谷 好通コラム

2002年04月24日(水曜日)

404話 半年分の請求書

私たちはみんな出張が多いので、その出張費は膨大なものになる
全部でひと月数百万円にもなるのだ
少ない人数で最大の仕事をしようと思ったら、ある程度は仕方ないが

 

特に、いくつもの地域を統括している、役員、部長クラスは
移動が激しく、大変である

 

以前は、私が一番移動距離は多かった
ひと月に32回も飛行機に乗ったことがある
しかし今は、ひと月のうち半分ほどしか出張しない
出張しても東京とか、大阪とか比較的近距離が中心で、以前よりうんと楽になった
セミナーとか、スクールを
ほとんど部長クラス以上のスタッフがやってくれているからだ
おかげで
私はもっと色々な事が出来るようになった
ありがたいと思っている
ほかのスタッフについても、まったく同様である

 

しかし、今日ショッキングなことがあった
いつも使っている旅行代理店からの請求書をじっくり見たからだ

 

私たちの会社では
出張の飛行機のチケットとか、ホテルの支払いを旅行代理店に頼んでいる
スタッフが現金を持たなくてもよいようにと考えて、そうしている
ところが
この旅行代理店
のんびりと言うか、鷹揚と言うか、ナント、請求書が半年も来なかったのだ
半年も!
私どもの経理担当も毎月、毎月「とにかく早く請求書下さいよ!」と
請求書を請求していたが
とうとう半年になってしまったのだ
その話を私も聞いていたが、「アホなやっちゃなぁ」と最初はほっといたが
しかし、半年とはあまりにもひどいので
とうとう
奥の手を使うことにした
「請求書が来ないと、何がどう間違っていても、もう分からなくなってしまう
今後発行された何ヶ月前かの請求書には
何十%かの支払いの拒否を考える
本気だよ」

 

そうしたら、2.3日後
すべての請求書を作って、今まで見たことがない上司がそれを持ってきた
あれだけしつこくウチの経理担当が請求しても
「今やっていますから」と、半年怠けていたのが
「払わないよ」の一言で、全部、つまり6カ月分の請求書が揃ってしまった

 

こんなにまとめて請求書が来ると
じっくりと見て、いろいろな傾向が見ることが出来た

 

そして
このままではイカンと、強く思ったのだ

 

※先日こんなことがあったのだ
九州に出張に行き
先方の地域最高責任者と会って、お話をしたあと、ホテルの予約をお願いした
そうしたら、その責任者曰く
「私は安い宿ですけど、社長はもっといいホテルを取っておきましょうか?」と
私は、それがどういう意味か分からず
「イエイエ、とんでもない一緒のところにホテルを取ってください。」
と言って、一緒のホテルに泊まった
(400話に出ていた「意外と高かった」と書いてある6,090円のホテル)

 

その時は、その話の意味がまだ分からなかったのだが
その訳が分かった
今回の旅行代理店の請求書には
スタッフの宿泊代として7,000~9,000円の数字が並んでいたのだ

 

私たちの商品を買っていただいている方たちより高いホテルに
しかも一般スタッフまでが
その地の責任者より高いホテルに泊まっていた、と言う事なのだ

 

そりゃあ、反発を買うのは、当たり前だ

 

気が付かなかった私の責任である

 

しかし、スタッフたちは、会社の指示通り旅行代理店にオーダーを入れて
旅行会社からのホテルに、何の抵抗もなく泊まっていたのだろう
それに対して、世は節約、経費節減の嵐である
先方の責任者は率先して、なるべく安いホテルを選んで泊まっていたのであろう
それに対してわが社は、ノホホンと、けっこうなホテルに泊まっていたのである

 

実に恥ずかしいことをしていた
猛省している

 

飛行機のチケットも同様である
当然「特割りチケット」が取れるケースでも
たいした割引率のない「往復割引」か、ひどい場合は馬鹿高い「通常料金」で
チケットを買っているケースが目立つ
「特割り」は、チケットを買ってしまうと、高いキャンセル料をとられるが
チケットを買わず予約だけなら、電話でキャンセルするだけで何のリスクもない
それでも、予約を変更できないデメリットはついているが
前日までなら、もう一度「特割り」で予約を入れることが出来る

 

そのデメリットを差し引いても、「特割り」の割引率はものすごく大きい
たとえば名古屋⇔福岡の往復の場合
「特割り」27,000円に対して
「複割り」で37,000円
「通常料金」なら46,000円
どんな方法が一番安くチケットを買えるのか、あまり考えられてはいない
というより
航空券を前もって旅行代理店で買って、出張に持っていくという仕組み
それを放置していた私の責任である

 

私の会社は、コストに対する意識が希薄であったとしか言いようがない
経営者である私の責任である
コスト競争は、特に今の世の中、避けては通れない

 

自分自身にシビアさを、もっともっと持っていかなくては
猛省の一日であった

 

そこで
ホテルの予約を、全員、インターネットを使って行うことにした
以前このコラムにも出てきたhttp://www.mytrip.net/「旅の窓口」である
このサイトで予約すると、ビックリするほど宿泊利用が安い
5,000円程度で、驚くような良いホテルが予約できる

 

たまたま、明日札幌に行くが
いつものホテルに電話で予約を入れたら「満室です」と言われた
で、インターネットで予約を入れたら、取れてしまったのだ
しかも、通常シングル7,800円が、「旅の窓口」では5,000円である

 

世の中が激しく変わってきている
そう実感した日でもあった

 

3月末に撮った風景
ANAのキャッシュバックのキャンペーンの最終日
チケットの自動発券機には、人が群がっていた

 

 

たった2%の確率に群がる気持ちを、出張費にも持ってほしいなぁ
イエイエ、自分自身にも厳しくならなければいけませんね

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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