谷 好通コラム

2003年09月17日(水曜日)

798話 上海の1日休暇

お断りしますが、今日は、すでに一杯飲んでしまっています。
だから、酔っ払いの戯言(ざれごと)として読んでください。

 

ふと、考えたのだが
昨日の“上海の風船”の話
これはひょっとしたら中国の国家的陰謀かもしれない

 

上海の大繁栄の姿を見ていると、忘れてしまうのだが
考えてみれば
中国は、共産党の国家である
それが、?小平の経済開放政策
「豊かになれる者から、先に豊かになりなさい」で
一挙に資本主義国家のようになってしまったが
考えてみれば、いまだに共産党が支配する共産国家なのだ

 

上海のバブル
いや、バブルより強靭な風船かもしれないそれは
共産党の陰謀ではないかと
酔っ払った頭が
ふとっ思ってしまったのだ

 

バブルに狂奔しているのは“いわゆる金持ち”
あるいは、外国からの資本をバックにした中国人
つまり、外国からの資本を代行する形で
中国人が買っているのではないか

 

あるいは、外国資本が直接に買うか
あるいは、中国人が外国で働いて稼いだ金をつぎ込むか
あるいは、台湾人か
(台湾人は、中国は一つを建前としている中国としては、中国人なのだ)

 

そうでなければ、2千万、3千万円というような
馬鹿高いマンションなどを買えるわけがないと思った
中国の物価指数から考えれば2億円、3億円に匹敵するのだ

 

一般的な若い労働者が2万円/月
高級事務職で5万~8万円/月ぐらい
社員50人以上の工場などの総経理・社長は
飛び抜けて給料が多いが、それでも20万~50万円/月ほどか
まれには、100万円以上の総経理もいると聞いたが
私の聞いた限りでは
普通の製造業の社長クラスで年収300万円~500万円程度
日本の平均月収に近い

 

それで、10分の1ほどの物価の中では、十分過ぎるほど豊かな生活が出来る
上級な生活が出来る

 

だから

 

数千万円もするようなマンションなど、ほぼすべての人が
買えるものではない
私にはそう思える
外国からの金が絡んでいなければ
買える人など滅多にいるものではない

 

私の知っているマンションを買った人も台湾人であって
台湾から持ち込んだお金でマンションを買っている

 

そして、そのマンション
決して、建設費が1軒に数千万もかかっているわけがない
マンション建設のためのコストの大きな部分である原材料費も、人件費も
中国では恐ろしく安いのだ
あくまでも山勘であるが
1軒2百万円?程度で出来てしまうのではないか

 

問題は土地代
しかし、土地は国家のものであって
私的な所有は出来ないと聞いた

 

国家の土地に建てた
2百万円ほどのマンションを
直接的、間接的な外国からの金が
値上がりを目的とした投資として、数千万円で買っていく

 

このバブルは、ひょっとしたら
外貨獲得を目的とした
それも丸儲けの外貨獲得を目的とした、巧妙な
“作られたバブル”ではないのか?

 

どこかでバブルがはじけて
不動産が大暴落しても
・外国から持ち込まれ払われた外貨は、そのまま残るし
・建設に要した労働者達に仕事があったわけだし
・街は近代的に整備できたし
・暴落して安くなったマンションには、買えるようになった中国人民が住めばいい

 

とことん作りまくって
バブルで値段を吊り上げて
バブルに踊る外国がらみの金を集めつくす
中国のバブルとは、ひょっとしたら・・・

 

共産党は、“人民の味方”なのである
“人民のために働く”のだ
数千万のマンションを買えるブルジョアのためになんか・・
・・・・・・
どっちでもいい

 

ちょっと酔った頭で考えた、中国共産党のバブル陰謀説
あたっているか?
かすっているか?
はずれているか?

 

上海出張、最後の日は観光であった
初めての上海の観光
1日1万円で8人乗りのタクシーを貸切り、観光する予定だあったが
快洗Taoるの陶さんが
どうしても、「自分の車で案内したい」と言ってくれたので
結局、甘えることにしてしまった

 

陶さんは、奥さんと子供さんも連れて来た
家族ぐるみで一緒に遊びに行くのは、最高の親愛の情の表現だ
うれしい!
こんなにうれしいことはない

 

観光に行ったのは「蘇州」
上海から車で2時間ほど、蘇州は水の都だ

 

途中の道路で、もう1台の車と合流した
蘇州に染色工場を持つ、陶さんの友達だそうで2人
蘇州の地理にうとい陶さんが、道案内を頼んだらしい
2台並んで蘇州観光
私たち4人に対して、同行が5人

 

最初に行ったのが
何とかという庭園、広い広い!
ぶらぶらと歩いての見物は、私にはしっかりとくたびれた
観光は、私はホントに苦手だ
いっぱいの人の中で、目が回る

 

 

次に行ったのが「寒山寺」
寒山寺は蘇州の観光のメッカで
やはり、すごい人であった
歩くのが苦手な私は、途中の堂の前に座り込み
「ここで待っているから、見にいっといで」と、家族を行かせた

 

一人で堂の前の石段に座っていたら
寂しかろうと思ったのか
陶さんが横に座ってきた

 

みんな寺の本堂のほうに行ってしまって
残ったのは石段に座っている私と陶さんだけ
私は中国が喋れない
陶さんは日本語がさっぱり分からない
両方とも、微々たるほどの英語の単語が分かる程度
黙っているのも気まずいので
訳の分からない英語で、二言三言
極端に簡単な単語しか喋れないので、よく分かる
しかし
あまりにも幼稚な英語の会話は
お互いにばかばかしくなって、結局、黙る

 

おっさんが二人、石段に座って、黙っている
居心地が悪い
お互いに考えていることは一緒
「早くみんな帰ってこないかな~」
「・・・・・・・・・」

 

先に帰って来たのが
蘇州の染色工場の2人、社長・シー(難しい漢字で書けない)さんと、もう一人
ニコニコして、シーさんがタバコを差し出す
タバコを勧めるのは、中国の親愛の印、滅多に断るものではない
しかし、お寺の中は「禁煙」と書いてあった
私は手を振って
「ノースモーキング、ノースモーキング」というが
陶さん
「ノープログレム」ときっぱり
「・・・・・まっいいか」
シーさんから貰ったタバコを、シーさんと、シーさんの会社の人と3人で
石段に座って、プカ~っとやりだした
ホントにいいのかしらん

 

 

寒山寺のあと
通訳の李さんの日本への留学生時代の同級生・張さんが
蘇州に会社を経営していて
私達に、お昼ご飯をご馳走してくれた
彼の話も面白くて
近く、李さんの事を書こうと思っているので、その時にまた書きたい

 

最後に行ったのが
「水の都」という場所
蘇州から上海に半分戻ったぐらいのところにある、ちっぽけな村で
典型的な“田舎”であった

 

 

村の中に、二千年前に造られたという石造りの運河を
おばちゃんが漕ぐ舟に乗った

 

 

ゆったりと水路を進む舟は
のんびりとして
とっても、気持ちが良かった
舟を漕ぐおばちゃんが、また素敵で

 

 

楽しい、楽しい、でも、ちょっとくたびれた観光の一日でした
帰りに、また
陶さん家族が晩御飯を一緒に食べようと誘ってくれた
断る理由はない
よろこんで、ご馳走になった

 

今日一日で、陶さんの家族と私たち
本当の家族づきあいが出来るようになった気がして
うれしかった

 

耳を引っ張り合うのが、愛情の表現なのだそうだ
お~っ痛そう

 

 

チャーミングな奥さんと、ひとり娘イーユゥーイちゃん(本当の発音はもっと難しい)

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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