KeePerインストラクターブログ

2019年03月09日(土)

チームメイト 【賀来】

私が走っていた、レーシングチームの
「OXレーシング」のチームメイトについての話です。
同じチームに「阿部典史」というチームメイトがいました。
そうレース好きであれば有名人、通称「ノリック」です。

 

彼は全日本ロードレース選手権フル参戦1年目その当時の最高峰クラスの500ccクラスにおいて、
史上最年少の18歳でチャンピオンとなった。
その後も、世界ロードレース選手権でもトップを走り続けた伝説のライダーです。

 

そんな、彼から学んだ事は「自信です」
チームメイトとなり、年下でしたが、
人懐こくすぐに仲良くなりました。
そんな彼とは一緒にトランスポーター(バイクを乗っける車、車種はハイエース)でよくサーキットに行きました。
仙台の菅生サーキットに行ったときに話です。

 

2台のハイエースでサーキットに向かっていました、
前に走るのはチームメイト、
そして後ろにノリック運転で私が助手席で、
高速道路を120kのスピードで走っていました。
彼は何を考えたのか2台の車間距離をどんどん詰め車間距離を約10cmにしました。
真夜中で真っ暗、高速道路で120K、車間距離10㎝、
怖いのなんのって前の車が少しでもアクセルを緩めれば、
2台とも大クラッシュで大事故となる。

 

それなのにノリックは、助手席にいる私の方を笑顔で見て、「これだけ近づくと空気抵抗がないから、
アクセル踏まなくても、スピード出ますと」
笑顔で話しかけてくる。

 

ビビっている私は、「とにかく前みろ」「車間距離を伸ばせ」と大声で怒る。
そんな私に向かって、安心してくださいよ、
「僕は運転技術に自信があるんだから任せてください」と
ニコニコ顔で答える。
その後に、私は「バカヤロー」と言って、
力づくで車間距離を開けさせました。

 

そんなやんちゃで、怖いもの知らずのノリックでしたが、
「過信」でない「自信」は、彼から学びました。

 

天才といわれていたが、
練習は毎日おこなって努力をする事には時間を惜しまず。
努力を積み重ねていれば、
それが自信となって、結果となる。
そんな事を教えてくれました。

 

「KeePer」も一緒。
圧倒的な技術力があれば、それが自信に繋がり、
それがお客様に伝わる。
「お任せください、必ずキレイにします」

 

その後、「ノリック」は一般道で事故にあい、
他界してしまった。
彼と会え、一緒に居れたことが、
私の人生で大きなターニングポイントだった。

 

ノリック 阿部典史ありがとう。

 

 

彼と最後に会った時のレースの写真。
「賀来さん、元気ですか~」と言っていた。

 

賀来聡介

Posted by 広報 at 22時03分

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