谷 好通コラム

2009年11月13日(金曜日)

2350.やるべき理由よりやれる方法

 

 

今、全国のガソリンスタンドさんなどでは、
技術を本格的にマスターして、
高品質な洗車・コーティング商品を提供しようとしている店舗がいっぱいある。
それがなぜビジネスとして大きな可能性を持っているかの理由もいっぱいある。
やるべき理由もいっぱいある。
お客様アンケートの結果を見ても、
それを望んでいる人たちがいっぱいいて大きな需要になる可能性は大きい。

 

ビジネスとしての可能性を話し始めたら何時間でも話すべきことはあるが、
一番必要なのはそれを実現する方法を身に着けてもらうことだろう。
具体的にはまず技術。
高品質な商品を作り上げる技術がなければ何も具体的にならない。

 

ケミカルや道具は私達が作る。
実際にお客様に提供している実績のあるものを提供する。
それを使って高品質な洗車・コーティングを作り出す技術も作り出す。
何度も何度もトライして実戦力のある技術を作り出す。
問題はその技術をどう伝えるかだ。
紙に書いたマニュアルだけでは技術をマスターしてもらうことは出来ない。
ビデオを作って作業を手順どおりに撮っても十分ではない。
技術は実際に車を使って自分でやってもらって、
それを修正しながら、一人一人に習得してもらうしかない。

 

使用するケミカルも、機械も、すべて道具であって、
ケミカルと機械という道具だけでその高品質な商品を生み出すことは出来ず、
それを活かす技術が最も重要な要素である。
「主人公は人」なのである。

 

だから、私たちも技術の伝達に活動のほとんどの時間を使う。
私たちのビジネスのボリュームからは考えられないほどの時間と費用を使う。
一年間に約1万人以上の方に、色々な形での研修会に参加していただいて技術を伝える。

 

高品質な洗車・コーティングを提供するビジネスは、
たしかな技術によって初めて実現できるものであるので、
そうすべきだと思うから。

 

今回のキーパープロショップ研修会においても、
実技研修が重要として、実技が出来るトレーニングセンターを会場にしてきた。

 

キーパープロショップが今日現在、1155軒。
だから研修会も広い会場を借りて100名前後で行えば十数回で終わるが、
実技が出来なければ意味が無いと言うことで、
とりあえず定員を40名と設定して研修のほとんどをトレセンで行う事にしたのだ。
それでも定員をオーバーしての開催も多かったが、
皆さんのご都合もあり致し方ない。
(北陸、北東北、南九州、四国などはトレセンがないので会場を借りたが、
極力、実技が出来るように工夫をしてきた)
だから、全部で30回もの研修会の開催になったが、
それはそれで当然だと思っている。

 

しかし今日、福岡での研修会で思ったのは、
せっかくたくさんの人に集まっていただき、
私たちもたくさんの回数をこなしているのに、
まだ、肝心な実技よりも、「話」が多すぎている。
私が喋りすぎだ。
いっぱいたくさんのことを皆さんに話したくて、がんばっているのだが、
「話」に時間を取りすぎている。
もっともっと話をコンパクトにしなければならないな、と思った。

 

自分で喋っているときは気がつかないのだが、
人が話している時に、それに気がつくのだ。
人の振り見て我が振り直せとは、よく言ったもので、
これからの研修会では、もっともっと話をコンパクトにまとめ上げなければならない。

 

「やるべき理由よりやれる方法」とは、
キーパープロショップのホームページの話をしていた時に気がついた。

 

皆さんの「店舗情報」を充実させ、
「お客様フォトログ」への投稿の効果と意味を話していていた時は、
皆さん真面目に聞いていたが、
「今までに、インターネットを見てのコーティングの問い合わせがあった店舗は、
ちょっと手を上げてみてください。」
と言ったら、誰も手を上げなかった。
これにはびっくりした。
どの会場でもそれなりの人が手を上げてくれるのに。

 

今日はまとまった会社の方がほとんどで、
たまたま、その会社の行事で前回の研修会にほとんど出席していらっしゃらず、
「お客様フォトログ」への投稿の方法を知らない人が多かったのだ。

 

だから、「お客様フォトログ」の効果を力説しても
あまりピンと来なかったようだ。
これはイカンとやっと気がついた。
それで、キーパープロショップのホームページから
「お客様フォトログ」を投稿する方法を、
具体的にkeepre.co.jpを画面に映し出し、実際に順番に入力して説明をしだしたら、
皆さん熱心に身を乗り出して聞き入ってくれた。

 

やるべき理由をしつこく力説するよりも、
やる方法をお伝えすれば、皆さんやってくれるのだろう。

 

能書きよりも、なにより実践である。
今日はいい勉強になった。

 

1.人の振り見て我が振り直せ。
2.やるべき理由より、やる方法の方が伝えるべき事なのである。

 

それは分かっていたから、
この会社はずっと技術研修に全力を尽くしてきたのに、
少なくともインターネットのことにおいては、
一番肝心な「やる方法」を重視してこなかったようだ。

 

反省するしかない。

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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