谷 好通コラム

2008年12月04日(木曜日)

2080.CMコミュニケーション

広告業界の人は時代の最先端を行く人という意味なのか、
会話の中にカタカナをよく混ぜる。
例えばよく使うのが「コミュニケーション」。
広告関係の人達は、
「今回のCMの目指すコミュニケーションは・・・」とか、
CMなどで一般視聴者に対して広告することを「コミュニケーション」と言うのだ。

 

素人の私なんかが考えると
TVCMというものは広告を打つ側から受け取る側である視聴者への一方的な伝達であって、
お互いの意志交換であるコミュニケーションとは違うと思うのだが、
そうではないらしい。

 

何らかの意志を持ってTVCMを作り、
それを世間一般に放映すると、
視聴者が何らかのイメージを持つ。
その商品の名前を覚えたり、CMの内容に好感を持ったり、
商品の内容を知ったり、商品に対する何らかのイメージを持ったりする。
そうすると、
その商品が、例えばドラックストアで同類の商品がいくつも並んでいる棚の中から
CMなどで見て名前を憶えていた商品や、
良いイメージを持った商品を、選択してそのCMの商品を買う。
そのプロセスを書き出してみると
⇒ TVなどである商品のCMを打つ
⇒ 多くの人がそれを見る
⇒ CMから商品の名前やイメージなどを憶える
⇒ ユーザーが普段の行動の中でその商品と接触する機会がある。
⇒ 憶えていた商品を選択的に「買う」
というようなことになる。

 

つまり、広告する側と消費者との関係は、
商品を販売する側がCMを世間一般対して打つという行為があって、
消費者側がそのCMを見ることによって、
記憶、接触、選択の過程を経て「買う」という行為に至る。
投げかける側(CM)とそれを受け取る側のあいだに
「買う」という結論でお互いのコミュニケーションが成立したわけだ。

 

なるほどである。
この仕組み全体のイメージを一言で表現すれば
「コミュニケーション」はなるほどぴったりの言葉だ。
日本語では「意志の交換」とか言えるかもしれないが、
やっぱり「コミュニケーション」という単語が一番合っているような気がする。

 

しかし広告によるコミュニケーションの内、
CM役割は、
⇒ TVなどである商品のCMを打つ
⇒ 多くの人がそれを見る
⇒ CMからユーザーが商品の名前やイメージなどを憶える
と、一旦ここまでであって、
次のステップであるところの
⇒ ユーザーが普段の行動の中でその商品と接触する機会がある。
という段階は、店舗がやるべきこととなる。

 

CMがいくら流されても、商品が店舗に並べられていなくては
ユーザーはその商品を知っていても商品の実物を見ることも出来ず、
それを選ぶことも、買うことも出来ない。
CMで商品の認知を作っても、
その商品がユーザーに提供され、選択できなければ、
「⇒ 憶えている商品を選択的に買う」というコミュニケーションの結論に行き着かないのだ。

 

たとえば、
「キーパー」のCMを世間に対して打つ場合、
商品が「物」ではなく「サービス」なので話は少しややこしい。
まず、CMに謳ったようなキーパーの性能を出せる技術を持った施行店が有って、
そしてそれが、
どこにある店舗で行われているかがユーザーに分かるようにされ、
その店舗がどのように良いのか情報が提供されていることが必要であろう。

 

その一つの目安がキーパーPROSHOP・快洗隊をWebサイトで紹介したり、
全国に約8,000箇所のキーパー施行店があることを知らせることになる。
また、店頭にのぼりを上げたり看板を掲示したりして
その店舗でキーパーコーティングのサービスが受けられることを示す。
新聞折込みやポスティングなどでのチラシも大きな役割を持つ。

 

もう一つ大切なのが、
SSなどに来店されたお客様に対する「声かけ」「話しかけ」のようだ。
「カーコーティングライフパンフレット」や、
キーパーPROSHOPになったことを自己紹介する「ミニチラシ」などをお渡ししながら、
その店舗がカーコーティングのプロであることを
お客様に直接お伝えし、
お車を長くキレイにするカーコーティングがキーパーであることを伝える行為だろう。

 

「⇒ ユーザーが普段の行動の中でその商品と接触する機会がある。」
この段階を、「“物”の販売ならば商品棚にその商品を陳列する。」で済むが、
商品が「サービス」である場合は、かなり手間がかかることになる。
しかし、この過程を経なければ、
⇒ 憶えていた商品を選択的に「買う」の段階、
つまり実際のビジネスである「コミュニケーションの結論である“買う”」にはたどり着けない。

 

 

テレビコマーシャルを打てば、
ユーザーの方から「すいません、キーパーをやってください。」と言ってくるものではなく、
CMによって「知っている人」になったユーザーに、
こちらからの行動で「ユーザーが普段の行動の中でその商品と接触する機会」を
作り出さなければならないのだ。

 

テレビコマーシャルとは、
少なくとも、こと「サービス商品」については、
受動的な姿勢では何も効果は発生せず、
主体的な姿勢での行動をより大きくするという効果をもたらすものであるらしい。
サービス商品というものは、中々大変な面も持っているのです。

 

昨日は福岡でセミナーと研修会。

何とか皆さんのお役に立ちたいの一念だ。

 

※昨日の朝にさかのぼって、

 

福岡空港でレンタカーを借りたが、
代表取締役と、常務取締役と、取締役営業本部長の三人が乗るために借りた車は
やっぱり「ビッツ(5,250円)」であった。
その点でわが社は、やっぱりいつも健全である。

 

 

研修に来てくれた馬場社長と翌日「青葉台店」ために
いっしょに久留米のビジネスホテル(5,250円)に泊まり、
近所の適当な「焼き鳥屋」で飲む。
午後7時から午前1時まで!ずっと1軒の焼き鳥屋。

 

 

久留米の朝は寒かった。

 

 

コスモ石油・青葉台SS&快洗隊青葉台店。
新しいことを始めるには必ず産みの苦しみがある。
オープン即大盛況とは行かないが、
今、何をせねばならないのか、その大切な一つが解ったような気がした。
この店はSSも快洗隊も本当にいい店になります。

 

 

福岡からの飛行機はプロペラ機。
低い高度なのでジェット機とは一味違う空の風景であった。

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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