谷 好通コラム

2009年12月11日(金曜日)

2373.暇だからやる仕事はない

「今日は雨が降って暇だったのでアルバイトの研修をやった。」とか、
「お客様がほとんど来なかったので、店の掃除をやった。ポスティングに行った。」
という報告がときたまありますが、
私は、これは間違っていると思うのです。

 

アルバイトの研修とか、掃除、ポスティングは
「”暇だから”やる」という種類の仕事ではないと思うのです。
常日頃の仕事の中で計画的に進めるべき仕事でしょう。

 

たとえば、店が掃除されてなく汚かった店舗があったとしたら、
「なぜ、掃除がされていないのか」と問われて、
「掃除をする”暇がなかった”から、やってないだけです。」と答えますか?

 

たとえば、アルバイトがいつまで経っても仕事が出来ない状態の店舗があったとしたら、
「なぜ、ちゃんと仕事が出来るように教えてないのか」と問われて、
「”暇がなかった”ので、教えませんでした。」と答えますか?

 

たとえば、ポスティングの予定がちっとも進んでいない店舗があったとしたら、
「なぜ、自分が約束したポスティングが進んでいないのか」と問われて、
「ポスティングに出る暇がなかったから、進んでいません。」と答えますか?

 

アルバイトに洗車を教えることも、掃除も、ポスティングも、
“暇があったらやる”という仕事ではないでしょう。
みんな「暇ではない店」を作ろうとしているわけで、
繁盛店になったら「暇がなかったから」と、掃除も研修もポスティングもしないのでしょうか。

 

正常な店舗の運営状態で、
日常的にかつ”計画的”に、なされるべき仕事だと思います。
研修も、掃除も、ポスティングも、やらねばならない仕事なのだから、
それは計画を立てて、必ず実行されなくてはならない仕事です。
「暇だからやればいい仕事」でもなければ、「暇だからやる仕事」でもないはずです。

 

普段の仕事の中で計画立てて実行されていないために、
暇だからやる仕事になっているとしたら、これは本末転倒です。
研修、掃除、ポスティングは”暇つぶしのための仕事”ではありません。

 

むしろ、雨がザーザーと降って、
お客様が来るはずがない店の中で、
一人が洗車をしていて、
その周りを突っ立っている人が見つめている姿は、(研修)
お客様の目から見れば”異様な姿”であり、何と無駄なことをやっているのかと映ります。
雨の中のポスティングは、チラシが濡れてお客様にも迷惑でしょう。
店舗の掃除は毎日行うべきであり、
暇があったらやるなんて店は、どんなに汚い、だらしない店でしょう。

 

いつも言っているように、
人が余分にいる店は腐ります。
お客様がいなくて、仕事がないのに、
人が無駄にウロウロしている店はその時点で腐っています。
これには、一切の妥協はありません。

人時生産性とは、そのバロメーターであり、
人時生産性さえ守ればその店が黒字経営できるわけではありません。
売り上げの絶対的な金額が一定以上なければ、いかに人時を上げても赤字経営でしょう。

 

絶対的な売り上げが一定以上ある店とは、繁盛している店でしょう。
店が繁盛するためには、店が腐っていては絶対に無理です。
人時生産性とは、そのバロメーターです。

 

繁盛する店を作りたければ、無駄な人を店に存在させないことです。
雨が降って、お客様が来なければ留守番が一人いればいいです。
預かりのダイヤモンドキーパーとか
クリスタルキーパー[ガラス]が1台ずつくらいあればもっといい。
一人分の仕事があって、お客様から見たら、それが自然であり、納得です。

 

お客様から見たら、それが自然です。
お客様がいない店でスタッフが複数人もウロウロしている店は、だらしなく見えます。
お客様から見ればそれが普通です。
特に雨中の研修は異様な姿で、それが研修をやっているなんて思うお客様はいません。

 

普段からやっているべき仕事が、
「暇つぶしのため」の仕事に成り下がっているとしたら、
その店では、「一人でやればいい仕事を、意味なく二人でやっている」可能性があります。
そんな悪習慣は、修正にものすごい時間と手間がかかります。

 

一年の最繁盛期である年末を充実して過ごすことは無理です。
一人でやればいい仕事を、無意味に二人でやると、
ダラダラした仕事になって、
時間がかかり、細かいところに神経が行き届かず、
質の低い仕事になることは、ベテランの人ならばみな知っていることです。

もうすぐ年末がやってきます。
年末への何よりの準備とは、必要最低限の人数で、
充実した効率のいい仕事をこなす快洗隊本来のペースを取り戻すことです。

 

暇つぶしをしている暇はもうないのです。

 

明日、明後日は全国的に晴れのようです。
年末を想定して、自分たちの店が本来の快洗隊の動きであるか確認できます。
年末を充実して越せる力が、店舗と、スタッフにあるか、
お客様にとって、気持ちのいい店であるか、気持ち地のいいスタッフであるか、
見ていて気持ちのいい動きが出来るか、
すべてが確かめられることでしょう。

 

奮闘を祈ります。

 

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    代表取締役会長兼CEO

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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