谷 好通コラム

2019年10月04日(金曜日)

10.04.私の足の事でご心配をおかけしました。

私は、最近、足の具合が良くなくて、
特に階段の上がり降りには、人の肩を借りるなどして、
いかにも弱ったように見えて、ご心配をおかけする場合があるので、
その辺の事情を説明させてもらいます。

 

私は4才の時、
脊髄性小児麻痺(通称ポリオ)に罹ったことがありました。
ポリオはその時代に大流行して社会問題にまでなったものです。
私の学年の中には、私の他にも大抵一人は同じようなポリオ経験者がいて、
後遺症を持っていたのですが
そういう人とは不思議と声を交わさず、
ポリオ経験者と友だちになったことがありません。
例えば、KeePerの純水製造機を造ってくれている会社の社長は、
私よりひどい後遺症を持っているのに、すごく元気に歩いていて、
一緒に酒を飲むほど仲が良くても
不思議とその話題には触れません。
二人ともそのことについて意識していないからでしょう。

 

 

私のポリオは、昔、
体の小さなおふくろが毎日、体の大きな方だった私を背負って、
安城市の厚生病院に連れて通ってくれて、そのおかげもあって、
ポリオ経験者の中では、比較的軽い後遺症で済んでいます。

 

でも、やはり走るのは苦手で、
幼稚園から小学校、中学校の時まで、
必ず、学年で一番足が遅い生徒でした。
私の左足は短くて細いので足首が斜めに立っていて
立っているといつも痛いのですが、我慢すればいいだけだったので、
慣れてしまっていて、いつもみんなと一緒に歩き、走っていました。
高校の時には柔道部に入って初段で黒帯を得ています。
名古屋市制大会では、柔道でベスト8に入ったこともあります。
障害のおかげで柔道が超変則的であり、対外試合では異様に強かったのです。

 

足にハンディがある事を自分で認めないような行動を取っていたのは、
子供のころ、同じようなハンディを持った子と、
不思議と友達にならなかったことと似ているかもしれません。

 

それが歳を取ってきて、
足の筋力が弱ってくると、足首の変形を支えられなくなって来て、
変形が進んでしまい、
一歩歩くごとに足首をくじくような痛みがあって、
まともに歩けなくなってしまったのです。
ドイツ人が造ってくれた魔法の矯正靴で、一時は相当にカバーできたのですが、
今年の3月に腰の手術を受けた時に、
腰は劇的に良くなったのですが、足の筋肉の低下で、
足首の変形が一層進んでしまい、
100mを超すような距離では、
素直に諦めて車いすを使っています。(上手いものです)

 

しかし、短い距離で済む時は、
見栄を張って自分の足で歩くので、
しかし階段は至って苦手なので、転ばないように人の肩を借りたりして、
かえって、
人様にご心配をおかけしてしまうことがあるようです。

 

若い子の肩を借りて段を上る姿は、痛々しく見えるかもしれませんが、
相変わらず、憎まれ口をきいて、
みんなから煙たがられるぐらいの元気は、まだまだあります。
痛々しい姿ほどは、みんな平気で、私のスケジュールに仕事を詰め込んできて、
私の事をよく知っている者達からは、まったく同情されていません。
「たまには少しは同情しろよ」と思うことがあるほどです。
だから、私は基本的に元気です。見た目ほどには弱っていません。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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