谷 好通コラム

2022年04月29日(金曜日)

04.29.三百人までは、ほぼ間違いなく一人残らず知っていた。

今では、店舗数も増えて営業の範囲も拡がったので、

従業員全体で790名にもなっていますが、

5年前(4年前?)ぐらいまでは、会社全体でも約300人の従業員でした。

 

しかも昔は、

その一人残らずの面接を私が自分でやって、

自分で採否を決めていたのです。

 

他の役員達を信用していなかったからそうしていたという訳ではありません。

一緒に働いてくれる人の事は、

経営の責任者として私自身が、

一人残らず、漏れずに”知っていること”が、必要であり、

そうすべきと思っていたからです。

だから、

会社と仲間達との最初の出会いである「面接」を自分でやれば、

その”漏れ”が絶対に発生しないはず、という事と、

面接者一人一人について、

どうしても自分で確認をしておきたい事があったからです。

 

本当に”たまに”ではありますが、

「人の悲しみを、悲しいと感じない人(もらい泣きを全くしない人)」。

あるいは、「人の喜びを、じぶんも嬉しいと全く感じない人」。が、

つまり「共感力」が著しく低い人が、たまにいるので、

そういう人はKeePer LABOの仕事をしても、

ほとんどの場合、続かないので、

縁を持たない方が、お互いに幸せと考えて不採用とさせていただいていた。

 

自動車をキレイにする時、

同じ「ケミカル」と「道具・設備」を使って、

同じ「技術」で施工した同じKeePerであったとしても、

「本気で”キレイにしたいと思ってやるKeePer」と、

「やらされ仕事で仕方なくやるKeePer」では、仕上り品質がまるで違います。

 

当然「本気で”キレイにしたいと思ってやるKeePer」の方が、

いいに決まっています。

 

残念ながら”やらされ仕事”では、

お客様から見れば「取るべき汚れ(orムラ)」が、

施工者には”見えず”、だから”取らず”、

その仕上がりにクレームがつくことが多くあります。

 

しかし、KeePerはキチンと施工すれば

お客様は記違いなく喜んでくれるので、

技術者が、

お客様が喜んでくれるのを楽しみにして

それをモチベーションとして、本気でキレイにしたいと思って施工すれば、

本当にキチンとキレイになって、

いつも、お客様が喜んでくれます。

 

この差は実に大きいので、

「お客様が喜んでくれることを、自分の楽しみにできる力」

すなわち「共感力」は、どうしても必要なのです。

必要最低限の「共感力」があるかどうかだけは、確認しておかねばなりません。

しかし、これはほとんどの人が持っているものなので、

確認の方法は意外と簡単で、それほどの確度がある訳ではなく、

大したことではありませんが

とりあえず秘・密です。

 

それはともかくとして、

経営者が社員の事をよく知っているという事は、

すごく大事なことだと思うのです。

お客様に喜んでいただく仕事はもちろん楽しくはあるのですが、

暑い日もあれば寒い日もあって、忙しい日が続けばしんどい事もあります。

仕事は楽しいだけではとても続くものではなく、我慢も必要です。

そんな時に、その辛さも含めて、

経営者がそれをちゃんと知っていることは、

何らかの形で応えたりすることも出来、苦労した者も救われると思うのです。

少なくとも自分のことを知っているという安心感が信頼につながり、

自分が真心を込めて仕事をしても、安心です。

 

上手く表現できませんが、

とにかく私は経営者として、みんなを一人残らず知っているということが、

すごく大切だと感じていて、最初の面接はもちろん、

それぞれの日々の実績も必ず見て、彼らが書いてくる日報も必ず読みます。

それよりも、

時間を造って店舗を廻り、

皆の一人一人の顔を見て話をするのが大好きでした。

しかし、何年か前、ある機関投資家のアナリストの方に

「人の名前と顔を憶えられるのは不思議と300人までですよ。

それ以上になったら、その役目を自分以外に拡げる組織を作らなきゃ。」

と、言われて、

その頃、私は新しく増えるメンバーの名前を憶えるのに四苦八苦していたので、

大変納得して、みんなの事を一人残らず知っている役割を、

社長と専務に譲って、あれ以来、私は楽ちんになってしまっています。

その代わり、私は一歩引いた存在になったのです。

 

ただ一つの機会として、

KeePer LABO新店が出来る時、

新しいメンバーが揃って本社に集まり、

「○○店キックオフミーティング」を開くので、

これには必ず出席して、皆と直接会って、話をして、

自然に顔も憶える貴重な楽しい機会です。

 

昨日は、私の娘が嫁いでいる富山市に初の「KeePer LABO富山店」が出来、

そのキックオフミーティングがありました。そして、

ミーティングが終わったら、恒例の「うなぎ」を食べに行ったのは当然です。

 

森君(富山出身・チーフ)、久保君(奥さんが富山出身)、

石原君(富山出身)、磯野君(富山出身)、

富山に単身赴任の阿部課長兼店長。

子供さんがコロナにかかって、ただいま自宅隔離状態。

KeePer LABOのメンバー約600名を、絶対一人残らず知っていると豪語する鈴置専務。

 

 

 

 

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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