谷 好通コラム

2024年04月27日(土曜日)

04.27. 私達はNAVIの言う通りに走る事に抵抗が無くなっている。

今日から文字通りゴールデンウィークが始まりました。

中3日を挟んではいますが9日間の連休で、

実質、今年のゴールデンウィークは9日間の大型連休のようです。

その初日と明日、家族との日にしました。

 

と言っても、その辺の道の駅ぐらいに行くのか関の山ですが、

車では必ずNAVIを使います。

私は若い子たちのようにGoogle NAVIはまだ使えませんが、

車載のNAVIは必ず使って、NAVIの言う通り、案内通りに走ります。

そんなことは当たり前のように聞こえますが、

ちょっと前まで、

道路は、遠い場所でも、私は出来るだけ自分の記憶で走ろうとしていました。

むしろNAVIを使うと道をちっとも憶えられないとして、

どこへ行くにでも、知っている所に行く時ですら

何の抵抗もなしにNAVIを使う若者達を

「あれでは絶体に道を憶えられない。NAVIに頼り過ぎだよ。」と、

半ば馬鹿にして言ってきた。

 

しかし、今の人達は、

「道を憶えてどうするんですか? NAVi使えばいいだけじゃないすか。」

と言うだろう。

それに対して、私が

「しかし、もし、NAVIが無かった時・・・」

と言ったら、

「大丈夫です。絶対、携帯は持っていますから。絶体。」

と言われるだろう。

すかさず私は、

「それでは道を知らない能力の低い人になってしまう。人間の退化だよ。」

と言えば、

彼らは、

また「大丈夫です。絶対にスマホは持っていますから。絶体に。」と言うだろう。

するともう、私は返す言葉が無い。

 

NAVIは、完全に人間の生活の一部になってしまった。

というより、

無数のNAVIメーカー、ソフト会社を一挙にすべて蹴散らして、

スマホを通じて爆発的に普及したGoogle NAVIにすべての人は掌握された。

それでも、人の生活は何も変わらず、

「便利だ。もうGoogle NAVI無しでは困ってしまう。」と、嬉しそうに言う。

定期的に更新しなければならない車載NAVIはもう生きる道はない。

さらに、

Google NAVIに付随している「口コミ」の”評判・点数”と”口コミ数”が、

爆発的にユーザーに見られ、

「どの店に行くか」の来店店舗の選択に使われるようになってきて、

外食産業が「食べログ」に翻弄されたように、

全ての店舗がGoogle NAVIの口コミに大きく左右されるようになってきた。

 

ふと、思ったのですが、

これがAIによる人間支配の序章なのではないのでしょうか。

 

今日、知らない道をNAVIを使い走っての帰り道、

その周辺の道を知っている家族が、

途中で、

「ここからは私が知っているので、案内する。」と言ったのに、

私は「いや、NAVIの方が正しい筈なので、黙ってて欲しい。」と、遮った。

私は信頼できる家族の、善意の申し出を、

「機械の方が信用できる。」と、遮ってしまったのです。

 

考えてみれば、

これは恐ろしいことで、

これこそAIによる人間支配の序章なのかもしれません。

ふと、背筋が凍る思いしました。

 

LIXILミュージアムの庭で見た美しい花

 

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2024年04月25日(木曜日)

04.25. 今日一日の事のほんの一部の事。

 

どうも最近、お酒を飲む機会が増えてイカンです。

だから、今から書くのはもう無理なので、今日一日に来て写真の一部、

載せられる写真を少しだけ載せます。

 

コールセンター」のステッカーを造ってみました。

 

東京の高速にも看板を立てる事になりました。そのデザイン案です。

 

KeePer LABO交野店のリニューアルオープンのご案内です。

 

 

スタジオの空き部屋に会議室を造ってみました。

KeePer技研株式会社 初の 会議室らしい会議室です。

スタジオの植え込みのモミジがびっくりするくらい葉っぱだらけになっていくした。

 

この夕陽は、明日の晴れを約束しているようです。

で、結局飲んだ?  いえ、これは一昨日飲んだ時の写真です。もちろん火鍋。

今日は別の所で飲みました。

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2024年04月25日(木曜日)

04.25. 41話 .成長への焦りが招いた初めての減益体験。

2015年に株式上場してから、常に事業が成長をする事を求められている圧力を感じ続けていた。

 

概念として、事業というものは世の中に対して有益な「価値」を提供することによって、その価値を必要とする人達からそれに対する対価を得て、その事業において消費する社会資本より大きな対価を得られれば、利益が出る。その利益が次なる事業展開の資本となって、さらなる大きな価値の提供と大きな利益を生み出すサイクルをすなわち「成長」と定義する。成長とは、常により大きな価値を生み出し続けることになるから、それがより多くの店舗をつくりだすことであったり、常に新しい商品(価値)を生み出しつつ、より多くの市場に拡げる事になる。

 

そんなどこかで習ったようなことをグルグル考えながら仕事をしていると、商売的な直観が鈍くなるのか、手堅い成長しかできなくなってしまっていた時期があった。そこを何とか脱出しようと、やみくもにKeePer LABOの新店をたくさん出そうとしていた時期があった。新店をたくさん出すには資金的にも、人員的にも負担が大きくなるので計画性を持ってやらなければならないのだが、とりあえず「数」を最優先して何か困ったら困った時でその時に解決すればいいとして「脇目も振らず闇雲に新店の数を追求する」と決めたのです。それが2018年のことです。

 

しかし「やみくもに・・」などという行動なんて、うまく行った試しがありません。しかし、2018年とりあえず今までの倍以上の16店舗と数だけは確保しましたが、その頃、KeePer LABOはまだそれほど知名度が高くなく、新店をオープンしてから1年間以上も不採算が続き、2年目からようやく黒字になるような状態でした。だから新店を、間を空けずに開ければ開けるほど赤字店の数が多くなって会社全体の収支にも負の影響が出てきたのです。、その結果、この2018年6月度は増収ではありましたが、会社始まって以来の”減益”に陥ってしまったのです。

 

上場したことで成長させなければという焦りが余計に出て、かえってマイナス成長とも言える初の減益を招いてしまったのは、その後の為の大きな学習となりました。

 

2018年の減益年に造られたKeePer LABO店の1つ。

 

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2024年04月24日(水曜日)

04.24. 40話. 2015年.東証マザーズに上場し、翌年、東証1部へ

KeePer技研株式会社は2015年2月に東証マザーズ市場に上場しています。

※この会社、元々の社名はアイ・タック技研株式会社でしたが、上場の前年9月に商品ブランドであるKeePerを社名にした方が良いということでKeePer技研株式会社に改名しています。

上場のきっかけは、2014年のはじめに東海東京証券の営業の方が飛び込みで来られて「この会社は株式市場に上場できるので、しませんか。」と色々なメリットを上げ、そのメリットの中の「社会的信用が増して”求人”がすごく楽になる。」という部分が気に入って上場することにした。

その当時のアイ・タック技研は技術認定店KeePer PRO SHOPが4,000店を越し、直営店も30店舗を越して毎年20%程度の成長を続けていた頃なので、常に人員募集に力を入れていなければならなかった。そこに「株式上場すると目立って応募してくる人が増える。」の言葉が強烈に魅力的であったのです。

 

そして、上場実現までの「証券会社からの審査」、「東証からの審査」は、手間と時間が必要で面倒だったが、元々、この会社は非常にシンプルな構造で、公私混同が一切ない明解な経営をしてきたので、コンプライアンス的に解決しなければならない問題や、変えなければならない所もほとんどなかった。そして経営実績もずっと増収増益で年間数億円の経常利益があったので、上場準備を始めてから1年足らずで東証マザーズ市場上場が実現したのです。さらに、翌年には東証一部に市場変更まで出来た。

上場して良かった事は、もちろん人の集まりが劇的に改善された事が一番。そして経営に関する物事をキチンと数値化して考えるようになった事と、機関投資家とのIRなどでのコミュニケーションで、客観的な指摘とアドバイスをたくさんもらう事で、自社の経営状態をいつも見直すことが出来るようになった事。

しかし、いつも成長圧力を自分自身に課すようになって営業姿勢が伸び伸びとしなくなり、売り上げの前年増加率はかえって少し鈍った。加えてキャピタルゲインが人を狂わせるのか、残念ながらストックオプションを受けていた幹部社員の何人かが会社を去って行った。残念ながら。

 

東証マザーズ上場の当日。

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2024年04月22日(月曜日)

04.22. 39話.ドイツから「東京は壊滅する、早く社員を愛知に集めろ。」

2011年.東日本大震災と巨大津波によって福島第一原発が危機状態に陥り、日本国中が事態の進捗を固唾を飲んで注目していた頃、ドイツSONAXのドクターピッチから私のPCに切実なメールが届いた「フクシマに破滅的な危機が迫っている。このままでは東京は壊滅する。一刻も早く社員を愛知に集めろ。」と。信頼するDr.ピッチからの切羽詰まったメールを私は軽く考えることは出来なかった。

日本政府は東京での大パニックを恐れて黙っているだけなのかもしれない。本当の情報がドイツには届いていて彼のメールが本当なのかもしれない。そんなことを思いながらも、しかし、私が大騒ぎをし始める訳にはいかない。間違っても、無くてもいい大パニックの発端になっては絶対にいけないから。しかし信頼するDr.ピッチのメールを無視できない。私は東京の社員全員(当時はまだ少なかった)にDr.ピッチからのメールを転送して、皆それぞれの判断と意思に任せる事と、皆を愛知に迎える用意はある事を伝えた。・・

約半数の社員とその家族が大府にやって来て本社の寮に分かれて泊った。それから何日ぐらいだったか憶えていないが、緊迫の事態を脱したことが報道されてから、皆、東京に帰って行った。あれは空騒ぎだったのかと思ったこともあったが、最近放送されたドキュメンタリーで、あの危機は、実は、Dr.ピッチの言ったとおりの重大かつ深刻な危機であった事を知った。

 

福島第一原発事故が末期的な危機を脱した後も、残留放射能で避難生活を強いられた人々が多かった時期、避難先での飲み水の放射能汚染の不安があると聞いて、その頃開発した逆浸透圧式・純水生成器「快洗ROⅡ」という機械が、放射能の除去性能が高いという事で5台、飯舘村に寄付してそのメンテナンスを何年も仙台営業所の澤田課長が続けたことがある。それを宣伝に使うことは決してしなかったが、澤田課長のレポートが切実で、素朴で、みんなが共感をもって楽しみに読んでいたことがある。

当時、福島に向かう東北自動車道はいつもこんな風に渋滞していた。(当時の写真)

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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