谷 好通コラム

2003年03月17日(月曜日)

666話 50歳最後の日

今、札幌から帰りの飛行機の中

 

月曜日の朝一番から動きたかったので
札幌には昨日のうちに飛んだ

 

夕方出てくる時、名古屋は雨であった
せっかく快洗隊知立店のオープンであるというのに
2日続きの雨で
スタッフがへこたれなければ良いが

 

 

日曜日の遅い飛行機は、団体客でほぼ満席であった
みんなガヤガヤ楽しそうで
一人ぼっちの私は、チョッと寂しい
しかし、実際はそんなことを言っている暇はない
キーパータイムスの原稿が締め切りを過ぎているのに
まだ書き切れないでいる
名古屋→札幌便の飛行時間は約1時間半
しっかり書く時間があるのだから、ボォッとしているわけにはいかない

 

私は最近
キーパータイムスの原稿を書く時、そのままコラムに載せてしまっている
タイムスの原稿と、コラムの原稿
2つダブって書くのは、とてもしんどいので
タイムスの原稿を書きながら、コラムの原稿としても使っているのだ

 

私はこのコラムの原稿を書くのは
生活の中の一部になっていて結構楽しんでいるのだが
タイムスの原稿はテーマが決まっているので
そうそう楽しんで書いているわけにはいかない
まじめに、一生懸命書く
そんなときは、文章を書くのがつらいと思うこともある

 

特に、書いているうちに長文になってしまい
まとまりがつかず
あとでまとめ直さなくてはならないような状態になった時は
気が焦るばかりで、つらい

 

今回などはその典型で
3日前に書き始めて長くなってしまったので
仕方なく、おとといまでに2つの話でコラムに載せた

 

だから、昨日の飛行機の中で
頑張ってフィニッシュまで持って行こう、と決心して書き始めたのだが
やっぱり息尽きてしまった
(夜、寝る前に書こう!)

 

名古屋から札幌の飛行機からの写真
珍しいことに雲と雲の間をズゥッと飛んだ
変な気分で、意外と飛行機は揺れた

 

 

札幌に着いてびっくり
雪である!
名古屋では梅が終わって、もうすぐ桜が楽しみな頃であるが
札幌はまだ、しっかり冬であった

 

 

札幌に取ったホテルは繁華街“すすきの”のど真ん中
札幌の高所長と奥さんの3人で食事をする約束をしていたからだ
奥さんとは約5年ぶり会った
高さんがアイ・タックに入社するときに
奥さんにも、是非この会社を見ておいてもらいたいと思って
刈谷に招待した時以来である

 

“すすきの”の居酒屋さんで、とてもおいしく食事をしたのだが
と同時に、お酒も、とてもおいしく、つい飲み過ぎてしまった

 

 

夜10時過ぎにホテルの部屋に戻って
さぁ原稿書くぞ!と、パソコンに向かったものの
酔っ払った頭では、書くのが実に遅い
とうとう12時過ぎに、ギブアップ
私のこのコラムは、3日連続同じテーマの話になってしまった
自分が情けない。
しかし、ホントに限界で
(明日、早起きして書こう!)
編集長に、詫びと、早起きの決意のメールを送った

 

そのままバタンキューで深い眠りに入る
つい、目覚まし時計はセットしていない

 

翌朝、なぜか5時にフト目が覚めた
しかし、まだ眠い
でも何故こんな時間に目が覚めたのだろう

 

これは、きっと私の強運であって
たまたま、この5時に目が覚めたことで、私は約束を破らずにすむ
そう思ったら不思議と起きてしまうことが出来た

 

早朝は、まだ脳みそが醒めきっていないので
なかなか書けないと思うのだが
どっこい、不思議と気が集中出来るのだ
何とかかんとか書き終わったのは2時間後、朝7時であった

 

その原稿をまずコラムに上げてから
編集長に、ワードで書いた以前の原稿とまとめて、一緒にメールで送る
送ったアウトルックの送受信で、編集長からのメールが2通受信された
1通目には「もう一息、頑張れ!」とある
2通目には「もう上げたんですね、ごめんなさい」とある

 

書いて良かった
ほんとに良かった
今日の5時、たまたま目が覚めたのは幸運以外ない
目が覚めて、でも
あの時、「もう一回言い訳すればいいやっ」と思わなくて良かった

 

私はこの会社のトップであるので
最終決定権がある
だから、私が自分のための言い訳を言い
言い切ってしまえば
誰も責めることは出来ない

 

しかし、そんな風にしていれば
会社の誰もが同じ言い訳をしたとしても
私は、それを諌めることは出来ない
したとしても、誰も聴きはしない
経営者自身のだらしなさが、会社のだらしなさに、そのまんまつながる

 

だから、言い訳は絶対出来ないのだ
ホントに
これは結構つらいことでもある

 

朝、原稿を書き終わってから、朝ごはんを食べて
朝風呂に入る
9時には、高所長が迎えに来てくれて
本日の仕事開始
道路には、たくさんの雪が山積みになり、地層のような縞になっていた

 

 

今年は大変雪が多いそうで
雪捨て場は大きな山になっていて、夏まで解け残るのだという

 

 

今日の私は、早起きしてテンションが上がっていたのか
いくつもの仕事が盛り上がってしまい
最終の飛行機に乗ることにしてしまった
夕暮れの雪原が美しかった

 

 

夕6時過ぎ、千歳空港に向かう頃
にわかに雪が降り始め
吹雪のようになってきた

 

 

いずれにしても
今日は、私の50歳最後の日
後悔しなくていい日であって良かった
人生のけじめの日

 

そして、この話で666話
1000話に向けて2/3が終わる一つのけじめの日

 

あの時、起きなかったら
そして「また言い訳言っとけばいいや」としてしまったら
けじめの日を、後悔の日にしてしまっただろう
あの時、起きてホントに良かった
起きて、書き終わることが出来て良かった
約束を守れて良かった

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2003年03月17日(月曜日)

665話 最終回・何度も

※洗車という言葉の定義
「洗車とは文字の通り読めば『車を洗う』であるが
車を洗うのは、ひとつの手段であって
洗車によってお客様に与えられる付加価値は「車が綺麗になること」
だから「洗車」という商品の中には
「車を洗う」だけではなく
もっと車を綺麗にするために「車を磨く、あるいはコーティングする」「掃除する」
そんな作業までも含まれてくる」

 

 

良い商品、上質の商品とは
使い続けても何の害もないものでなければならないし
むしろ、使い続けることが
ユーザ-にとって益になるものでなくてはならないと思う

 

KeePreは、「塗面改善の方向性」という
固有の理論を持って、独自のシステムを形成している
これはなんと特許にまでなっているものだ

 

 

KeePreとは、ただ単純にコーティングケミカルの名称ではなく
KeePreシステムという複数のケミカル群と独自の技術から形成されている
「塗面改善の方向性」を持った車のボディーケアの総称であり

 

だから、KeePreとは最初からリピートを前提としたシステムの総称なのです。

 

ボディーケアは
いろいろな車の塗装状態によって前処理が行われ
適切なコーティングがなされ
そのアフターメンテナンスが、その使用状況によって適時・適切に行われる
この3つの要素が揃っていることが必要

 

そして、各作業に使われるケミカル・道具、技術が
三位一体となっていて
すべての要素が「塗面改善の方向性」を持っていなければならない

 

一つ一つの要素を切り離して
安易に他に代替できるものではないのだ

 

私たちはケミカル・道具・技術を
実際の洗車現場を通して開発し、改良を重ねてきた
KeePreのケミカルが実際に使っていらっしゃる方からの
強い支持を受けているのはこの要素が強い

 

これは、重要なことで
実際に洗車をした事がない人が、現場での連続した検証なしで
作り上げたものは、残念ながら実戦的ではないことが多い

 

また、より実践的であり
より効果的であるための改善も数限りなくやってきた
新しい「洗車=車を綺麗にすること」商品を作り上げるために
新しいケミカル、道具、技術を絶え間なく開発してきた
いつでも「新鮮」であろうとしてきた

 

一度来てくれたお客様をリピートさせるには
「上質な商品」
「もてなし=上質の接客」
「立地」
そして、リピートをつかみ続けるには
その「質の維持」「新鮮さ」

 

ここでいう「上質な商品」を
「洗車=車を綺麗にすること」で考えるならば
より実践的なケミカル、道具が必要であるだけでなく
それを使いこなす「技術」が絶対に必要不可欠である

 

「技術」とは、使用方法説明とは少し意味が違う
手の力の入れ方、体の使い方などなど
実際にユーザーの車を、「本当に綺麗に出来る能力」その全体を言うものだ

 

「技術」は、学習と訓練、習熟によって得られる
だから
私たちは、10年以上いろいろな形で「スクール」を実践してきた
また、KeePreをシステムとして活用してもらうために
導入時には一日がかりの「導入講習」を実践してきた
これは途方もない労力であり、受ける方としても大変な労力であった
「スクール」には10年間で数え切れない人たちに来ていただき
(5万人以上は確実である)
何千件というSSで導入講習を繰り返してきた
また、要請に応じて再講習も数限りなく実践してきた
教えるための人材作りにも非常に多くの労力と投資をした

 

これは、一見ずいぶん無駄なことをしているように思われても
「商品とは、きちんと使われて、リピートしてこそ本当にいい商品になり得る」
ていう確信の元にやってきたものだ
KeePreが世の中で10年以上という長い年月使われ続け
いまだに伸び続けている秘密とは、ここにあると信じている

 

KeePre施工店で
スタッフの変更などによって技術的に不安があると
感じているところがあれば
いつでも声をかけていただきたい
熟練のインストラクターがすっ飛んで行きます
技術がKeePreの価値の大きな部分であることを
よく知っているから
「質の維持」に、いつでも協力したいと願っている

 

私たちは、ケミカル・道具の開発
技術の習得を繰り返してきたわけだが
実は、もうひとつ重要な問題を解決したいと
思い切った行動をした
実験店「刈谷快洗隊」を作ったことだ
ここで「洗車の観点からの上質の接客」とは何かを確立したかったから

 

確かな技術と、リピートを前提としたKeePreを
いかなる接客と、店作りをすれば、より多くの人に受け入れられ
そして、買い続けていただけるか

 

評論家のように机の上で考えることはいくらでも出来るが
実践の伴わない、そして検証を伴わないノウハウなど
実際はまったく力がないことは、私たちの基本的な認識であって
とにかくやってみようと、約5年前に実験店を造ってしまった

 

その後、いろいろと紆余曲折はあったものの
結果的に多くの仲間と、実践的なスタッフが数多く育った
何よりも、「新しい洗車需要層」という
これからの洗車シーンを大きく変える馬鹿でかい鉱脈をも見つけた

 

刈谷快洗隊における
昨年の平均値に近い14年7月と、最高であった12月の実績
——————7月———-12月—
総売上———3,996,446円—8,682,368円
洗車来店台数———745台——-1,166台
洗車総売上—–3,700,300円—7,188,054円
キーパー台数———270台———532台
キーパー台数比率——–36.2%———45.6%
キーパー関連売上–1,993,600円—4,617,739円
キーパー売上比率——–53.8%———64.2%
洗車平均単価——-4,967円——-6,165円

 

最高の需要期である12月には
全体の洗車台数の45.6%ユーザーが
キーパー関連の商品を買い求め
売上ベースでは、全体の実に64.2%をキーパーが上げている
平月に於いてでも
それが36.2%、53.8%にキープされている
これは、リピート客がいかに定着しているか
その実証ともいえるのではないだろうか

 

サービス業含めて小売の経営の成功は
いかにリピート客を確保できるかどうか
そして
一度来てくれたお客様をリピートさせるには
「上質な商品」
「もてなし=上質の接客」
「立地」
そして、リピートをつかみ続けるには
その「質の維持」「新鮮さ」

 

その刈谷店もまだまだ解決しなければ問題も多い
これからの改善のテーマは尽きないであろう
新しくオープンした快洗隊知立店も
快調な滑り出しを見せている
「新しい洗車需要層」を、多くのSSの方たち
多くの人たちとみんなで
しっかりと開拓して行く
それも、私たちの大きな使命である

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