谷 好通コラム

2008年04月05日(土曜日)

1884.研修とテレビCMの類似性

前々からキーパーのテレビコマーシャルをやりたいと思い続けていた。
しかし、やればやったでそれなりの効果はあるだろうが、
その効果の受け皿をどうするかで長い間躊躇してきた。
しかし、昨年から造り続けてきた「キーパープロショップ」と「施工技術認定制度」で、
ある程度の受け皿づくりが出来そうな見通しが立ってきたので、
今度こそテレビCMはやりたいと思っている。
いつか、いつかその決断をする時が来るだろう。

 

しかしそれにしても、
テレビCMを打つということは、
よほどの見通しと決断がないと出来ない。
なにしろテレビCMは、建物を建てたり、物を買ったりするように
実行した後に「物」が残るような代物でなく、
億単位の投資は、その効果として一般消費者の「記憶」に残る“だけ”なのである。
その記憶が、
商品の購買につながるのかどうかはまったく分からないし、
コマーシャルの出来栄えによっては、
その記憶さえも造り上げられないかもしれない。
よしんば記憶を造れたとしても、
その記憶も時間と共に消えていき、
ゼロになる。
そのCMの効果が実際のビジネスにつながなければ、
まったくの無駄になりかねないのだ。後には何も残らないのだから。
言ってみれば、ある種の賭けでもある。

 

 

そんなことを思いながら、ふと思いついたことがあった。
「これって、ちょっと研修と似ているな。」
スタッフを研修に出す会社は、
研修日もそのスタッフに給料を出すわけであるし、研修費も交通費もかかる。
いずれにしても、
それなりの費用をかけて会社はスタッフを研修に出すのだから
それは「投資」になるわけだ。
その研修の効果は、知識や技術として、
スタッフの頭の中や体に身に着き、あるいは意欲に繋がるものであって
何か「形ある物」が手に入るわけではない。
スタッフの中に得られた知識、技術、意欲がその会社の店舗で活かされ、
お客様の車をきれいにしてその報酬をいただくことによって、
初めて、投資が売り上げというビジネスとして返ってくることになる。

 

しかし、ひょっとしたら、
その研修はビジネスに繋がる程の効果を持っていない研修かもしれないし、
研修を受けたスタッフに研修を身に着けるだけの力がないかもしれないし、
よしんば、
その研修で効果的な知識、技術を身に着け、
意欲を持つことが出来ても、
ひょっとしたら、それは会社の方針に沿った力ではないかもしれないし、
最悪の場合、
研修を出したスタッフがすぐ会社を辞めてしまったとしたら、
まったくの無駄になりかねないのだ。
後には何も残らないのだから。
言ってみれば、研修だってCMと同じようにある種の賭けでもある。

 

だからといって、
スタッフの能力を上げて付加価値の高い仕事をしてもらおうとすれば、
何らかの研修に参加させることは一つの手段として避けられないだろうし、
ましてや、スタッフの能力を上げる必要なないと考えている会社はまずない。
ゼロになるかもしれない可能性があるからといって、
スタッフの能力アップに一切の投資をしないでは、
会社の発展もない。

 

 

そう考えると、
テレビCMが、我々の目指す目的に最適であるならば、
躊躇することはないだろう。

 

テレビCMの効果があってキーパーの利用者が増えたとして、
キーパーを利用することによって多くのユーザーが「良かった」と思っていただけるはずだ。
そこに自信がなければやるべきではない。

 

それによって施工店さんのためになるか、
また、そのことによって
我々の目的とする「日本に新しい洗車文化を」の実現に近づけるかどうか。
また、
テレビCMを製作するに当たって、
効果的なものを作ることができるかどうか。
逆に、まったく効果のないものを作ってしまい、
それを全国ネットに流すことによって大きな投資を無駄にしてしまった時、
それにも耐えうる体力をこの会社に持てるかどうか、
すべてについて、十分過ぎるほどの吟味をしなければならない。

 

しかしいつまでも、ためらうばかりでもいけないことは違いない。
手段としてテレビCMが最善であるのかは、もっともっと考えなくてはならないが、
何もせずにいることは許されない。

 

万が一にも効果がゼロになることを恐れて、
スタッフの能力アップに投資を躊躇していては、
会社はいつまで経っても発展しないのと同じように。

 

 

今日は午前中、営業所長たちの電話会議に参加し、
ごごから、快洗隊FCの田中君と、快洗隊直営店である「東海店」「大須店」「甚目寺店」
そして近くのFC店「大鳥居店」に寄って、「鳴海店」に行く。
どの店でも色々と話をすることができて良かった。
それから田中君と別れ、「刈谷店」に寄って改装工事が終わった「知立店」に行く。
あいにく、
月曜日からの雨予報がたたってか、
一斉に行われている「入園式」「入学式」のせいか、
桜が全開になってみんな花見に行ったのか、
どの店も晴天の土曜日らしい混雑は見られなかった。
それでも、直営14店の平均で20万円の洗車売り上げを楽々と超えてきたのは、
今がピークの新車納車に伴うダイヤ・アクアキーパーなどのコーティングが、
着実に受注され、施工されているからだろう。

 

 

みんな、どんどん能力を上げていこう。
自分の力を、店の力を。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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