谷 好通コラム

2012年10月12日(金曜日)

10.12.海外への営業のための出張がなくなった訳

何年か前までは出張で海外旅行によく出た。
私自身が毎月のように出た。
海外に行く必要性が本当にあったかどうか、
今となっては判らないが、
とにかく新しい所へ行って、
新しい仕事をやっていないと落ち着かない時期があった。
それが特に海外ならば、それがどこであってもルンルン気分で行ったものだ。
新しい国や新しい街に行くのが楽しくて仕方がなかった。

 

それが今は、すっかり海外に行きたくなくなってしまった。
海外のホテルで、一日一人でいなければならない事があった。
相手が仕事をしているカッコウだけで、
実は、仕事らしい仕事をしていないことにやっと気がつき、
フリの為に無駄なお金が垂れ流しになっていたことに気がつき、
それを気がついても、
自分は何も出来ない他国の地で、
「家に帰りたいっ。」と、痛切に思ったのだ。
自分の体を日本に持って行き、家に帰って、家のご飯を食べたかった。
みんなに会いたくなって、切なくなって、帰りたくって、
「もう、ここには来ない。」と強く決めたのだ。

 

あれからぴったりと行かず、
あれほど通った中国にも行かなくなった。

 

その代わりに、
日本で一生懸命がんばっていたら、
ぐんぐん会社の業績も上がるようになった。
ということは、私自身が海外に行って仕事をしたのは、
結果的に無駄であっただけでなく、
大きなマイナスになっていたのかもしれない。

 

日本のアイ・タック技研㈱は、
車のキレイについて
お客様が喜んでくれることをかたくなに追求して、
それをより多く実現するために、ケミカル、道具、機械を開発し、
技術を開発し、それを施工スタッフの方々にしっかりと広めることで、
施工店さんとお客様の満足と成功を実現することを仕事としてきた。
この方向性は、お客様満足と、施工店の成功を両立させ、
その両立がアイ・タック技研㈱の成功にもつながる。
そんな、今流で言えば、
ウィン、ウィン、の関係をトリプルで実現する考え方であり、
アイ・タック技研㈱のポリシーとも言えるものである。

 

しかし、海外にビジネスとして出た動機は、
元々こちから側にはなく、
海外からのアプローチに乗った形で出て、
私たち独自のポリシーは、
海外の業者さんと一緒に活動していく中で伝わっていけばいいと思っていた。

 

しかし、海外からアプローチしてきた人たちの動機は、
根本として私たちとは異質であり、
それはどんなに一緒に活動をしていっても、やっぱり変わらなかった。
と同時に、私たちの海外におけるビジネスが、
海外ではとりあえず売り上げが若干でもあれば、それでいいか、というような
刹那的なものに変わっていったのも事実である。

 

私たちのポリシーを理解してもらってビジネスにつなげることを、
途中で、あきらめたのだ。

 

私たちの価値観とポリシー、やり方は、
日本人の価値観に中でしか活かすことは出来ないのかもしれない。
そんな風に考えるようになった。

 

 

ドイツでは、販売の活動はまったくしていない。
製品を一緒に開発する事と、製品を製造することだけ。

 

日本で、
日本の施工店さんに使っていただいて、
日本の車をピカピカにキレイにして、
日本の人たちに喜んでいただくための仕事の、大切な話をしに行く。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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