谷 好通コラム

2003年08月16日(土曜日)

779話 夏が来なかった

夏の夜
寝る2時間以上前に、クーラーをガンガンに入れて
自分の部屋を冷蔵庫のように冷やし
特にクーラーの吹き出しを下に向け、布団を“氷”のように冷たくしておく
クーラーの設定温度は18゜C以下
最低の温度設定だ

 

2時間以上冷やしておくことがポイントで
そうすると、部屋の温度だけでなく、壁とか床までが冷え切る
布団も、中の中までよく冷やしておかなければならない

 

その“氷布団”に
夏の熱く火照った体を滑り込ませ
自分の体温で徐々に布団を暖める
そうすると、体からどんどん熱が逃げて行くのがわかる
「ふ~~~~ッ、冷たい・・」っとため息が出る

 

真夏の暑い日
体に熱がこもっている時には最高の寝方で
私は、これが大好きである

 

しかし、私は大変寝相が悪いので
いったん寝てしまえば、掛け布団が体の上にあることは皆無であり
クーラーを付けっぱなしにしていたのでは
一晩で間違いなく風邪を引く
だから
寝るときに一度クーラーを切って
30分後に、もう一度クーラーが入る予約を入れておくのだ
今度は24゜Cぐらいの設定で

 

そうすると
寝るときには、体の熱がいったん取り去られ
その後、30分ぐらいかけて少~しずつ室温が上がっていき
(壁の中まで冷えてないとすぐ暑くなってしまう。そして昼間は絶対出来ない)
24゜Cぐらいに戻ったときに
またクーラーが入って、その温度を保ってくれて
気持ちよく熟睡できるってわけ

 

最高である
この寝方を、私は“冷蔵庫スペシャル”と呼んでいる

 

なんとも贅沢な寝方であるが
余分に電気代を500円ぐらい?かけるだけで
寝苦しい夜長を何処かへ飲みに出て行くことなどを考えれば
はるかに“安くつく”

 

出張した時のホテルでもやって見ようとするが
これは、うまく行った試しがない

 

ところが
今年は、この“冷蔵庫スペシャル”を何度もやっていない
多分3回ぐらいか

よほど昼の温度が暑くて
体に熱がこもっていないと
“冷蔵庫スペシャル極楽”は、ただの風邪の原因になるだけ
そうそう滅多には出来ないのである

 

今年は、“冷蔵庫スペシャル”をやりたいと思うほど暑くなった日が
まだ、それほど無い

 

お盆も昨日で終わってしまった
これからまた、あらためてもっと暑くなることは無いのだろう

 

今年は、結局“夏が無かった”
そんな風に感じている

 

私の生活は、ほぼ半分を、日本各地あるいは海外に行っているので
季節感は元々メチャクチャになっている
なんかのタイミングで
日本全国が暑くなったときに北海道など北の地方にいて
たまたま涼しいときに、南の地方に行けば
いつも涼しいラッキーな生活になる

 

逆に
暑いタイミングで南、あるいは大都会にいて
あまり温度が高くならない気象状況のときに北方面に行く、そんなサイクルになると
激しい“温度差”となり
体温調整が狂って、大変つらいことになる

 

去年のあるとき
ヒートアイランド現象で、37゜以上の東京で仕事をしたあと
翌日の朝
「今日はちょっと涼しいですねー」と地元の人が言う“釧路”は16゜C
その差20゜C以上
と、ここまではいいが
その2日後に福岡に行って、34゜C
そのまま名古屋経由で長野に行き、その夜18゜C
昼過ぎに名古屋に帰ってきて、晴天の37゜C、しかも蒸し暑い
こんな感じで
数日の間に20゜Cぐらいの温度差を何回か受けると
体温調整機能がメチャクチャになって
暑いのか、寒いのかさっぱり分からなくなってしまうことがある

 

しかし今年は、石垣島に行った時に「暑っい~~ッ」と思っただけで
その他には、本格的に暑いと感じた記憶が無い
(上海も暑かったっけ?)
いずれにしても
とにかく、暑くなかった

 

天気予報の番組などでは
記録的な「冷夏」とも言っていた

 

なんでも、はるか上空、地球をぐるりと回っている“偏西風”が
大きく“蛇行”しているのだそうだ
ヨーロッパあたりでは、偏西風が北に大きく蛇行し
アフリカの熱波がヨーロッパに流れ込んで、イタリアとかフランスとかドイツとかが
40゜C近い大熱波に襲われていている
その逆に
日本近くでは、太平洋高気圧が発達せず
偏西風が南に大きく蛇行し
北の冷気が、日本国中を覆っているという

 

この偏西風の地球規模での“蛇行”は
やはり地球温暖化に、その根本的な原因があるとも言っていた

 

この冷夏は
「今年の夏は涼しくて良かった」では済まされない
深刻な問題を含んでいるのだそうだ

 

これほどまでのひどい冷夏では、日照時間が足らずに
農作物が発育せず、壊滅的であるとも言う
今の世の中
農作物が取れなくても、輸入すればしのげるし
私のように野菜嫌いの人間には、ほぼ関係ない
しかし
これが戦前あるいは大正、明治、あるいは江戸時代ならば
大飢饉であり、飢え死にする者が続出し
農村の売られていく娘を連れに来る女衒が、貧村の中を徘徊するのであろう

 

今の世のように
「今年は涼しくていいね~」
ヘソを出して街を闊歩する娘など考えられないのであり
そんな年頃の娘は真っ先に売られていったのである

 

世の中、ほんとに平和になったというか
鈍感になってきたのは間違いない

 

今年の冷夏によって
洗車はどうであったのだろうか
先ほど、“快洗隊日記”を読んだら
7月16日から8月15日を
中途で1か月分切り取ってみると
なんと、515万円の洗車売上であったと書いてあった
洗車“外”収益も加えれば、600万円をゆうに超すレベルのもの
これは、平月としてはギネス物であろう

 

冷夏は長雨の印象が強く
全国の洗車をビジネスとするものにとっては
ツライお天気の巡り合わせだった印象があるが、果たしてどうだったのだろうか
一度きちんとデータを整理してみなくてはならない

 

この夏、松山、福岡、安城、そして北神戸と
4箇所の快洗隊が続けざまにオープンした
いずれのオープンも
雨に泣かされたのだが、それ以後とりあえず順調に来店客が増え
いい滑り出しを見せている
9月以降も何ヶ月かは
毎月1箇所以上の本格的快洗隊のオープンが予定されている

 

雨と洗車の関係
なかなか正比例の関係だけではなさそうで
奥が深い

 

今年の夏
暑さを強く思ったのは
石垣島、そして西表島
それだけで終わってしまうのか

 

それにしても、西表島は暑かった
そして、美しかった

 

西表島の河口に広がるマングローブのジャングル

 

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2003年08月16日(土曜日)

778話 北神戸店の開店

※注
(これを書いているうちに、また日付が変わってしまいました。
文中に“今日”とあるのは、8月15日のことです。)

 

 

今日は神戸
快洗隊・北神戸店の開店を見に行った

今日は午前中が雨で
昼過ぎには上がったらしいが
私が店に着いた3時前の時点で、わずか3台の来店
「平気、平気、ぜんぜん平気」と強がって見せるが
内心、「あちゃ~」とは一応思う

 

この北神戸店には
2階がある
わずか102坪の敷地なので
建設費が少しかさんでも、2階部分を作る必要があったのだ
その2階には
スタッフ休憩ルームと、事務室と
アイ・タック技研の神戸営業所が同居する

 

北神戸店のスタッフと、神戸営業所のスタッフが同居し
お互い気を使うこともあるのかな、なんて思っていたら
まったく、そんな心配はなさそうだ
神戸快洗隊の阪田さんは
「店が忙しいときには、鴨井さんが手伝ってくれるそうですから、助かります」と
涼しく言っていた
彼女は、もう鴨井をすっかり手なずけたようだ
たくましいものである

 

それから今日は
山口県の宇部から岡田さんが応援に来てくれていた
彼は思うところあって
「アイ・タックに入社したい」と言ってくれている
もちろん大歓迎である
彼の信じがたいほどの情熱は
アイ・タックに大きな影響を与えてくれるだろう
大きな期待を持って歓迎する

 

※なぜか、オロナミンCが良く似合う“岡田義之氏”

 

 

北神戸店の2階で
その岡田さんと、西日本営業部総括の谷基司部長と私
3人でいろいろ話をしていたら
1階の店の方から
「いらっしゃいませ」の声が何度も聞こえてきた
声がするたびに
ワクワクしながら店のフィールドを覗く

 

2階からは店のフィールドが良く見渡せる
まるで特等の観覧席に座っているようだ

 

 

そして、3時半過ぎぐらいから
コンスタントにお客様が来店するようになった

 

実は・・・私は「ラッキーボーイ・福の神」なのだ

 

飲み屋さんであっても、レストランであっても
何屋さんであっても
私が来店すると
そのあとから続々とお客さんたちが入ってきて
たちまち満員になってしまう
近頃、特にそんなことに気がつき始めた
空いていると思って入った店が
すぐ満員になってしまい
結局私は、あまりかまってもらえなくなる
だから、考えてみれば損な役回りであるが
それが自分たちの店である場合は、「やった~」ということになる

 

 

ボチボチと、お客様で店の中がいっぱいになって来たところで
店の外に出て
道路の向かい側から、お客様の目になって
店をジックリと見ることにした

 

この角度から店を見ると
屋根のテントの幅だけの分が店の奥行きに見えてしまい
ずいぶん薄っぺらな店舗の印象になる
早速、左奥の部分に何らかのものを立てて
店全体の大きさを見えるようにすることにした
すぐ実行されるであろう
(※テントの奥行きの倍の分、写真のほぼ左端までが快洗隊なのです。)

 

 

しかし、考えてみれば
何でこの店のフィールド全部を
テントでバッサリと被せてしてしまわなかったか
そうすれば、最初から大きな存在感のある物になったであろうに・・・
今思うと、無念で仕方がない
しかし、あの時は、それがベストであると考えたのだ
知立店を建て
それを運営してみて気がついた導線の悪さを
北神戸店では解決できている
しかし、安城店で分かった“全面テントの良さ”は
北神戸店とほぼ同時期に建設が進んだ安城店が出来上がるまで気がつかなかった
この教訓は、次の店で必ず活かされるであろう

 

 

これで、ほぼ同じ建設費。北神戸店には2階があるとはいえ、やはり迫力が違う

 

 

もう一つ
この写真のように、サインポールの裏面が
通行車両の目線から見ると
建物の陰になっており
マスコットの鯨だけが見えて、快洗隊の文字がまったく見えない
ここの看板、裏と表の構図を変えれば良かった

 

出来上がってから
あれはこうすれば良かった、ああすれば良かったと思うのは
何かを造ったあとに思う毎度の後悔
今更どうすることも出来ない
しかし、こういうことをしっかりと頭の中にインプットして
次につなげて行かねばならない
それこそが“ノウハウ”なのだから

 

まだまだ天井の水銀灯の高さがあり過ぎるとか
車の誘導の仕方とか
いっぱいあれこれを指摘して、一呼吸
改善すべき点は、最初にやっつけてしまえば
ほとんどOK!なのだ

 

肝心なことは
お客様のハートを、“快洗隊クォリティー”で、しっかりとつかむこと
こんな視線で自分の車を見つめられたら
それで自分の車が、いまだかつてないほどキレイになったら
お客様はイチコロです

 

 

何だかんだと言いながら
今日、私は「北神戸店」の大成功を確信したのです

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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