谷 好通コラム

2011年11月09日(水曜日)

2908.カメムシはなぜ臭い・・・

夏が終わると我が家はカメムシのシーズンになる。
外に干した肌着などを、
うっかりカメムシがいないかを確かめずに着ると、
肌着のどこかにカメムシが隠れていることがある。
気付かずに刺激を与えてしまうと、
強烈な青臭い匂いに襲われ、もう一度シャワー浴びるはめになる。

 

カメムシの臭さは独特だ。
フルーツの王様「ドリアン」や「鮒ずし」、「くさや」などの
動物の排泄物に共通した、しかし慣れると美味しくなるような
良くある、そんな臭さでもなく、
物が腐ったような腐敗臭でもなく、
タバコ臭さでもなく、
あえて言えば、あの青臭さはタイ料理の香草コリアンダーを煮詰めて
刺激的な部分だけを取り出したような、なんともいやな臭いである。
地方によってカメムシは「ヘコキムシ」と呼ばれているが、
「屁」の臭いではない。カメムシの臭いだ
まさに独特の強烈なカメムシ臭さは、何のためにあるのだろう。

 

ウィキペディアによると、
カメムシを食べる動物はほとんどいないようで、
ヤモリの一種がカメムシを食べるらしく、カメムシ臭いヤモリがいるそうだ。
人間でもカメムシを食べた人がいるようで、(この手の人は必ずいる)
強烈に辛い(カライ)そうだ。
カメムシ臭さとは、動物にその辛さを予言する臭いなのだそうだ。
もっと驚いたのは、
カメムシを密閉した容器に入れて刺激をすると、
カメムシはあの刺激ガスを出すのだが、
そのガスでカメムシは死んでしまうのだそうだ。
自分が出すガスで自分が死ぬとは、不思議だ。
「毒」を持つ代表選手のような「フグ」は、フグ毒を食べると死ぬのだろうか。

 

「私を食うと辛いぞ、臭いぞ」と脅し、
嫌われることによって生き延び、地球上で繁栄してきたカメムシ。
そういえば、わざわざ多くの人から嫌われるような格好や、行動をして、
自分のアイデンティティーをかろうじて維持しているカメムシのような人間もいる。
悲しい存在だ。

 

私の肌着に忍び込むのは「マルカメムシ」
堤防の夏草にへばりついて草汁を吸っていた「マルカメムシ」が、
堤防の除草作業で居場所がなくなって、洗濯物に忍び込むようだ。
明日は朝早い飛行機に乗って長崎に行く。
うっかりカメムシを踏んだりして、
もう一度シャワーを浴びなければ取れない臭いが体についても、
そんな時間はないが、
カメムシ臭いまま長崎に行くわけにはいかないし・・・
早く寝よう。

 

 

ウィキペディアより

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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