比喩が強すぎたかもしれない。
あるいは不適切であったかもしれない。

 

今回のように、連続するセミナーを行う時の一回目のセミナーでは、
よほど考え抜いても「ああすれば良かった。」「こうすれば良かった。」と、
反省ばかりが残ってしまう。

 

約70名集まっていただいた参加者からのアンケートで
大多数の方からは「良かった」という評価をいただいたが、
中にお一人から厳しい評価も頂戴した。

 

私は自分の考えをよく伝えたいと思った時に、
つい過激な表現をしてしまう時がある。
きっとそんな部分に、感情として許せないものを感じた方がいたのではないか。
会の進行も必ずしもスムーズではなかった。
打ち合わせが足りなかったということだろう。
何でも物事を進めるには、準備をしすぎることはない。

 

たくさんの人がそれぞれの貴重な時間を割いて参加していただいたのだから、
すべての人に役に立てるようなセミナーにしたいと強く思っている。

 

明日は事務所で夜遅くまで仕事をして、
明後日は朝一番の新幹線で広島のセミナーに行く。
今度は是非、第一回目の反省を活かしたセミナーにしたい。
あと7回、ほぼ一日おきの全国セミナーを、
最後まで集中力を失わず成功させたい。
いつものことではあるが、第一回目は本当に反省が多い。

 

※セミナーが始まる前、スタッフが準備を一生懸命やってくれる。

 

 

そして、セミナーのすべてが終わって、
皆さんが帰る頃、ほんの少しではあるが緊張がフッと抜ける。

 

 

会が終わったのは午後4時過ぎ、
後片付けを終わって、今回の反省会を30階の喫茶店で行った。
反省会が終わるころには、もう、外が暗くなりかけていた。

 

お昼に見て足がすくんだ大観覧車にもデコレーションの灯がともって、
きれいだった。

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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