谷 好通コラム

2008年10月24日(金曜日)

2045.郭さん、採用面接で迷う

今、上海に飛ぶ飛行機の中だ。
今回は初めて全日空の上海便に乗った。
今までは中国の航空会社で「東方航空」と「中国国際航空」の上海便を使っていた。
実際には主に東方航空を利用したが
中国の航空会社のチケットの方が日本の航空会社より断然安かったからだ。
全日空は東方航空とかよりも2倍近く値段が高かったような気がする。

 

私にとって飛行機に乗る目的はただ上海に”行く”ことなので、
名古屋中部空港からたった2時間半程度の飛行時間、
どの航空会社でも、どんな飛行機でもいいし、
上海まで行くという目的さえ果たすことが得られれば、“安いほうがいい”。

 

私個人的には「東方航空」は決して好きではなかった。
何はともかく客室乗務員、平たく言うとスチュワーデスの愛想が悪いのだ。
いつも不機嫌そうな顔をして、ぶっきらぼうで感じが悪い。
しかし、スチュワーデスの感じが悪いのがイヤで
2倍の航空運賃を払ってまで全日空に乗る気にはならなかった。

 

ところが、今回、同行の李さんが、
東方航空と同じぐらいの運賃で全日空に乗れると言い出した。
「中国人が同行していれば。」という条件付で、
中国系の旅行代理店で
中部⇔上海の往復で7万円のチケットが買えると言うのだ。
しかも、日本人だけならばやはり、その2倍近くの運賃になるという。
一体どういう意味だか解らない。
日本の全日空のチケットが、
中国系の代理店で、
中国人と同行すればという条件付きで、日本人が乗るよりも半額で買えるとは。
何かが変わっているのだろう。

 

いずれにしても、今回は初めて全日空の上海便に乗った。

 

いつも国内線で乗っている全日空便と違うのは
「Club ANA」というビジネスクラスのシートがいやに多かっただけで、
機内はまったく国内便のそれと違いはなく、
飛行機が飛び立っても「これから上海に行くのだ」というモードに
中々なれなかったぐらいであった。

 

 

※ここから上海のホテルの中で書く。

 

上海は今年の5月に来て以来、5ヶ月ぶりである。
昨年の6月、私自身の中国を含めた外国での販売活動はやめると決めてから、
2度目の上海だ。
上海で驚いたことが一つある。
街が妙にきれいになっていることだ。
“ゴミが落ちていない。”
北京オリンピックが影響しているのだろうか、妙にキレイなのだ。

 

あとは一緒。
相変わらずの割り込みが当たり前の道路と、
馬鹿でかい中国人の声。

 

宿泊のホテル、百楽門酒店のフロントスタッフの横柄な態度は、
ますます拍車がかかっていた。
百楽門ホテルは、朝食の「塩たまご」だけが楽しみでここに泊まるが、
李さんからの情報によると「最近は出ていないことがある。」そうなのだ。
明日の朝、朝食ブッフェ(バイキング)で、塩たまごがなかったら
このホテルに泊まるのはもうやめよう。

 

 

 

今回の上海は仕事はいくつも入っているが、
実は「上海蟹」が目的の大きなひとつなのだ。

 

上海蟹は10月の末から11月にかけて
身がおいしいオス蟹と味噌がうまいメス蟹の両方がうまい希少な時期で、
以前からぜひ上海蟹のメッカ「陽登湖」へ蟹を食べに来てくれと、
上海のみんなが言ってくれていたので、
ノコノコとやってきたのだ。

 

同行は通訳と交渉役の李さん。
そして、11月の全国行脚の前慰労として畠中常務。
出発の中部国際空港に集合してからもう
頭の中には上海蟹しかない畠中君は、仕事の話そっちのけであった。

 

李さんにからかわれるH.オサム。

 

 

「全日空」の機内食は、やっぱり日本の味がした。

 

 

機内は国内便と同じで、外国に行くという緊張感がまったく湧いてこない。

 

 

頼さんの洗車場は何軒かあるが、
事務所の下にあるこの店で月間100万円以上の売り上げてあるそうだ。
中国の物価を考えると、大したものである。

 

 

頼さんが新しく買った中国製の1BOXカー。
日本車ではちょっと考えにくいデザインが、中国の街ではよく似合う。

 

 

上の本社の会議室から事務所を望む。
きちんとした清潔な事務所である

 

 

左から社長の頼さん。
二人目の赤ちゃんがお腹に宿ったという幸せな頼さんの奥さん「陳さん」
(頼さんは台湾国籍なので一人っ子政策には関係がない)

 

右はあっという間に大人っぽく“いい女”になった「兪さん」。

 

 

日本の中央トレセンでしっかりと訓練と勉強をした郭さんは、
いまや部長クラスの幹部になっていた。
洗車場に応募してきた若者の面接をやっていた。
あとで「どう、採用するの?」と郭さんに聞いたら、
「迷っています。」と答えた。
この会社に入ったばかりの頃の郭さんを知っているだけに、
スタッフ採用面接で「迷っている。」と答える郭さんの姿に感無量であった。

 

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2008年10月24日(金曜日)

2044.いつまでも今の人でありたい

タイヤショップ「イマージン」と店舗が岐阜市にある。
20年以上前に開業されて、
イマージンの今井社長いわく「ずっとゲリラでやってきた。」
どこのタイヤメーカー系にも属さず安値と技術勝負の店だ。
岐阜市役所のすぐ近くにはあるが、
大きな店の裏手にあって表通りからはまったく見えない。
しかもとても小さく、多分、作業場も含めて50坪以下か。
しかし、たまたま私が時間が空いたので突然伺った時にも、
極端に狭い店舗内にはお客様がちゃんといて、タイヤ交換をしている車が二台もいた。
年商をお聞きしたが、ここでは書かないが大したものである。
それでも10年ほど前のピークに比べればずいぶん減ったという。

 

タイヤショップ「イマージン」は、
洗車とコーティングを本店の近隣の場所で、
もう一店舗の分店の方では、店舗の前で始めている。
2店舗ともキーパーPROSHOPであり、
近い将来的には「快洗隊」をやりたという。
私の聞いた限りではタイヤのビジネスで充分な収益があるはずなのだが、
なぜ、洗車とカーコーティングを始めたか。
それは非常に興味ある答えだった。

 

「タイヤの販売は経験が8年は必要です。
技術はそんなにかかりません。3年で身につきます。
ポルシェだろうがフェラーリが来ても平気で交換できるまでの技術で3年です。
でも販売は、奥が深くて、
8年ぐらいのベテランにならないとなかなか任せられません。
その間は、若い子たちは接客が出来ずに
交換作業ばかりでお客様の声を聞くことが出来ないんです。
特に仕事のやりがいであるお客様の『ありがとう』が聞けないんですね。
洗車とかコーティングは、
きちんとキレイになれば、お客様は必ず喜んで『ありがとう』と言ってくれますから、
若い子にも一つのやりがいが出来ます。そこが欲しいんですよ。」

 

急いだ会話の中での話なので正確ではないが、
大体こんなようなことであったと思う。

 

ここに勤めている若いスタッフのほとんどは元々「店のお客」であったそうで、
それが今井さんの誘いでアルバイトになって、
そのまま社員になってしまうのだそうだ。
今井さんが若い子たちをわが身のように思っていることが、
若い人達の心をつかんでいるのだろう。

 

社員さんは社長やオーナーの奴隷でも道具でもなければ駒でもない。
社員さん一人一人は社長のわが身であり、わが家族と同様である。
わが身のように、わが家族のように大事にされている社員さんは明るい。
職場も明るい。
「若い子たちにお客様からの『ありがとう』を聞かせたい。」という今井さんの言葉に、
ここの若い子たちは、ここの社員さんたちは幸せだと思った。

 

社長も、役員も、社員も、アルバイトも、みんな人間なのだから
お互いに大切にしあう心の部分が肝心なのであろう。
実は、会社とはその部分があって初めて、会社であると言えるのではないか。
会社が社員などのスタッフを一方的に金で雇っているという関係では、
それは会社とは言わないのではないだろうか。
会社は人間の集まりなのだから。
心を持った人間の集まりなのだから。

 

大急ぎで要件を済ませたあと、
また大急ぎで帰る間際に、
「イマージン」ってどんな意味なんですか?
ビートルズの「イマジン」からとったんですか?
そう聞いたら、
今井社長いわく「音楽には全然興味がない」そうだ。
人間が年をとり、時代が変わっていっても、
常に「今の人でありたい」という意味だそうだ。

 

なるほど「イマージン」

 

 

いつまでも今の人。
今井社長。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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