谷 好通コラム

2003年04月15日(火曜日)

689話 変わる代わりに

年末から年初にかけて
何人かの社員が退社した

 

非常に残念なことで
一人一人のことに、いつも悔いが残る

 

ああすれば良かったのか、こうすれば良かったのか
いろいろ考え込んでしまう
新しい仲間はどんどん増えているが
去っていく者もいる

 

口先では「去るものは追わず、来るものは拒まず」
と言いつつも
一人去っていくごとに、結構めげるものだ

 

私は、この会社は
時代の最先端を進んでいかなくては存在価値がない
と考えている
時代を先取りし、新しい発想で物事を捉え
実践し、提供するからこそ
この会社の存在意義があると思っているのだ

 

だから
スタッフ一人一人に対しても、常に変革を求める
立ち止まる事を認めたくない

 

かの昔、こんなことがあった
今の専務、私の弟であるが
仕事が終わって、珍しく一緒に酒を飲みに行ったことがある
(専務は、マイホームパパなところがあって、飲もうと誘っても滅多に乗ってこない)

 

そのころ専務は、まだ課長であった
いっぱい気分になった当時の谷課長が言った
「やっと、自分が課長だっ、という気持ちなってきた
課長の仕事が楽しくてしょうがない
あ~自分は“課長だ”って感じるんですよ」

 

それを聞いた私は、次の日
谷課長を呼び出して
「今日から君を部長にする」と言った

 

あっけにとられる谷部長(その瞬間から部長になったのだ)

 

私の言い分はこうだ
「課長がそんなにシックリいくのだったら
多分、今はものすごく楽しいと同時に、楽になっているはずだ
君には楽をしてもらっては困る
会社は、そんな余裕はないのだ
今から部長になって、もっと苦労をしてください。」

 

なんじゃそりゃ
というような顔をしている谷部長を尻目に
とっとと、みんなにも紹介してしまった

 

彼にとっては、寝耳に水
「課長職がやっと気持ち良くこなせるようになった」
そんなうれしい報告をしたら
次の日に部長にさせられてしまい
もっと苦労をしろ、と言われた訳だから
嬉しいはずがない

 

たしかその時、奴は、怒ったような表情をしていた、と記憶している

 

ひとつの仕事を卒業したら
すぐに、もっと大きな質の高い仕事を与える

 

逆に、ひとつの仕事にいつまでもつっかえているのならば
仕事を変えて、あるいは環境を変えて
“本人が変わる”ことを要求する

 

そのまま同じ事をズルズルやっていても
あるいは努力しても
何かを変えないと迷路に入ってしまい、つっかえている自分を
そこから脱出させることはできない

 

本人自身を変えるのは、本人しかできない
人を、他人がどう変えようとしても、決して変わるものではない
だからこちらが出来るのは
環境を変えるか、仕事を変える
そんなこととなる

 

しかし、それが本人にとって不本意なものであると
あるいは、変える必要を感じられないときは
“変わる代わりに”去ってしまう、ということになる

 

あるいは、もっと自分を評価してくれるところに変わっていく
自分を変える必要性よりも
自分を評価する相手を変えることの方がいい
そう考えるのかもしれない

 

人はそれぞれの違う価値観を持っており
その違う価値観に優劣はない

 

だから私が
私の価値観で“変わる事”を求めて
その人の環境とか仕事を変えていくことによって
本人が受けるいろいろなデメリットとかストレスを
受け入れがたい場合
この会社を去っていく
そのことに私自身、なんら非難すべきものは持っていない
その事を、きちんと受け入れているつもりだ
だから
去っていくものに対して非難することもしないし
深追いすることもない

 

でもしかし
ああすれば良かった、こう言えば良かった、と
最初からもっと厳しくすべきであった、などと
自分自身後悔することがいっぱいで

 

誰かが去っていくごとに悔やみが残る

 

しかし
去るものがいれば、来るものもいる

 

大阪にも
快洗隊刈谷店での研修を終えて、今日から1人の新人が赴任した
かなり年食った新人ではあるが、可能性はものすごく大きいものを持っている

 

先に、赴任先に引越しして
研修を明けて亭主がやってくるのを待っていた“妻と子”
さぞかし待ち遠しかったであろう

 

 

そして、もうすぐ神戸の新設快洗隊を担う若者たち
※左側の米田は、カメラを向けるとどうしてもこういう顔をする
変なやつである

 

 

短期間ではあったが、たった一人で大阪を担った谷部長
いっぺんに大所帯になる日がもう近い
(その部長にカラムS女史?)

 

 

その大所帯みんなが集まって、顔合わせの食事会をやった
この会社で宴会のような事をするのは、極めて稀である

 

今日は神戸泊
インターネットでものすごく安い料金で泊まれることになった
超高級ホテル?からの神戸の夜景

 

 

朝一番は、福山であった
新幹線の福山駅からは、福山城がよく見える

 

 

朝一番の名古屋は雨が降っていたが
こちらは快晴
どこかが雨が降っていても、どこかが晴れている
いつも、どこもいい事なんてありゃしないのだ
雨が降っても、必ず晴れる
辛い事があっても、必ずいい事もやってくる

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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