谷 好通コラム

2008年06月30日(月曜日)

1956.あ~した天気になーれ

昨日はよほど名古屋に一度帰ろうかと迷った。
東京で仕事が終わり、次の日にまた東京なので、
当然、泊まるケースなのだが、名古屋に帰ろうかと迷った。が、
結局は東京に泊まることにした。

 

東京⇔名古屋の往復は、
私の場合、割引があるので普通席に乗れば12,000円ぐらい。
ホテルに泊まっても晩飯のことを考えるとそれほど変わらない。
(案の定、東京営業所のスタッフを誘って焼肉を食べに行き15,000円かかってしまった)
それでも、往復の新幹線と名古屋駅から家への往復も考えると、
余分に4時間ぐらいはかかるので、
東京に泊まればその時間分ホテルで仕事も出来るし、睡眠時間も取れる。
それでも帰ろうかなと思ったのは、
やっぱり家でゆっくりとしたいと思ったからだ。

 

私はホテルですごくよく寝れる。
自宅で寝るよりも、むしろよく眠ることが出来るくらいだ。
ホテルでの宿泊が多いので、ホテルの環境に適合してしまったのかもしれない。
でもしかし、精神的に休むにはやはり家だ。
ホテルでは忘れ物をしてはいけないとか、
トラブルに対しての緊張感が多少なりともあるが、
家に帰ると精神的にまったく無防備になれるのが、精神的な癒しになるのだろう。
だから逆に、
家でなんらかの精神的な負担が発生したりすると、
精神的に癒されることを期待した気持ちの前提であるので、
その反動が大きく、はなからそんなものを期待していないホテルにいるよりも
かえってダメージを感じて疲れることがある。
無防備の時のダメージは、本人が思っている以上に大きいのだろう。

 

たぶん、最初から緊張感を解けない前提のホテルでは気にならないことでも、
家で同じことがあると、ものすごく疲れることになるわけだ。

 

それとは別に、昨日の夜、無理してでも家に帰ろうかと思ったのは、
つまらない予感がしたから。

 

※一昨日、博多から福山への新幹線の中に「デジカメ」を忘れてきてしまった。
降りたのが終着駅ではなかったので、結局、出てこなかった。大損失である。

 

※昨日の最初の訪問である「快洗隊・上溝店」に行った時、
事務所に「背広」を忘れてきてしまった。
夜、柴田店長に相模原から新小岩までわざわざ持ってきてもらい迷惑をかけてしまった。

 

※その前に、最終の訪問である快洗隊・五香店にめがねを忘れてきてしまったが、
これは早く気が着いて迷惑は最小限に済んだ。

 

こう立て続けに忘れ物をする時は、嫌な予感がして、たいていの場合、的中する。
明日からは、かなりの強行軍スケジュールが四日間続くので
そのまま東京に泊まると、
またどこかで何か大変な忘れ物をするような予感がしたので、
一度、名古屋に帰って落ち着こうと思ったのだ。

 

しかし、焦ると、
かえって良くないかもしれないと気を取り直して
東京に泊まることにしたのだ。

 

しかし、しかし、予感は的中してしまった。
午後からの重要な仕事を済ませて、
東京駅から名古屋に帰る新幹線に乗り込み、席に座ってから気が着いた。
「パソコンがないっ!」

 

・・・・・・
私はいつも、大きなカバンをゴロゴロひきずっている。
このカバンの中には何から何でも入っている。
洗面道具、着替えの下着、ワイシャツ、仕事の資料一式、常備薬、
そしてパソコン、電源、カメラ、などなど、
宿泊しない時でも、一泊の出張でも、
ロスへの4泊の出張でも、
とにかくいつでも、
このカバン一個だけを持って、何処にでも行く。
出張のたびに荷物を入れ替えたりすると必ず忘れ物が出るから、
0泊から4泊くらいまで下着とワイシャツの数を調整するだけで、
基本的にいつものこのカバン1個だけを持っているのだ。

 

しかし、今日のように大会社の本社を訪ねる時は、
あまりにも大きなカバンを引きずっているとミットモナイと思って、
パソコンだけを同行の人のカバンに入れてもらって、
大きなカバンは車の中に置いていくことにした。
こうするようになったのは最近のことである。

 

前置きが大変長くなったが、
このような理由で、
今日は、万が一PCの中のデータが必要になるかもしれないと
今日は鈴置部長のカバンに自分のPCを入れさせてもらって、仕事をしたのだ。
それが終わって、仕事のことを話しながら東京駅に着いて、
預かってもらったPCのことをすっかり忘れたまま
新幹線に乗ってしまったのである。

 

発車3分前に気が着いた。
あわてて列車を飛び降りて、まず、急いで「みどりの窓口」に行く。
新幹線の便の変更をしなければ、発車時刻を過ぎると指定席券がパーになってしまうから。
間に合った窓口で鈴置部長に電話をする。
彼も気が着いたらしく、
一旦離れてしまった東京駅に戻ってくるところであった。

 

数分後、いつもの待ち合わせ場所でPCを受け取る。
ぎりぎりセーフであった。

 

PCがないと仕事がほとんど出来なくなってしまう。
便利なので何でもかんでもPCに入れてしまう今では、
PCを失くしてしまう事が一番こわい。

 

そういえば、
昨日焼肉を食べながら飲んでいる時に、
大食漢の山迫君にこう言った。
「なんかいやな予感がするんだよ。最近PCのバックアップとってないしね。」

 

あの嫌な胸騒ぎは、このことだったのであろうか。
あるいはこれから、もっと致命的な忘れ物をするのだろうか。
明日一日、昼間の仕事をし、夜から飛行機で福岡に向かう。
名古屋⇒福岡⇒久留米⇒博多⇒広島⇒福山⇒岡山⇒伊予三島⇒岡山⇒名古屋
これを3泊3日で、7時間の研修会3回といくつかの仕事の強行軍をする。

 

明日の昼間、快洗隊全店長会議をやっている間に、
絶対に忘れず、PCのバックアップを取って置かねばならない。

 

東京からの新幹線、
午後7時の発車時刻には、西の空にほんのりと夕焼けがあった。

 

あ~した、天気になーれ。

 

 

堤防が夏草に深く覆われていた。
もう”夏が”すぐそこまでやってきているのだ。
早く、梅雨なんて行ってしまえばいい。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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