谷 好通コラム

2016年10月27日(木曜日)

10.27.悪い奴っているものですね。

テレビニュースを見て思ったのですが、
本当に悪い奴っているものですね。

 

私なりの定義で言うと、
悪人とは、他者の痛みを感じない人のことです。
法律を犯すとか犯さない以前の問題として、
他者の痛みを自分の痛みとして感じない人は、
他者を痛めることが出来ます。
他者が痛くても、自分はなんとも感じないので、平気で他者を痛めます。
あるいは平気で人をだまし裏切って人の心を傷つけます。

 

他者の痛みを感じることが出来るとは、
他者が痛がっていると「かわいそう」と思える感情で、
共感性とは思いやりでもあります。

 

共感性とは、もともとの人間が生まれもって備えている
人間の最も人間らしい特長ですが、
共感性のない人は、
物事を自分にとって「不利か、有利か、」で切って考え、
なにごとも自分中心の損得勘定で判断する習性があります。
他者が損をしても、自分の得になればいいとすると、
それは現象としてある時は泥棒であり、
裏切りであり、詐欺でもあるのでしょう。
たとえば、
小銭が欲しいばかりに人を殺してしまったとしたら、
それは強盗殺人であり、悪人の典型であり、死刑にも値する重罪です。
しかし、
そのような明らかに法律を犯して罪になる単純な悪人ばかりではなく、
巧みに法を言葉尻で言い逃れつつ、
自らに有利な立ち振る舞いをして、
他者とは自らの富のために利用する存在でしかなく、
恩ある人を裏切ってまで目先の巨万の汚れた金を取り、
それが利口な生き方であるとする者がいるとしたら、
それこそが単純な悪人よりも、よほど憎むべき
恥知らずの悪人なのだろうと思います。

 

人は人に喜ばれる存在であり、
みんなから必要とされる存在であり続けて、存在する意義があるものであり、
幸せなのだと思う。
人から憎まれ、悲しまれながら得た富で、何を手に入れてとしても、
その人自身も、その家族も決して幸せになるものではなく、
どこかで破滅するものなのだと思う。
でも、悪人っているものです。

 

動物はいずれにしても死ぬ。自分も死ぬ。必ず死ぬ。
死んだ後に、自分への憎しみや悲しみを残すのは、いかにも惨めだ。
それが巨額であっても金と引き換えに憎しみと蔑みを抱えた一生は、
いかにも情けなくて、いかにも惨めだ。

 

誰でも本当は、
人を愛したい気持ちと同様に死んだ後でも人からも愛されていたいのだと思う。
その方が絶対に幸せなのだと思う。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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