谷 好通コラム

2019年12月08日(日曜日)

12.08.「日本モンキーセンター」で勉強になったこと

今日は、いつか行きたいと思っていた「日本モンキーセンター」に
家族たちと一緒に行ってきました。

 

私がまだ中学校の頃、子供会で、一度来たことがありますが、
その頃は、隣接の遊園地「モンキーパーク」と印象がゴチャになっていて、
これといった思い出にはなっていなかったのですが、
大人になってこの施設の類人猿研究が京都大学に所属していて、
絶滅種の保存に貢献が大きいとか、素晴らしい成果を上げている話を
何かの記事で読むにつけて
昔の子供の頃の印象とは全く違うので、
ここは一度じっくりと行かなくてはと思っていたのです。

 

犬山市にある「日本モンキーセンター」は
濃尾平野の北端にあり美濃の国に接する山岳地帯の始まりの丘陵地を、
強引に開発した「明治村」「リトルワールド」などの施設と一連であり、
隣接のモンキーパークには、
大阪万博の太陽の塔を模したモニュメントがあるなど
建ってからもう五十年も経っていて、施設そのものが既に老朽化しています。
しかしその内容は、人間以外の霊長類約90種が提示され、
ここでの類人猿研究を含めて世界トップクラスの施設です。
しかし、それがどんなに素晴らしい存在であり貴重であっても
ここにいるのは「サルだけ」であり、
五十年前以降に造られた数々のアミューズメント施設には、
娯楽的な面においては完全に遅れを取っていて、
入場者数は圧倒的に少なく、収入少なく、毎年膨大な赤字を出している。
と、Webサイトの記事に書いてあり、
私の、ここへ行くまでの予備知識でもあった。

 

午前中に大府の家を出て、
犬山の「日本モンキーセンター」まではNAVIで54kmと出ていた。
名古屋市内からならば大体の所から1時間以内で行ける。

 

到着してから
まず駐車場は狭く分りにくい。
入場者数の少なさが大きな駐車場を必要としなくなかったのか。
しかし採算を取れるだけ入場者数が来たら、まず真っ先に駐車場がパンクする。
しかし、それは入場者数が増えた時に考えればいいことだ。
次に入場切符の売店窓口が8カ所あったが、
日曜日というのに2か所しか開いていなかった。
入場者数の少なさの深刻さがこんなところからもよく判る。

 

園内に入れば、
清掃が行き届いていて、清潔さは申し分ないが、
施設という施設が古くなっている。
お客様商売を主宰している者としての目であれこれ見ていて、
ふいに気が付いた。
サルたちがみんな”元気”で、”キレイ”で、”健康”そうなのだ。
イライラしていない。
自然の動物がただでさえ狭い空間に辻込められているのだから、
どこの動物園に行っても動物たちのイライラが反復行為になって出ているが、
個々の知能レベルの高いはずの霊長類たちは、
そのイライラを感じさせてこないのだ。

 

展示も一つ一つ工夫されていて、
テナガザルにはビル4階建位もある巨大なジャングルジムが造られていて、
彼らの15m上空でのアクロバチックな行き来は、惚れ惚れするし
フクロテナガザルが半端ない大きな奇声を上げて愉快に騒いでいる。
その奇声を聞いていて、私は何度も何度も大笑いしてしまった。

 

ここのどのサルたちも、みんな元気で、愉快だった。
どのサルも捕らわれの身とはいえ、幸せそうだった
これは、
この日本モンキーセンターの飼育スタッフ達のレベルの高さと、
歴史の中で培われた技術の蓄積のレベルの高さ、
そして何よりもサルたちに対する愛情の深さなのだろうと思った。

 

それともう一つ思ったのは、
観客の少なさが彼らにとってイライラの少なさに繋がっているのかもしれない?

 

いずれにしても、ここは気にいった。
しばらく通いたくなった。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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