谷 好通コラム

2004年09月25日(土曜日)

1026.上海.車聖快洗隊

22日、朝一番の上海行きに、寝不足で飛行機に乗ったが、
寝ているわけには行かない。
アクアキーパーの施工証明兼リーフレットの原稿を意地になって書く。
上海に近づいて、下を見たら、
海岸線に近い所に巨大な円形の池が見えた。
人工物であることは間違いないが、いったいこれは何なのだろう。

 

 

上海には午前中に着いた。
空港まで迎えに来てくれていたタオル工場の陶さんに乗せてもらって、
早速、工場に行く。
色々とたくさんの打ち合わせがあるのだ。
あっという間に予定の時間が過ぎて、まだ話が終わらない。
昼の食事の時間を食いつぶしていく。

 

やっと話が終わったのは、予定を大きく回って午後2時。
昼食を取らずにそのまま縫製工場に向かう。

 

縫製工場では新しい洗車専用の「洗車着」を作っている。
洗車は整備でもなく、給油でもない独特の環境の中で独特の動きをするものだ。
ならば、洗車をするのに最も優れた「洗車着」なるものが
有ってもいいのではないかと考え、
もう一年ぐらいも前から試作を繰り返してきた。

 

最初はすぐ出来るかと思ったが、
そう簡単には出来ない。
新しいものを作っては快洗隊のスタッフに来てもらって、修正を加え、
またサンプルを作って、また着てみる。
そんなことを何度繰り返しただろうか、
縫製工場の社長もその内うんざりしてきたのか「そろそろいい加減にしてください」と
言われたことまである。
しかしだからと言っていい加減なものを作るわけにはいかない。
「そう言わずに頼むから作ってよ」となだめながらここまでやってきた。

 

今回、正式に量産物を注文したので、
10月の下旬には、皆さんにもご紹介できるはずだ。

 

工場の中

 

 

縫製工場を出たのが4時過ぎ。
上海市市街にある事務所まで1時間ぐらい掛かる。
次の約束は5時。(本当は4時であったのを途中で遅くしてもらった。)
また陶さんに送ってもらう。
本当に申し訳ないが、それが一番早いのでまたお願いしてしまった。

 

事務所に着いた。
約束していたのは、車聖の陳さん。
キーパーマニュアル、キーパーリーフレット、カタログの
中国語版の作り直しの打ち合わせだ。
最初の中国語版は、4月の上海ショーに合わせて
李さんの孤軍奮闘で作ったものだが、車のことについて李さんはまだ素人で、
車に関わるビジネスをやっている車聖さんたちから見ると、
言葉の使い方がおかしい箇所が随分あり、結局作り直すことになった。

 

陳さんはまだ来ていなかった。
チャンスである。
李さんに事務所にあるお菓子を出してきてもらって、
バリバリと食べ始める。
腹が減って、腹が減って、
とにかく口に入るものであったらなんでも良かった。

 

陳さんは10分後にやってきた。
やっとの思いで菓子腹になって落ち着いた私は、猛然と打ち合わせを終えた。

 

上海の快洗隊とを見たい。
午後7時までの営業と聞いていたので、何とかそれまでに行きたかった。
遅くなっても、きっと車聖の任社長もスタッフの人たちも待っていてはくれるだろうが、
疲れているスタッフをあまり待たせたくなかったのだ。

 

混んでいる道を乱暴に走るタクシーに乗って
店に着いたのは午後6時50分
閉店10分前であった。

 

夜の暗さに浮かび上がる上海の車聖快洗隊は、
不気味なくらいに美しかった。

 

なかなか良いではないか!

 

 

スタッフの人たちは、
私たちが到着すると、整列して迎えてくれた。
感激である。

 

 

早速、握手、握手。

 

フィールドの中に入ると、
天井からぶら下がるタペストリーがにぎやかだ。
うん?
タペストリーと思ったら、違う。
「ノボリ」を上手に加工して天井からぶら下げてあるのだ。
うまいものである。

 

 

こういう全天候型というか、
一つの大きなカマボコ型の建物の中にすっぽりと入ってしまっている快洗隊も、
なかなか存在感があっていいものだ。
自分で基本設計をやっておきながら、自分で感心してしまっている。

 

作業場全体わたって配置されている「待合室」は外から見ても感じがいいし、
中から見ても、どの席からも作業が良く見えて、
全部一等席である。
車聖の任社長もこの待合室はお気に入りのようで、みんなに詳しく説明してくれる。

 

 

中からの様子、作業が丸見えである。
これでは絶対に作業から手を抜けない。

 

 

やはり、気になるのが売り上げ。
1日の台数は?平均単価は?
洗車は何台出て、キーパーはどれぐらい出ている?
えっ、クリスタルキーパーがそんなに出ているの!
アクアKeePreの評判はどう?
矢継早に質問攻めにする。

 

最初は、どうしても知り合いがお付き合いで来てくれるそうで
あまり参考にはならないが、と言いつつもかなりの数字を教えてくれた。
特の私たちが訪問したこの日、一日で約5,000元の売り上げ。
オープンしてからの最高であったらしい。
日本円にして67,000円ぐらい。
物価がまだ非常に低い中国では、これはかなりすごい数字である。

 

何せ、手洗い洗車が15元/台、日本円にして200円ぐらいなのだ。
まったく日本の快洗隊方式の手洗い洗車で200円。
それでも、
街の洗車屋さんは、10元/台が当たり前で、
洗車が15元と言うと「高い!」と言って、怒り帰ってしまうお客様までいる。
キーパーが約1500円、これも手がけのワックス掛けの2倍程度の値段。
そんな低い単価での1日5,000元。日本円で約62,000円は、
十分に評価に値する数字である。

 

八万人体育館の駐車場で、
道路からの視認がまったくない立地に最初は非常に心配したが、
この分なら、すでに来店客の多くを占めている「口コミ客」で、まだまだ行けそうである。

 

ひとまず、ホッとした。
上海の快洗隊。
とりあえず順調に離陸した模様です。

 

 

見学の後、近くレストランで食事をした。

 

車聖の任社長も、とりあえずのいい出発が出来たことで、
大変喜んでくれていた。

 

そこで始まったのが、「乾杯」の嵐である。
52゜の強烈に強い白酒(マオタイ酒)で、何度も何度も乾杯!
中国での「乾杯」とは、ただの掛け声ではなくて、
乾杯の字を読んでごとく「杯を空ける(乾)」であって、
合計何回ぐらい「乾杯」とやっただろう。少なくとも20回は乾杯とやった。

 

もう、ベロンベロンである。
中国出張1日目にして、ベロンベロンである。

 

料理は絶品であった。
上海で9月10月と言えば「上海蟹」。
ねっとりとした甘い身が絶品を通り越して、口の中が溶けそうであった。
高価な上海蟹を、
なんと、オス・メスと2匹もおごってくれたのである。

 

絶品の上海蟹と、
強烈な白酒の乾杯で、出張初日とはとても思えないほど盛り上がって、
ベロンベロンのグデングデンで、1日目が終わったのでした。

 

 

※余談であるが、
車聖快洗隊のマネージャー鮑さんと、サブマネージャ格の張さんが
頭の毛を黄色く染めていた。
話によると、「中根さんの真似をした」という。
中根って、髪の毛、染めていたっけ?
何でも、「中根さんが・・・・」って言えば済んでしまうような、変な風潮あるようです。
また、それだけ、彼らが中根を慕っているのかもしれない。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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