谷 好通コラム

2015年10月07日(水曜日)

10.07.また。ちょっとだけラーメンの話ですが。

繁盛するラーメン屋を造りたいと思ったら、
いかに美味いラーメンを造って出せる様になるかが一番重要でしょう。
それがほぼすべてと言っても過言ではありません。

 

看板とか、店のデザインとか、
客寄せとしての工夫も要るかもしれませんが、
集客をして、
その客が、ラーメンを食べて”美味い”と思えば、
また何度も来て、来店客数の積み重ねになってくれて、
さらに、知り合いに「あそこのラーメンは美味いよ」と言って、
強力な集客のパワーを作りだしてくれます。

 

しかし、
いくら客寄せしても、その客が、
その店のラーメンを食べて”美味くない”と思えば、
もう来ないので、
いつまでたっても来店客数は積み重なってこないし、
知り合いに「あそこのラーメンは美味くないよ。」と、
自然発生的なネガティブキャンペーンが出て、
客寄せの効果が打ち消されるどころか、
客寄せした客にわざわざまずいラーメンを食べさせて、逆効果になります。

 

ラーメン屋さんは、なんといっても”味”です。
“味”という商品の”質”です。

 

店舗で”お客様の満足”という付加価値を造りだす「サービス業」では、
例えばそれがラーメン屋さんなら、
“味”という付加価値の”質”が、お客様の”数”を決定します。
それと同じように、サービス商品を扱うサービス業では、
商品の”質”が、”数”を決定するのです。

 

これはある意味、単純明快なことですが、
付加価値が最初から決まっている商品、
たとえばガソリンなどの燃料のように
どの店舗で買っても付加価値が決まっている製品を販売する商売では、
売れる”数”を決めるのは、
売り方であり、価格であり、
いかに客寄せをするかにかなりの比重がかかっています。
それは、商品の付加価値が最初から決まっているからです。

 

そういう商品を扱う”物販業”の人が、
店舗によって、作り出し得る付加価値が違うサービス商品を売るには、
どのように数を売るのかを考えるより前に、
高い“質”を作り上げる能力を店舗とスタッフに着けて、高める努力をすることが、
“数”を売っていくための、
ほとんど唯一の手段であることを理解するには、
たいへん違和感を持たれることが多いものです。

 

しかし、そのことをよく理解されて、
最近では、コーティングの技術コンテストを開催し、
会社全体の技術力を直接上げるだけでなく、
“競う”ことで、真剣に社員の方々の士気を高め、
“質”を会社の文化にまで高められる会社が増えてきました。
昨日も関東で一件ありました。

 

そして今日は、全国百数十の店舗から予選を勝ち上がってきた20人が集って、
全日本規模での技術コンテスト決勝戦を、
私どもの中央トレーニングセンターで行なった会社がありました。
付加価値の決まっている商品を仕入れて販売するビジネスに、
商品の付加価値を造り上げて販売し、
その質を認められれば、選ばれて、伸ばして行く異質のビジネスを加えるべく、
果敢に変身と進化を画しているということでしょう。
そんな積極的な仕事に私どもを使っていただけたことに深く感謝いたします。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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