谷 好通コラム

2002年07月11日(木曜日)

466話 浜松から富士山

昨日の台風は、今、東北の方で暴れているらしい
私は、新幹線の中
またもや東京行きである
今週は3回目、1日おきに東京にいっている勘定で
効率の悪い事この上ない
日頃、スタッフに効率のいい動きを指示している者としては反省しきりである

 

午前11時前の列車に乗るつもりが
台風の影響で、新幹線のダイヤはまだ乱れており
結局乗ったのは、12時過ぎであった
先方に遅刻をすることを連絡はしたが
私の不用意が原因であり、はやり反省、反省である

 

今日の新幹線はひとつの楽しみがあった
「富士山」
たいていの場合、台風一過の空は抜けるように晴れ上がり
大好きな富士山が、どんな風に美しく見えるか
ワクワクである

 

私のジンクスのひとつ
出張で出かけるとき、それが新幹線であろうと、飛行機であろうと
「富士山が見えたときには、非常に仕事がうまく」
というものがある

 

だから
今日はものすごく美しく富士山が見えて
仕事も想像以上にうまく行く

 

そうなるに、決まっている
だから、余計に楽しみでしょうがないのだ

 

「のぞみ60号」に乗って、しばらく
最初の驚きがあった

 

浜名湖に差し掛かったところで、遥か遠くに「富士山」が見えたのだ
北アルプス越しに
うっすらと富士山の影が見える
かなりはっきりと見える

 

 

(目で見ると、かなりはっきり見えるのだが、写真に取ると・・分かりますか?)
※写真を大きくすると、かえって見にくかったので、この大きさにした

 

こんなところから見えたのは始めてである
これは幸先がいい

 

山の方で雨がたくさん降ったらしい
矢作川
天竜川
阿倍川
たくさんの小さな川

 

そして、富士川が
川幅いっぱいの濁流を、海に吐き出していた
その姿は、いつも見慣れた優雅なものとは違い
獰猛さすら感じる

 

富士川は河原が大きく
1km以上(富士川にかかる橋は1800m)の幅を持つ
通常の時、この川の水の流れは幅100mもないものだが
それが
河原がまったく見えないぐらいの流れになっており
水の量は、平常時の何百倍にもなっているのだろう

 

 

そして、そのころには富士山が目の前いっぱいに広がってくる

 

富士川越しに写した富士山の写真は
JRのポスターによく使われている
美しい姿だ

 

しかし、浜名湖からでも見えたほどの富士山は
なぜか
目の前に来てから
ボーっと霞んで見えた

 

 

この辺の空気はいつも煙っているような感じがする
富士山の海側の裾野に広がる製紙工場の群れが
今日もモクモクと煙を出していた

 

富士山は、近く見ても何となくボーっとしているのは
それと無関係でなさそうだ
今日の仕事も、何となくボーっとした物になってしまうのだろうか
ちょっと心配になってきた


 

ここから仕事が終わってから

 

予感どおり、仕事は大変良い話であったが
何が決まった訳でもない
言ってみれば、まだ、ボーっとしたものであった

 

やはり、富士山は正しかった

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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