谷 好通コラム

2011年01月14日(金曜日)

2702.新潟⇒中部空港、雪のため欠航

朝9時35分発、新潟から中部空港に飛ぶANA便が、
雪の為に、欠航になる可能性が高く、
飛んだとしても、新潟空港の除雪作業が「昼」までかかるので大幅に遅れるとの事。
だから、急いで新潟空港からJR新潟駅に向かっている。
上越新幹線で新潟駅から東京駅に出て、東京駅から東海道新幹線に乗るためだ。

 

雪にあまり慣れていない私達は、
朝起きた時点で雪の降り具合を見て
「これは、飛行機は飛ばないな」と思うような習慣がない。
何も考えずに空港まで来てしまった。

 

雪で飛行機が欠航するのは、
その空港の滑走路の除雪が進まず、
使用する機体が空港に降りられなくて、欠航する場合と、
滑走路の除雪作業は終わっても、
雪で視界が妨げられ、
つまり「滑走路が見えない」ので降りられないからの場合がある。

 

使う飛行機がその空港に到着していて滑走路の除雪が終わっていれば、
たいていの場合、飛行機が離陸することはできる。

 

滑走路にかなりの風が吹いていても、
少々視界が妨げられていても、
飛行機は飛んでしまえば何とかなるものなのだ。

 

先日も、中部空港から福岡に飛んだ時、
海の真ん中に人口島にある中部空港は、強風で、
空港を囲む岸壁に高い波が打ち付けられ、波しぶきが滑走路にまで届いていたが、
乗っていたプロペラ機は平気で飛び上がった。
少々怖かったが、飛び上がってからはそれほど揺れることもなく問題なかった。

 

飛行機は離陸するよりも、着陸のほうがはるかに難しい。
離陸は、飛び上がってしまえば
あとは何の障害もない自由な空間が広がっているだけだが、
着陸は、自由な空間から、
固定されている狭い滑走路にぴたっと降りなければならないから自由度は全くない。

 

着陸の障害になるのは、風もそうだが、
これはかなり強い風でも、パイロットの腕でコントロールできる。
しかし「視界」はそうは行かない。
見えなければ、パイロットも腕の振るいようがないのだ。

 

現代の飛行機はレーダーの性能と操縦の自動化が進み、
空港の誘導装置も発達していて、
ほとんど自動操縦で着陸まで出来るのだが、
実際にはすべて機械任せで着陸しているわけではない。
やはり人間の「目」で状況を確認しながら、機械の動作も確認しながら、
パイロットの意志で飛行機を着陸させている。だから私達も安心なのだ、

 

それぞれの空港では「視程距離○○m以下の場合は着陸不可」と決められていて、
厳格に着陸の可否を決定している。

 

 

今日の朝、ホテルから外の雪の様子を見ただけで
「今日の朝の飛行機は、飛ばない可能性があるな」と、
とっさに判断して、速やかに、
他の移動手段の手はずを講じることができるようになったら、
「出張の達人」と言えるかもしれないが、

 

私達は、どうも、
「まだまだ」であるようだ。

 

 

しかし、予定に十分間に合う新幹線に乗ることはできた。
空港での判断が速かったことが良かったのだろう。

 

私達は「まだまだ」ではあるが、
「なかなか」でもあるのだ。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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