谷 好通コラム

2022年02月08日(火曜日)

02.08.リモート会議の功罪

新型コロナ禍かが始まって2年以上経つ。

この2年間で人々の生活はずいぶん変わった。

誰もが漏れなくマスクをしていることが当たり前になって、

最初の頃はマスクがうっとおしくでたまらなかったが、

今ではすっかり慣れて、マスクをしていないとかえって落ち着かない。

繁華街を歩く人混みも一人残らずマスクをしていて、街の風景が変わった。

 

年間5万人もの方たちに受けていただくKeePer技術研修会も、

インストラクターたちは頻繁にPCR検査をして報告を出して、

何とか技術研修の頻度を減らさずに頑張っている。

しかし、

複数人に対しての実演を伴ったプレゼンテーション等は、あまり出来なくなり、

新しいお客様への働きかけが出来なくなっていて、

せっかく開発した新しい顧客への商品紹介や技術伝達もしづらくなって、

導入のスピードが上がらず苦労している。

 

しかし、その反面、

遠方に出かけての対面の面談が無くなった代わりに、

ZOOMなどのWebを使ったリモートでの面談がほとんどになって、

特に、東京に行かなくては出来なかった機関投資家とのIRミーティングが、

愛知に居ながらリモートで出来るようになって、

その頻度が劇的に増えた。

新型コロナ以前は、

四半期ごとに東京に二日ほど行って、

一日5件ぐらいづつ強行のスケジュールで

機関投資家事務所を訪問してIR活動をやっていたが、

今はサイレント期間を除いて、

ほぼ一年中、一週間に3日ぐらい日3件ぐらいの頻度で、

リモートで機関投資家からのインタビューを受けられるようになった。

だから、新型コロナ以前に比べるとIR活動は5倍くらいの頻度になっている。

しかも、交通費はゼロだ。

 

社内の会議も、ここしばらくWebでの会議が当たり前になって

新型コロナの第5波が終わった時期には久しぶりにまた集まったりしたが、

第6波が来てからは、またすっかりWeb会議に戻ってしまった。

すると、だんだんこれで良いのではという空気になってきて、

遠方の者は圧倒的に移動の時間を節約できるし、

それまでの様に所長などの部署責任者だけの会議ではなく、

営業所員全員が参加しても、

それほど日常業務に負担にならないし、

小グループによる打ち合わせも頻繁に出来るようになった。

また何といっても、

移動に要する交通費と宿泊費などが劇的に減って、

またそれに伴う「飲み代」も見事に無くなって、経費的に貢献している。

 

コミュニケーションの頻度が増えたのは良いが。

リモートでは実感に乏しく、コミュニケーションの濃さに問題があったが、

それも数を重ねている間にだんだん慣れて、

今ではほとんど不自由さも感じず、まどろっこしさも感じなくなり、

Web会議の便利さばかりが際立って、

新型コロナ禍が解消されても、この便利さは捨てられないだろう。

これこそDX、デジタルトランスフォーメーションの極みの一つであり、

その便利さを一度受け入れてしまったら、

元の時代には戻れないという典型だろうか。

 

もちろん、リアルに対面で、顔を突き合わせ、

肉声で話をせねば進まない濃い話もある。

便利さよりも、

そのコミュニケーションの濃さをあくまでも求める話もある。

また、現物の商品を目の前にして、

あるいは実際の作業を見ていただきながらでないと通じない話もある。

だから、今まで通りのコミュニケーションの在り方もそのまま必要ではある。

 

しかし、その一方、社内の会議などのように、

充分に相手を知っていて、話の内容もあらかじめお互いに解っている中では、

Webでのコミュニケーションでも充分に濃く、

むしろ、その頻度を上げることによってより濃くなるコミュニケーションは、

いちいち交通費と移動時間を使っての対面コミュニケーションよりも、

慣れさえすれば、あらゆる面で有利なのでしょう。

 

入院中の私ですら、

徐々にいつもと変わらないぐらいの会議への出席率になってきた。

これもDXのメリットの最たるものなのでしょう。

入院中でも仕事がある程度できると、時間の長さがまるで違う。

ある意味快適だ。

 

とはいうものの早く家に帰りたい願望は、変わらず大きい。

本当に心底から早く帰りたいと思う。

 

家族から三回目のモデルナワクチンを接種したと写真が送られてきた。

こんな写真を見ても、うらやましいと思える。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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