谷 好通コラム

2012年04月15日(日曜日)

東京から仙台に向かう新型E5系「はやて」にて

朝一番の名古屋での営業会議を終え、
午後から東京に移動して東京本部で営業会議。
ここまで無事に終えて、
今、仙台に向かう東北新幹線の最新型E5系「はやて」の中。

 

東海道新幹線の列車が「700系」から「N700系」に変わった時、
新聞で見た分には、外観は「あまり変わらないなあ」と思う程度で、
最高速度はむしろ低くなったと書いてあり、
なぜこれが新型、
つまりNなのか、よく分からなかった。
しかし、実際にN700系に乗ってそれはすぐに分かりました。
「乗り心地」が圧倒的に良くなっていたのです。

 

それまでの新幹線はとにかくスピードアップが使命であり、
10系、100系、200系と、
どんどん最高速が上がってダイヤ短縮に寄与していました。
しかしある時期から、スピードだけではなく、
乗り心地を良くする方向性が加わり、
あくまでもスピードを追求した200系などは、
早々に引退の憂き目にあったのでした・

 

新幹線、つまり高速鉄道とは、
一定の距離の間を、如何に短時間で人間が移動できるかが存在意義であり、
乗り心地などは二の次であった。
しかし社会が成熟して、人々が豊かになってくると、
ただ単なる移動手段ではなく、
揺れの少なさ、騒音の低さなど快適性を求めるようになり、
さらに、地球温暖化の問題に対応して、
消費電力の少なさまで新幹線は求められるようになりました。

 

今日初めて乗った東北新幹線、新型のE5系「はやて」も、
やはり期待通りの乗り心地で、
まるでN700系のような揺れの少ない快適な乗り心地です。

 

東海道新幹線、山陽新幹線は、
スピードアップの歴史であり、
そのスピードもある程度まで来たら「乗り心地」「旅の品質」を求めたように、
東北新幹線をはじめとする北日本の新幹線は、
二階建てのMaXなど輸送量アップのために特化した列車が発達したが、
しかし、それもある程度まで落ち着くと、
やはり「乗り心地」「旅の品質」を求めたE5系なのでしょうか。

 

自動車のマイカーも、
最初は誰もが乗れる大衆車と
ステータスのシンボルたる高級車だけだったのに、
やがて、社会が豊かになってくると
AE86のようなスポーツタイプ大衆車や、
カリーナED、セリカのようなスペシャリティカーが増えたが、
もっと、社会が成熟してくると。
家族揃って移動できる1Boxや、
3列シートのミニバン、SUVなどが主流になってきました。

 

それだけでなく、リムジン並みの快適さを求めたアルファードのような
豪華ミニバンが流行り、その反面、
環境問題とか、経済性を追求したハイブリッドカー、小燃費軽自動車も、
その主流を形成してきています。

 

人々が豊かになるにつれて、
そのニーズがスタイル、スピードや輸送量だけでなく、
より豪華な快適性を求め、
その対極として環境への貢献を求めるとともに
自動車以外での豊かさにもお金を使うため、より経済性を求めたのでしょう。

 

それにだいいち、
みなさん、車をキレイにして乗るようになってきました。
キレイさを求めるなんて、豊かさそのものではないですか。
豊かさのひとつの表現である「キレイ」を実現するために
私たちの仕事があるならば、
私たちの仕事は、未来において、より求められていくものに違いない。

 

初めてのE5系に乗って、暇に飽かせてそんなことを思いました。

 

名古屋→東京→仙台と、今のところ熱も引いたままで、調子いいようです。

 

 

ウィキベディアより

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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