谷 好通コラム

2009年07月06日(月曜日)

2250.順位で言えば、ドベなのだ

車のレースは朝が早い。
公式予選が朝8時25分から15分間。

 

昨日の練習では他車が1分57秒から58秒台で走る中、
私は59秒2がベストでイカンなーと考えていた。

 

15分間の予選といっても、
タイヤがほとんど減っていない最初の2周目か3周目が勝負。
ここに集中できないと、いいタイムは出ない。

 

当然、私も2周目と3周目に全神経を集中してタイムアタック。
なかなかいい走りが出来たか。

 

結果、私の予選タイムは3周目に出した1分57秒6。
これならけっこういいところに行けるかと思ったが、ゴルフGTIの7台中6位。
あちゃ~ドベ2かいな。
しかし私の57秒6は、
5位の57秒4、4位の57秒3、その差は僅差である。
1位のいつものハマちゃんは54秒台でまったくの別格だが
2位、3位でも56秒台で、
2位~6位ドベ2の私まで1秒前後にひしめく混戦だ。
残念ながら7位は二年ぶりの走行でまだ勘が戻らないという2分00秒台。

 

ドベ2なれど、バトルの中には十分に参加できるタイムだ。
ちなみに7台のゴルフの背後には2台のルポGTIが控える。

 

決勝は、午前11時15分コースイン。
午前11時25分フォーメーションラップ開始。
ペースカーに先導されて1周、ゆっくりと回ってタイヤを暖める。
正面ストレートに戻ってきて、ペースカーが先頭から離脱して、
レースカーだけで隊列を組んで進み、
コントロールライン上のランプがグリーンに変わって、
ポールポジションのハマちゃんがダッシュするのと同時に、
全車フルスロットル。スタートする。

 

私の作戦は、
三列目の外側からのスタートポジションから、
前の全車が第1コーナーのインにつけるのを大外からガバっと抜き、
第2コーナーのインを舐めるようにハイスピードで抜け、
4位ぐらいまではポジションアップを図るという緻密かつ大雑把な作戦だ。

 

そんな事をゴニョゴニョと頭で復習しながら隊列を組んでストレートに戻ってきた。
出来るだけ前の車と間隔を狭め、ロケットダッシュに控える。
お互いにけん制しながら隊列を崩さないようにアクセルを踏んだり戻したりしながら
おっと、近づきすぎた。と、アクセルを戻した時、
ハマちゃんが、突然ダッシュ。
あわててアクセルを踏み込んだら、ボッボっとエンジンが息をついた、
ちょっとアクセルを戻した直後のフルスロットルにガバっと濃いガスが入ったのか、
一瞬失速して、前の車と5mくらい差がついてしまった。

 

いつものように、また、スタート失敗である。

 

その時点で、例の緻密で大雑把な作戦は水泡に帰した。
それでも、前の車の2車には、10mくらいの間隔で着いていく。まだチャンスはある。
特に前の2台はデットヒート状態、どちらかの一つのミスですぐに追いつけるはずだ。
しかし周回を重ねるごとに徐々に差は開く、
私の後ろの7位の車も、かなり後ろに離れて、私は6位で一人旅のようになって来た。

 

5周目ぐらいからいやな兆候が出始めた。
岡山国際サーキットの第3コーナーは比較的大きなヘアピンで、
コーナーからの脱出が上り坂になっている。
私の車は、なぜか、何周か走ってヒート状態になると、
この第3コーナー脱出した直後、エンジン回転が下がって異常に失速するのだ。

 

正常な時は、第3コーナーを脱出して加速し、
バックストレートを走り抜けて、
第4コーナー直前で185km/hぐらいのスピードに達するのだが、
異常な失速が始まると、第4コーナー直前でも160km/hまでにしか伸びない。

 

シフトタイミングがおかしいのかと、
マニュアルにしてみたりオートにしたりするが、
3速ホールドのままのはずが、4速に入ったかのように明らかにエンジン回転が落ちる。
コーナー脱出で失速するので、
長いバックストレートを最初からマイナス20km/hで走る事になってしまうのだ。

 

6周目には、はっきりとその現象が出て、
ラップタイムが一挙に3秒から4秒落ちた。
あっという間に前の車が遠く離れ、
100m近く離したはずの7位の車がバックミラーに写ってきた。
第3コーナー以外では少し離れるのだが、
第3コーナーを抜けたバックストレートでは
バックミラーで見てはっきり判るほどグングン近づいてくる。

 

とうとう9周目には、バックストレートで明らかなスピード差で簡単に抜かれた。

 

あまり悔しいとも思わない。
でも、応援に駆けつけてくれているみんなに申し訳ないな、と思いながら、
10周目のチェッカーまで、それでも全力で走った。

 

私の今年初めてのレースは、ドベで終わりました。
6位と7位はレースから見れば大した違いではない。
車に異常があったからといって、
なかったとしても、やっぱり、みんなとバトルできるスピードではなかった。
でも、次のレースでもまた走ろうと思う。
走りたいと思った。

 

私のわがままだけのレースを、みんなで走らせてもらいました。
ありがたいと思います。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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