谷 好通コラム

2021年06月30日(水曜日)

6.30.KeePer TIMES 220号と唐突な夕焼け

昨日、KeePer TIMES 7月号の第一校の検討会議でした。

KeePer TIMESもこの号で220号となりました。

月1回発行が続いたとして

220/12で18年と3か月続いていることになりますが、

最初の頃は抜けている月もいくらかはあるので、

実質20年近く前から続いているものです。

そう考えると、私のこのブログも21年前から書き始めたのと同時期で、

あの頃は、毎日このブログを書きながら、

KeePer TIMESも全部自分で書かないと気が済まず、

隅から隅まで、一つの記事残らず自分が書いた記憶があります。

あの頃は、全国を駆け回り

全県を制覇し、百回以上も外国にも行き、

五日間の仕事での世界一周もしました。

そんな激しい移動の飛行機の中、列車の中でずっと書き続け、

あらゆる提案書、手紙、アピール文、広告に関わる文章も山ほど書いて

あの頃の私は鬼のように仕事をしました。

 

しかし、これは自慢話としてではなく反省として思い出すのです。

 

20年前、KeePerブランドを立ち上げ、ガソリンスタンドもやめて、

本気になって洗車とコーティングの事業を拡大しようとしていた頃で、

会社としての売上もやっと年商10億に届きそうだったくらいの時代です。

社員も20人ぐらいだったでしょうか。

何から何まで自分でやらないと気が済まず、一人何役もやりました。

自分が決してスーパーマンで万能だった訳ではなく、

人が描いたものが気に入らず、自分でやった方がマシであり早いと思えて、

溢れるパワーと若さに任せて、

ゴリゴリとやりまくったに過ぎません。

たまたまの機会に昔に書いたものを読み返すと、

内容的には気魄に溢れていて、自分の若さが懐かしくはありますが、

その表現は武骨で、ストレート過ぎて、今ではとても使えないものです。

よく、こんな”こん棒”のようなツールで、

たくさんの人を説得して来たものだと感心するほどです。

 

毎月、毎月、

営業社員、店舗社員を叱咤激励して

前年同月比売り上げ(総利益)120%必達を掲げて、一生懸命達成し

達成会で、みんなで飲んで騒いでいました。

よく怒りもし、怒鳴って社員を失い、落胆をまたエネルギーに変えたりして、

こんな、ひと月ひと月を、文字通り一生懸命頑張っていましたが、

120%をクリアするのが精いっぱいだったことを思い出します。

 

しかし今、

このKeePer TIMES 220号を目の前にして、

ふと、思うのは、

この号には私の文は一つも載っていないことです。

私はこの号に対して一つも記事を書いていません。

最近でも、たいてい一つの記事ぐらいは書くのですが、

この号に関しては、たまたま一つの文章も書いていません。

その必要を思わなかったし、会社の幹部達が書いた文と取材記事で十分であり、

これを読んだみなさんにも喜んでいただけると思います。

20年前の全部自分で記事を書いていた頃とは隔世の感があります。

 

会社には今、約700人の社員がいて、

みんながそれぞれの役割を果たして、大昔とは大違いの会社になっています。

何が変わったのでしょうか。

少なくとも今は、

あの頃のように何でも自分でやらないと気が済まなくはありません。

とても自分で何でもやることは出来ないし、

特に会長に退いてからは

「めんどくさい。」という言葉をよく使うようになりました。

別に本当に嫌がって言うのではなく、

今でもクタクタになるほどの仕事をしますが、

私が適当にめんどうくさがっていると、

みんながよく笑うし、楽しいし、色々なことを相談されても嬉しいし、

みんなの良い報・連・相と、

私の面倒くさがりが、

なんかうまく噛み合っていて、会社全体がかえってうまく回っていて、

かえって、思い通りに進んでいるようなのです。

何でこんなにうまく物事が回っていて、

会社が良い方向に進んでいるのかは、

新社長と新専務の献身的に働きと功績であることは勿論なのですが、

活動的ではなくなった私が、仕事を結構面倒くさがっているスタンスが、

微妙にうまく噛み合っていて、

こんなことも調子いい要因のような気がします。

誠に自分勝手で都合のいい面倒くさがりの言い訳でした。

 

自分の記事が一つも載っていないKeePer TIMES 220号の第一校。

 

ふと気が付くと、窓の外に赤い夕陽が差していて、

思わずカーテン引いてもらって写真を撮りました。

 

その夕陽も、本体が地平線上にまだ出ている日が差している時よりも、

沈んだ瞬間、空をもっと赤く染めて美しくなりました。似ているのかもしれません。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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