谷 好通コラム

2023年12月08日(金曜日)

12.08.人は他人から褒められると正しくなって、正しくなると終わる。

私達は他人から褒められたり称賛されると、

今の自分が肯定された気分になって、

つい自分も自分自身を肯定して、今の自分が正しいと思い込みがちです。

 

特に自分が所属している組織が成功していれば、

周囲の人達、とりわけ利害関係のある人は

その組織と同時にそこに所属している自分にもゴマを擦ってくるし、

持ち上げたりして取り入ってこようとするので、

そこに所属しているだけの人、自分にも全面肯定で褒めちぎって来ます。

その褒めに乗っかるのは簡単で、

気分良く謙遜の言葉を言っていれば、相手はもっと乗せてきてくれます。

 

自分のことをよく知っている人は、

無駄に褒められれば褒められるほど、

乗せてくる相手を警戒するし敬遠するようになるから、

相手も自然に去っていって、無駄に褒める人は周囲からいなくなります。

 

褒めと称賛に弱い人の一つの特徴は、威張る人です。

特に自分より立場が下の者に自然に威張る人は、上の者に媚びる傾向があり、

上に媚びる人は、下の者に自分に媚びることを自然に求めるので、

とりわけ自分の会社を取り巻く業者には、

自分に媚びることを求め、つまり自分は、当たり前のように威張ります。

それは、自分の会社の中でも立場の下の者には自然に威張るし、

そういう威張る人に対して媚びる者は、

同じ仲間たちからは馬鹿にされ、その部下たちからは支持されません。

 

威張る人は、自分はあくまでも、もう正しいので、

外部からのいかなる新しい刺激、新しい経験があっても、

決して学ぶことなく、決して変わることなく、

自分だけで正しくあり続けて、

正しいと思い込み続けて、

全ての成長と進化が止まるので、

時代の変化に取り残され、そこで終わってしまう人を見てきました。

 

そのいう人の大きな特徴は威張る事もそうですが、

自分を肯定して、他をことごとく避難して、否定することです。

終わった人の特徴です。

そうやってダメになった人を何人も見ています。

そういう人は去る事だけを期待されるようになります。

 

しかし、これは晩年の人の事ではなく、

むしろまだ先が長く、いくらでも成長して登っていくはずの、

しかし他力本願でたまたま上に登った壮年期の人によく見られます。

 

何事も物事がうまく行っている時、

多くの人は自分を正しいと思いだして、終わり、

残念ながら過去の栄光を自分で消し去りながら、不本意に去っていきます。

人生はよくあってもたった100年ですが、

60歳、70歳は、まだ発展途上のヒヨッコで、

40歳、50歳なんて、まだ赤ん坊同然です。

まだまだです。

まだ、まだ本当に全然です。

 

日は暮れても、まだ朝日は上ります。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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