谷 好通コラム

2007年03月13日(火曜日)

1597.あ~~~情けない

(これは途中まで12日に書いたものです。)

 

今日は、九州の久留米にあるアイ・タック技研・福岡トレーニングセンターにて、
福岡営業所と広島営業所の合同会議を開いた。

 

午前中は北九州に快洗隊候補の下見に行く。
会議は午後からで、
広島からは3名が営業車に乗って走って来た。
多分300kmぐらいの道程であるが、
三人で車に乗って来れば、経費が安く上がるということ。
当然の事であるが、そんな積み重ねが健全な会社を作り上げているものである。

 

無神経に無駄な経費のかかる行動をとる者にはなかなかてこずるが、
顧客に貢献する事で優秀な成績を収めている者は、
かえって支出にまでも神経を使うもののようだ。
仕事を安心して任せられる人は、何につけても安心していられる。

 

 

九州全域と沖縄を担当する福岡営業所。
山陰と山陽の中国全域と四国4県を担当する広島営業所。
この両者はライバル関係にあり、
似たようないい実績で、月ごとに追い抜いたり抜き返したりしている。
ライバルが集って開く会議は有意義であった。
営業所一箇所ずつの会議より、この方が活気があって断然いい。

 

アイ・タックの営業会議は変則的であって、
毎月の会議が、一回が全体会議で営業全員が集まる。
一回が各所長だけが集まる所長会議。
そして一回が、私が全国の営業所を廻って開く拠点会議。
現在、全国に7箇所の拠点があるので、
1日に2箇所ずつ、
半日ずつを使って会議をやるスケジュールにしていたのだが、
これでは無駄な移動時間が多くて肝心なみんなと話をする時間が少なくなるし、
私もキツイ。
ということで、今回から2箇所をどちらか一つの拠点に集めて、
2拠点合同の会議にする事にした。
これなら時間的な制約も減って、じっくりと話せるし、
今回のようにライバル関係にある拠点同士で集まることによって
会議が活性化されることを考えると、この形がベストのような気がする。

 

ただ今回のように、
せっかく九州に行くのだからと、
他の用事を午前中に入れてしまうと、
会議が盛り上がった時、
最終の飛行機に間に合うように会議を終わるには、
与えられた時間が短すぎる事が分かった。
今回も一つ学習をしたことになる。

 

 

福岡からの帰りの飛行機は、ボーイング777(トリプルセブンと読む)。
最新鋭の超大型旅客機である。
2階建てのジャンボジェットに比べると乗客数がわずかに少ないが、
胴体の太さは世界一、主翼の長さを含む機体の全幅も世界一だったかもしれない。
(A-340が世界一か?)
そして圧巻なのがエンジンの太さ。
中型ジェット旅客機ボーイング737(世界で一番多く生産されている旅客機)の
胴体の太さよりも太いのだ。

 

 

何故こんなに太いのか。
このジェット機、超大型であるにもかかわらず
ジェットエンジンがたった2基しか着いていないので、
世界一の推力を出すエンジンが必要であり、
それで世界一の太いエンジンとなっている。

 

それにしても、
B747ジャンボとかA-340のようにエンジンを4基装着すれば、
もっと小さい既存のエンジンで済んだものを、
巨大な開発費をかけて、
そんなでかいジェットエンジンを開発し、
わざわざ2基にしなくてもいいのにと思うのだが、
それにはちゃんとした理由がある。

 

エンジンが2基だと、4基の場合よりも“整備費用”がかなり安く済むのだ。
4基の場合の半分というわけには行かないが、
それに近いぐらい安く済む。
ジェットエンジンは、飛行機の心臓部と言えるところであり、
飛行ごとの点検だけでなく、
一定の飛行時間毎の軽度から重度までのオーバーホールなど
大きなメンテナンスの費用がかかる。
4基のエンジンをメンテナンスするよりも、
かなり大きなエンジンであっても2基のエンジンをメンテナンスする方が
かなり安く済むのだそうだ。

 

その反面、外洋上を飛ぶ国際便には、
万が一、エンジンが一発止まってしまった場合でも安全を確保するために、
飛ぶ航路が、緊急着陸のための空港から何千キロ以上離れてはいけないという航空法が有り、
4基のエンジンを積んだ飛行機は何千キロ、
2基のエンジンを積んでいる飛行機はそれよりもかなり短い距離が設定されていて、
外洋上を最短距離で飛ぶには、4発エンジンのジェット旅客機である必要があった。

 

ところが、技術の進歩によってエンジンの信頼性が上がって、
ある一定の基準を満たしていれば、
2基のエンジンの飛行機でも、4基のエンジンの旅客機と同じように、
外洋上を自由に飛べるように特例が出来て、
2発の大型長距離旅客機に可能性が出てきたのだ。
ボーイング社では従来のジャンボB747に代わって、
超大型のエンジン2基を装着したB777を開発し、世界の国際便の主役にしている。

 

一方、ヨーロッパのエアバスも、B777よりも若干小型ながら、
A330という2発の大型旅客機をA300の胴体延長型として作った。
それでも、その超長距離型としては、やはりエンジンを4基装着したA340も作った。
ちなみにA340のエンジンは、
中型ジェット旅客機A320の延長型であるA321のエンジンを流用している。

 

航空産業はまさにコストとの戦いであり、
少しでもコストが安くなる工夫をして、競争に勝とうとしているのだ。

 

世界の趨勢としては、2発エンジンの超大型旅客機B777が優勢であり、
その大きさで後塵を排したエアバス社は、
世界一の旅客を運ぶ総二階建ての超超大型機A380を開発した。
ここまで大きくなると、もちろん、
大型のエンジンを4基装着した旅客機で、
2発機が優勢な航空機市場に、あえて、4発機であり、
B777よりもかなり大型機を作ったことで勝負に出ているわけだ。

 

一方、ボーイング社はB777より一層コストが低い機体として、
大型と中型機の中間に当たる大きさのB787を開発し、
予約が殺到している。
今の情勢では、4発超超大型機のエアバス社に対して、
よりコストを低くしたB787が圧倒的に優勢である。

 

経営は、どんな会社でも、どんな商売でも“コスト”との闘いがある。
どんなに素晴らしい商品を作っても、どんなに素晴らしいサービスがあっても、
コスト意識のない経営は、決して繁栄できない事は、
経営上の大前提であり、
経営的に勝っている企業とは、コスト競争に勝った企業であるとも言える。

 

 

・・・
そろそろ着陸である。

 

 

・・・・
※と、ここから飛行機を降りて、翌日、書いた文章。
・・・・・・・
・・・・
急いで、こんなややこしい文章を書いたので、
あわてて飛行機を降りる時、
パソコンを飛行機の中に忘れてきてしまった。
(これで何回目であろうか。)
この日は、国際便から転送の機体が使われたので、
1000円プラスの“クラスJ”に乗ったら、「最新のビジネスクラスのシート」であった。
それで、小物入れが深かったのと
席が前の方だったので、着陸後、さっさと降りたのがいけなかった。
いずれにしても、私がオッチョコチョイだった。情けない。

 

 

JALに電話をかけたら「ありますよ。」ということだったので、
朝一番、中部国際空港にパソコンを取りに行って来た。
まったく情けない。

 

おまけに、会社に出て車を降りる時、“ぎっくり腰”をやってしまった。
生まれて初めてである。
ああ、情けない。

 

あさってから三日間、北海道から東京に行く事になっているが、
どうなる事やら。
あ~腰が痛い。
あ~~、情けない。

 

今日の来客がすべて終わるまで椅子に座っているのがツライ。
早く病院に行かなくては。
あ~~~情けない。

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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