谷 好通コラム

2010年05月08日(土曜日)

2494.「店長を目指します」「鬼教官になるぞ」

二日間、ほとんど事務所で仕事をして、
解ったことや気が付いたことがいっぱいあった。
組織が成長する時は必ず軋みが出るもので、
ただ単に人数を増やしていけばいいものではなく、
全体が有機的につながり、相互扶助の関係が出来上がらなくてはならない。
その反対がセクショナリズムであり自分の範囲の中でしか物を考えず、
目先の身勝手な損得勘定と自意識がはびこるようになると
全体としての力量が激減する元になる。

 

組織のそれぞれが相互扶助的に働くためには、
それぞれの意識と価値観が外を向いていなければならないのではないだろうか。
それは、その組織全体が外に対してどんな姿勢を持っているかにかかってくる。
その組織が外に対して貢献する立場と姿勢を持っているのか、
あるいは組織全体がエゴに基づいた価値観で存在しているのか。
そのどちらなのか。
それによって組織を構成するそれぞれの価値観と行動を決定するようになる。

 

“外”とは消費者であり、顧客であり、社会全体であろう。
社会に対して貢献するとは、
消費者であり顧客に対して何らかの付加価値を提供するということである。
消費者に有益な付加価値を提供するならば、
消費者はそれを“買う”という行為で、その付加価値と組織を支持し繁栄させる。
反対に組織が社会から奪うこと、
つまり、たとえば消費者に無益な付加価値しか提供しないのに、
不当に利益を得ようとするならば、
消費者は“買わない”という行為で、その組織を排斥する。
これは非常に簡単かつ単純な経済の基本的仕組みである。

 

「お客様のためを考え、行動すれば、その会社、店舗、組織は繁栄する。」
とは、言葉の上でのきれい事ではなく、単純な基本的な論理でしかない。

 

そのことを組織の基本的な姿勢として、発想し、思考し、行動すれば、
当然の帰結としてその組織は繁栄するはずだ。

 

その発想と思考と行動が企業文化として根付いていれば、
企業の中、部署の中、店舗の中においても、
お互いがお互いに扶助する関係、
つまり、有機的に働きあうプラスの力が自然に作り上げられるはずなのだ。
もしそれがなかったとしたら、それは個々の問題だけではなく、
組織全体が、企業としてその方向を向いているかどうかを再点検してみる必要がある。

 

個々の問題もある。
先日聴いた講演の中に、
経済は「鳥の目」と「虫の目」「魚の目」を持って見なければならないとあった。
「鳥の目」とは大局的に物を見る目であり、
「虫の目」とは細部にいきわたった目であり、
「魚の目」とは潮(時代)の流れをすばやく感じ取る目。
組織全体が社会に対して有用な付加価値を提供し貢献する思考と文化になっているか、
それを見直す目は「鳥の目」であろう。
しかし、個々において、そのような価値観と思考を持ちうる者かどうかを
きちんと見極めていく目、「虫の目」も必要であろう。
1のプラスの力の集まりは、相互扶助的に1+1+1=5の作用を作り出すが、
1のマイナスの力がその中に混じると、一挙にそれを破壊することもある。
組織を見直す時、「鳥の目」と「虫の目」その両方を持つ必要がある。

 

 

 

大きなプラスの力が加わった。
長年アルバイトさんとして知立店で大きな力になっていてくれた横山さんが
正式に社員として入社、「店長を目指します」と宣言。
同じく知立店の大友さんが「鬼教官を目指します。」と。

 

ものすごくうれしい。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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