谷 好通コラム

2009年11月18日(水曜日)

2355.スローイン ファストアウト

サーキットのコースでタイムアップをしようと思ったら
ブレーキングポイントを遅くし、
できるだけ速いスピードでコーナー直前まで突っ込み、
頑張ってコーナーを回った方が速いように思えるが、実はまったく逆なのだ。

 

頑張れば、頑張るほどタイヤに負担がいって、
コーナーのピークでのスピード落ち、
無理してアクセルを踏んだりするとアンダーステアまで出て、
コーナーの脱出スピードが著しく遅くなる。
コーナーを脱出すれば目一杯加速するだけなので、
この脱出スピードが遅いと、コーナー後の加速が遅いスピードから始まるので、
特にコーナーの先がストレートなどの場合、
長いストレートすべての地点でのスピードが低くなってしまう。
頑張ってタイムが上がらない典型的なパターンだ。

 

コーナーは「スローイン ファストアウト」が基本中の基本。

 

コーナー手前では余裕を持ってブレーキングをして、
キチンと車の向きを変え、
コーナーでの“旋回スピードを高く”することに専念し、
ハンドルの角度(舵角)を戻しながら、スムーズな加速で出来るだけ高いスピードで脱出する。

 

コーナーでは頑張ってはダメ、スムーズかつ正確なコーナリングが一番速いのだ。
そして、そんな走り方がタイヤを最も傷めず、
レース後半でのタイムを維持できることにもなる。

 

そんな走り方が、8月での富士スピードウェーではある程度で来たが、
ぶっつけ本番のSUGOサーキットでは気持ちに余裕がなく、
イカンイカンと思いながらも頑張ってしまった。
だから、コンピューターが変わって若干馬力が上がっているはずの今年の方が、
若干遅いはずの一昨年のSUGOでのタイムより1秒も遅かった。

 

何より気持ちに余裕を持って、スムーズに走ることが、
絶対に必要なのだ。

 

最近の自分の仕事にもそう思うことがある。
仕事の量を今の80%にすれば、絶対にもっといい仕事が出来るに違いない。
サイボウズと言うスケジュールソフトが便利すぎて、
つい100%、110%のギリギリのスケジュールを入れてしまい、
あっぷあっぷしながら仕事をこなしていると、くたびれて、焦って、イライラして
とてもいい仕事が出来ているようには思えないのだ。

 

目いっぱい頑張ってギリギリで仕事をしていると、
そういう時だからこそ出来る離れ業のようないいアイディアが出てくることもあるが、
たいていはちっとも仕事がはかどらないことがほとんどだ。

 

「スローイン ファストアウト」
自分の仕事のペースを、スムーズな最速の状態にもっていかなければならない。
そうするために、
やらなくてはならないことがいっぱいあって、
まだまだ、目一杯、必死で頑張る日々が続くのは仕方ない。

 

今日は久ぶりに午後3時半に退社した。
久しぶりに、時間を意識しないまとまった時間を持って、
「スローイン ファストアウト」を目指して
もっと大胆に自分をコントロールすることが大切であると思った。

 

この写真は、
スローイン ファストアウトとは関係なく、
スタートで一番前を意識しすぎて、スタートに失敗し、
後の一台に抜かれた瞬間のH.オサム。 (^^)v
がんばりすぎてはいかんのである。

 

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