谷 好通コラム

2017年05月13日(土曜日)

5.13.自己評価がうっかり高くなりすぎる時

誰か、社会的地位がある人から、
自分のことをホメられたり、評価されたりすると、
突然、目覚めたように、
「今まで気付かなかったけど、
○○さんから言われて気が付いた。俺って、優秀なんだ。」と、
劇的に自己評価を高めてしまうことがあります。

 

たいていの場合、
その社会的地位のある人からのホメ言葉は、
自らの謙遜の表現の手段として相手をホメただけで、
その人の謙虚ぶりの裏返しである場合が多い。

 

あるいは、
相手をホメて、その人自身が気付いていない潜在能力を
引き出そうとする場合があります。
ホメてその人が囚われている低い自己の概念から脱することを促す訳です、
これは劇的な効果を発揮して、
自らが押し殺していたその人の可能性を解放して、
見違えるように力を発揮し始めることがあります。
特に過去に失敗があって自信を無くしていて、
自己を無用に委縮させていたような人の場合は非常に有効でしょう。

 

「○○さんからのお墨付きをもらった。
これからは、俺の正しいと思ったことを、思う存分やろう。」

 

しかし、その人がうっかり自己評価を思いっきり高くして
その力を発揮し始めても、
それ以前の実績から、その力を十分に発揮する権限を持っている訳ではなく、
しかも、以前の失敗の悪しき要因を解決している場合は稀で、
その悪しき要因を引きずったまま、権限もなく、力を解放したら、
それは暴走でしかなく、周りはその暴走を抑え込みにかかります。
しかし、
「分ってないなぁ、俺は○○さんが認めてくれた人間で、
その俺がやろうとしているのだから、大丈夫だから、任せて放っておいてくれ。」
と、ただの理解のない者からの抑圧として、
あるいは、劣っている者がその優秀な自分の行動を理解できないだけで、
不当な抑圧だと思って、暴走の力をより強めたり、
コントロールできない状態になって、
仕方なく、若い子を無用に潰すことになってしまう場合があります。

 

こうなったら、事態を収拾することは極めて困難になって、
最悪の場合、その子を失うことになります。

 

社会的地位のある人は、
自分が責任を持てない若者を、
本当にそう思ったにしても、”不用意にホメると”、
取り返しのつかない事態になることがあります。
そんな残念なことを何度も経験しました。何度も経験しました。

 

この会社の存在が大きくなって、
皆が認めてくれるようになって、
その会社に対する評価も込みで、気軽に、若者をホメてくれると、
特にそれが社会的地位のある人からのおホメだと、
うっかり一挙に自己評価を高くした若者が、
まさかと思うような事態を引き起こすことがあります。

 

不思議に
自力で会社を大きくした”創業者”は、
多くの方が、同じようにおっしゃいます。
「社員にホメてくれるのはありがたいけど、本当は、困っちゃうんだよね。」

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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