谷 好通コラム

2012年06月20日(水曜日)

長い出張生活の知恵・困った時は先手必勝

昨日の夜、台風の影響で東京へ飛ぶ飛行機が欠航したので、
急遽、札幌に一泊して、朝の便で東京、羽田空港に向かう飛行機に乗っている。

 

今回の欠航で新しいことを一つ知った。
ANA、JALなどが
割りと出発時間のぎりぎりまで欠航を決定しないのに比べて、
LCCのスカイマークエアラインが、
早い時間にとっとと決行を決めてしまっていたことだ。
無理をして飛んだとしても到着した空港での駐機場が確保できないという
格安航空会社特有の事情があるらしいが、(未確認)
早めに結論を出してしまうことは、利用者にとっても良い事だと思った。

 

ぎりぎりまで欠航するかどうかが分からないと、
いざ欠航した場合、次の朝の便の確保と宿泊の確保が遅れてしまい、
下手してその両方が確保できなくなるととても困るからだ。
私は昔から長く出張生活をしてきたのでそんな経験も何度かした。

 

だから今では、
乗る予定の飛行機が欠航しそうだと自分で判断したら、
とっととその飛行機をあきらめて、
次の日の飛行機の手配とその日の宿泊の手配をしてしまうことにしている。
いざ欠航が決まってからでは、
たくさんの人が次の飛行機と宿泊の予約に殺到するので、
手配が困難になる場合があるが、
飛ぶ予定時間の三時間くらい前だったら、
まだ誰も動いていないので、楽に、次の日の飛行機と宿泊の手配は出来る。

 

どの時点で判断して、たくさんの人に先んじて動くかがポイントだ。
それでひょっとして、飛行機が予定通り飛ぶことが分かれば、
確保した次の日の飛行機と宿泊の予約をキャンセルする。
キャンセルの連絡はマナーとしてきちんとすべきなので、必ずする事。

 

これで少なくとも、後手に回って、宿泊に困って空港に泊り込んだり、
次の日の飛行機の確保がままならず、大きなロスが発生する事はない。

 

それでも、次の日の朝に予定していた相手の方には、
何時間かの予定のズレが出てご迷惑をおかけする事になるが、
「台風の影響で飛行機が欠航に成りましたので、申し訳ありませんが・・・・」
の連絡に、不快感を表す人はまずいない。
困った時は相身互いで「それはしょうがないね。・・」でお許しいただける。

 

出張中に何かイレギュラーなことが発生したら、
とにかく、先手先手で手を打ち、
最低限、確保すべきラインを、確保できるタイミングで確保することだ。
そうすれば、本当に困った事態にはまり込むことだけは防げて、
ほとんどの場合は、ほんのちょっとした予定の変更だけで乗り越えられる。

 

長い年月、出張を続けてきた者のささやかな知恵である。
先手必勝。

 

事業でも同じようなことが言えるのではないだろうか。
セーフティーネット、あるいは危機管理とは、
何か異常事態が起きてもそれに対応できるような体制を作っておくことだが、
もう一つ、異常事態発生をいち早く察知する先見の目と、
いざ異常事態が発生した時に、
如何に早く初動が出来るかどうかで、
危機に対して上手く回避できるかが決まるのだろうと思っている。

 

 

今朝、札幌千歳空港を発って30分後、
たぶん台風を真上を飛んでいるころ。
空は澄み切っているのだが、下には厚い雲がびっしりと敷き詰められ、
飛行機は激しく揺れ続けた。

 

 

それから30分後、関東の上空まで来ると、
台風一過の晴天が広がり、飛行機の揺れも静かに納まっていた。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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