谷 好通コラム

2011年04月30日(土曜日)

2776.スーパーGT、別次元の世界の中で。

今、三島から名古屋に戻る新幹線の中でこれを書き始めた。

 

昨日からスーパーGT第一戦の富士スピードウェーに行き、
昨日は公開練習。
今日は午前中のフリー走行と午後から予選が始まるが、
午前中だけスピードウェーに行って、
どうしても外せない用事があるので、今日、昼には私だけが帰る予定でいたのだが、
私は結局、、富士スピードウェーに行かず、ホテルから直接帰ることにしてしまった。
若いスタッフが十分に働いてくれるので、
帰ってもいいなと思った。

 

スーパーGTは今回がほぼ初めての経験だ。
私が今まで経験したレースとはまったく異次元の世界で、
この中で自分たちがどういう存在であればいいのか戸惑いの一日であった。

 

私たちは、№35の「D’STATION KeePer SC430」というトヨタワークスカーの
サブスポンサーとしてサポートするだけでなく、
レースカーをセッション毎にクリーニングすることと、
ボディ全体にクリスタルキーパーを施工して、
時速300km超の過酷な条件での耐久テストをすることになっている。

 

このチームは「LEXUS TEAM KRAFT」であり、
車は「LEXUS SC430 / RV8KG」
車名が「D’STATION KeePer SC430」である。
タイヤは「ブリジストン」
ドライバーは日本で一番人気のあるドライバー「脇阪寿一」と、
ポルトガル国籍でマカオ在住の英雄「アンドレ クート」
チーム監督はトヨタGAZOOレーシングの「飯田章」
エンジニアは日本一の凄腕が担当する
目もくらむような超一流尽くめのチームである。

 

脇阪寿一はトヨタ自動車の豊田章男社長と懇意であり、
明日の決勝には豊田章男社長自らPITに立ち寄られると言っていた。

 

まるで別の世界に入り込んでしまったようだ。

 

PIT裏に設置されたトレーラーのベンチに座っていると、
脇阪寿一に元F1ドライバー高木虎之助が気軽に話しかけてくる。
いっぱいのファンが脇阪寿一を取り囲む。
ファンの子供が、脇阪寿一のレーシングスーツのレプリカを着てご機嫌だ。
もちろんそのレプリカにはKeePerのロゴが入っている。
一体何がなんだか分からないようなこの状況に、妙にケツがこそばゆい。

 

 

私が知っているレースの光景とはあまりにも違っていて、
あまりにも正しく、あまりにもきちんとしていて、あまりにもすご過ぎて、
正統な凡人の私には正直言って居心地が悪い。

 

だから逃げ出したわけではないが、
本当に今日はちょっとだけしか富士スピードウェーにいられないことと、
連休の東名高速の渋滞状況では、
スピードウェーから三島駅まで送ってもらう時間が読めなかったことが、
沼津のホテルから直接三島駅に直行した理由だが、
今、一人で新幹線のシートに座っている自分がホッとしているのも本当だ。

 

人間、年を取って来ると適応能力が鈍くなってくる。
この先、まだ8戦あるので、徐々にスーパーGTの世界に慣れるだろう。
好奇心はいまだ人より倍するだけあると思うが、
冒険心は確実に落ちてきている。
こんなではイカンな~と思うが、
そろそろ若い人たちに、大胆に冒険してもらう時期にも来ている。

 

それにしても彼らは、たくましくなった。
畠中常務は私のすべき仕事を私以上に大胆に(図々しく)やってくれるし、
増田開発担当課長もそうだ。
尾形君は増田課長の指示を素直に聞き、
萩原係長は、みんなから好かれるだろう。

 

私は、隅っこのほうで
難しそうな顔をしているか、ニコニコしているか、
どっちかで良さそうだ。

 

脇阪寿一、アンドレ クート、飯田章、橋本クラフトレーシング社長、
いずれも超一流であり、
超一流は、超一流である理由があり、
当然のこととして超一流の働きをしている。
私たちは、今年一年で、
彼らから膨大かつ異次元の世界の勉強をいっぱいさせていただける予感がした。
本当にラッキーである。

 

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    代表取締役会長兼CEO

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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