谷 好通コラム

2003年05月19日(月曜日)

712話 突然開ける視界

今朝、朝早く帯広から札幌にやって来た
帯広には快洗隊が4軒もあり、立ち寄りたかったのが
昨日は日曜日、今朝は朝早く発たなければならなかったので
今回はご無礼してしまった

 

(また、十勝24時間の時、たっぷり来れるし?)

 

帯広から札幌に抜けるには
車で行くか
列車に乗るか
私はほとんどの場合列車で行く
それが一番早いし、楽である
それに列車でパソコンやったり、自由度が高いので

 

そして
車で行くには
2つの方法がある

 

帯広から襟裳岬の方へ南下し
しかし、襟裳岬まで行ってしまうと遠回りになるので
その途中から西に向けショートカットし
どんどん西に行って苫小牧に抜ける
そして、苫小牧から高速の道央道に乗って北上し、札幌にたどり着くのだ
このルートは、山越えが少なく高低差もあまり無いので
重量物を積んだ車両などがよく使う

 

あるいは、襟裳岬まで行ってしまえば
「陸が海に沈んでいく」ように見えるすばらしい襟裳岬を見ることが出来る
少し遠回りだが一度だけ通ったことがある
それはすばらしい光景であった

 

車で抜けるもう一つの方法
「日勝峠」を越えて、日高に抜け、夕張に至り
夕張から高速の道東道に乗り、夕張JCTから道央道、札幌に着く
このルートが
一番多く使われているようだ
当社の札幌営業所の“高”所長も
帯広に行くときには、必ずこのルートを使っているようだ
インスト日記にも何回か“日勝峠”が登場している

 

今回は、このルートを通ってみることにした
高さんの“話”だけでは、なかなかピンと来ない
十勝サーキットもそうであったが、「百聞は一見にしかず」である

 

帯広市のはずれから高速の道東道に乗る
帯広側は、わずか30kmぐらいしか開通していないので
あっという間に、「帯広清水IC」に着く
そこが日勝峠の入り口となる

 

日勝峠ルートに入り、すぐに霧が出てきた
それも徐々にではなく
突然、周りが真っ白になってしまったのだ
ぶったまげた!

 

それでも、登坂車線に入らず
トラックとかゆっくり走る乗用車を追い抜いたりしたのだが
どんどん霧が濃くなってきて
さすがにビビッてきて
後ろから空荷のトラックが追い上げてきたのを機会に
さっさと、登坂車線に入る

 

ア~怖かった

 

あとは、そのトラックの後について走った
“室蘭”ナンバーであったが、日勝峠をよく使うトラックなのであろう
快調に走っていく

 

私はその後に着いて行けばいいので
大変楽をさせてもらった・・
そういうと聞こえはいいが
そのトラックを見失ってしまうと、周りが真っ白で
先がどうなっているのか分からず
真剣に怖いと思ったのだ

 

 

写真で見ると、大したこと無いように見えるが
走っていると、もっともっとすごく感じるのだ

 

 

ひたすら、そのトラックに着いていく

 

その濃い霧は
トンネルの中まで入ってきていて
霧で前が見えにくく、しかも暗いトンネルが、こんなに怖いものとは知らなかった
後で写真を見たら
内窓まで曇っているではないか
霧で外が白かったので、窓の内側が曇っているのに気がつかなかった
なんと恐ろしい

 

 

札幌の高さんは
しょっちゅうこんな道を走っているのか
しかも、しかも
冬には、この道路は凍結してしまって、ツルツルだという

 

?外は霧で真っ白
?道は小さなコーナーが連続する急勾配
?冬季の路面はガチンガチンの“凍結路”
こりゃ、道路悪条件・三重苦
私は、??の二重苦で、十分に悲鳴を上げてしまったのだ

 

私は、少なくとも
冬季の帯広⇔札幌は「ぜったい列車にしよう」と、足らない頭に、強くインプットした

 

 

日勝峠もいよいよ頂点に近くなったとき
少し長めのトンネルがあった
当然入り口には霧が入り込んでいて、白く、しかも暗い
しかし
出口に近くなったら
向こうがいやに明るいのだ

 

そしてトンネルを抜けたら
突然の晴天
ほとんど雲も無い、
さんさんと輝く太陽がまぶしい
明るいお天気であったのだ

 

※トンネルを抜けた直後の写真

 

 

「ほぉ~~~~っ!」
私は思わず感嘆の声を上げてしまった

 

遠くに雪が残る山が見える

 

 

トンネルのこちら側は「濃霧」
あちら側は「さんさんの太陽」
??????

 

そこで思い出した
おとといのプレコラ709話「一つ一つやれば」に使ったあの写真
(海から押し寄せた霧を山がせき止めている)と、書いたが
あれは違ったのだ

 

帯広側に発生した霧(雲か?)を
日高山脈がせき止めていた様子であったのだ

 

 

こんな感じになっている時
私は、霧がびっしりとかかっている側から
トンネルを抜けて
何も無い側にスッポンと抜けてしまったらしい

 

この不思議な現象を
私は、空の上からと
霧の中から、反対側に実際に抜けたのと
両方を経験してしまったわけだ

 

「こりゃ~すごい」
思わず自分で悦に入ってしまったのでした

 

 

今日の昼からの札幌の仕事
残念な結果に終わってしまった

 

進めていた一つの事業を断念したのである
予想はしていたが
無念の感は禁じえない

 

しかし、私はいい経験をした
あの霧のように
先がいつになったら見えるのかと思っていても
突然、その霧が無くなって
急に、突き抜けた視界が開けることもあるものだ

 

一つの目標に向かって
決してあきらめない
あきらめないことが、突然の開けた視界につながるものだ

 

それを信じて、決してあきらめないこと

 

また、いい経験をした

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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