谷 好通コラム

2015年04月07日(火曜日)

4.07.毎日、いつも、決めたことを人並み外れて実行する。

レースは華やかなので、
スターであるレーシングドライバーも、
華やかな部分が目立って地味な努力とは縁がなさそうに見えますが、
彼らは自分にものすごく厳しく、自身の肉体と神経を鍛え上げています。

 

私は岡山での開幕戦優勝について書いた中に「平川亮は天才。」と書きました。
そうしたら、平川亮のお父さんである平川晃氏からメールをいただきました。
昨日のブログで、イチローの話を思い出したというあのメールです。

 

お父さんのおっしゃるには、
平川亮は「天才」なのではなく、むしろ「努力家」だというのです。

 

「亮は天才ではありません。努力家です。
寡黙で人と話すのが嫌な子供が、13歳でレーシングカートに出会い、
唯一コミュニケーションをとったのは、タイヤを介しての路面。
それからは毎週末、朝から日没まで、
暗くなって前が見えなくなろうが、大雨が降ろうが、
しまいには積もった雪を一緒にかいて走行できるようにして……
それも全てスリックタイヤで。

 

その時は気付きませんでしたが、
カートと一体になって路面と会話していたのでしょうね。
また好きに走らせてくれるカート場があった事に感謝しています。

 

これが滑りやすい路面を得意とする亮の原点です。

 

その後F1ドライバーになりたいという夢を抱いてからは、その準備の日々。
ハンドルに全ての機能が付いている近年の車に対応するために、
両指のトレーニング。
箸は左手、常にルービックキューブで指の運動、
F1のコースを覚えるためグランツーリスモ云々。
周囲は笑いましたが、
本人は本気モード。日々努力。
18才でアチーブメントさんの研修を受けてから、
人生の目的目標設定が鮮明になり、
日々の努力もより現実に添ったものになりました。
亮は日々の努力家です。」

 

イチローの話の中にもありました。
▼わたしの夢は(A)です。
▼(A)のためには( B)しなければなりません。
▼(B)をするには、(C)が必要です。

 

平川亮も、イチローと同じですね。

 

自分の目標を実現するために、
目標を実現できる肉体と技術を身につけなればなりません。
そのためにやるべき行動を決め、やるべきスケジュールを決めて、
毎日、いつも、それを実行する。

 

“毎日、いつも”実行する。
こういうことが”努力”であって、
その努力が、並はずれたレベルで努力すると、
自分の夢、目標が、人から見るとずば抜けた形で実現する。
ということではないでしょうか。

 

やるべき行動を決め、やるべきスケジュールを決めて、
毎日、いつも、それを実行する。

 

すると自分の夢が、
たとえ大きすぎても、あるいは少々ずれていても、
やるべき行動を決め、やるべきスケジュールを決めて、
毎日、いつも、それを実行すると、
自分の決めた夢とは少々ずれていたとしても、
何かが実現して、
ひょっとすると自分が望んでいたよりも大きく実現するかもしれない。

 

人の天性の才能なんて大した変りはありません。
大して才能のない私がそういうと、
負け惜しみのように聞こえるかもしれませんが、
63年生きてきて、たくさんの人と会い、いろんな段階の人とたくさん会って、
改めてそう思うのです。人の天性としての才能の差なんて大してありません。
むしろ、その人がいかに努力出来る才能を持っているかどうか、
つまり、
やるべき行動を決め、やるべきスケジュールを決めて、
毎日、いつも、それを実行する。そんな努力の才能があるかどうかで、
その人の行き着く所が変わって、
実現できることが変わってくるのではないでしょうか。

 

努力の人、平川亮を見てきて、
岡山でのデビュー戦完全制覇を目の当たりにして、
その上で、彼が、毎日、いつも、実行してきた並外れた努力を聞いて、
こんなことを思いました。

 

そしてエジソンが言っていた有名な言葉、
「天才とは1%のひらめきと99%の努力」とは、
こういうことなのかなとも思いました。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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