谷 好通コラム

2014年12月07日(日曜日)

12.07.かわいい笑顔で「私たちも変な感じなんです・・・」

福岡空港に向かって降下を始めた頃、
通路を通りかかったキャビンアテンダントさんに聞きました。

私「今、着陸中でもデジカメで撮っても良くなったのですか?」
CAさん
「はい、9月1日から、電波を発しない電子機器が使えるようになりました。」

 

私「パソコンも、ですか?」
CAさん
「はい、発信機を使わなければ、パソコンもお使いいただけます。」

 

私「そりゃ、便利ですね。」
CAさん
「飛行機が地上に着いたら、
電話までもかけられるようになって、今までダメだったものが、
ある日を境に、良くなって、私たちも変な感じなんですよ。」

 

と、かわいい笑顔で答えてくれた。

 

ガラ系以前の携帯電話は電話の位置を示す為に、常に電波を発していますから、
離着陸時はもちろん上空を飛行中でも電源を切らなくてはいけません。
しかしスマートフォンは、
飛行モード?という設定があって、
電源を入れても電波を発しない状態を選べるようになっていて、
飛行機が上空を飛んでいる時に、
スマフォでゲームなどをやってもいいように出来ています。
これこそ利用者のニーズというものでしょう。

 

元々、離着陸時に電子機器のスイッチを切るように言われたのは、
離着陸時、特に着陸時、
飛行機のパイロットと空港の管制官が、
無線でデリケートなやり取りをするので、
携帯電話などの電波が混線して、
パイロットと管制塔との会話を妨害するといけないという理由です。

 

ならば、従来の電話はだめだとしても、
電波を発していないことが分っている機器ならば、
本来ならばまったく問題ないのですが、
本人が知らなくても、
ひょっとしてその電子機器が電波を発しているかもしれないので、
念には念を入れて、あるいは、ほとんど意味もなく。

 

それが、スマフォが蔓延するにつれて通用しなくなってきたのでしょう。

 

スマフォはまるで中毒のようです。

 

電車の椅子に座っている人は、
ほとんどがスマフォを覗き込み、何かいじっています。

 

道を歩きながらスマフォを見て触っている人が、
よく、人や、壁や、何かとぶつからないかと感心してしまいます。

 

ファミレスで子供連れの家族がいれば、
子供はもちろん、親までもがスマフォをいじりながらご飯を食べています。
せっかく家族で食事に来ているのに、もったいないと思います。

 

高速道路を走っていて、妙にゆっくり走っている車の運転席を見ると、
たいてい、ハンドルにスマフォを乗せて、見入って、指を動かしています。
本当に危ないものですね。

 

でも、そういう意味で私はスマフォを使わないのではなく、
単に字が小さく多すぎて見えないから、だけです。

 

いずれにしても、
上空を飛んでいる飛行機の中で、スマフォの何かに熱中している人が、
「この飛行機は、着陸態勢に入りましたので、
すべての電子機器のスイッチをお切りになって・・・・」
の、アナウンスに、
素直にスマフォを切る訳がありません。
「これは電波を絶対発信していないのだから、なんで切らなきゃいかんのか」
と、食って掛かったのでしょう。
国際時な航空法で決まっているのかどうかは知りませんが、
海外の航空会社では、
離着陸時の電波を発していない機器の使用を認めているようです。
ちなみに、着陸後すぐの携帯電話の通信はどこでもOKだったと思います。
最近は国際便に乗る機会がほとんどないので分りませんが、
いずれにしても、
日本の航空会社は世界で一番、この点で厳しいようです、

 

スマフォに夢中だった人が、そんな事情を知っていて、
「着陸態勢に入ったので・・電源を切って下さい。」と言われて、
頭にきて
食って掛かったのではないでしょうか。
そんな人が多かったのではないでしょうか。

 

それで、
離着陸時には、
電波を発信していない電子機器までも、
切らなくてはならない、という理不尽が、解消されたのだと想像します。

 

こんなことを、久留米⇒博多⇒名古屋の新幹線で、
合計約4時間の暇に任せて書いています。

 

中部空港→博多空港の朝の飛行機は10%程度のガラガラだったのですが、
帰りの昼すぎからの福岡九空港⇒中部空の飛行機が、
一昨日の時点ですべて満席だったのです。
九州に遊びに行った人が帰ってくるのでしょうか。
それで仕方なく、久留米からずっと新幹線です。
でも、
ドアtoドアで考えると、
会社⇒1時間+1時間前に福岡空港⇒1時間15分の飛行機⇒中部空港⇒家と、
会社⇒久留米駅⇒4時間弱の新幹線⇒名古屋駅⇒家では、
どちらが時間が早くて、ストレスがないか。
少なくともCO2排出量では、
新幹線のダントツの勝ちです。
この狭い日本では、
全国に新幹線網が出来あがったら、
航空客は少なからず減るのでしょう。

 

時代は確実に変わっていきます。

 

着陸時にも写真をずっと撮っていていいことになったので、
着陸のドキュメンタリーを撮って見ました。

 

一枚目。
飛行機は効果を始めていて、
今までならとっくにカメラを切っていなければなりません。
雲が近くなってきています。

 

 

もう、雲の層に入るところです。
かなりガタガタ揺れるところです。

 

 

雲の中に入って、
まるで海の中に潜ったようです。

 

 

光る海が見え行きました。

 

 

雲の影が写っている手前は暗く、
雲が切れている陸に近いところは光っています。

 

 

博多の街が見えてきました。

 

 

それかすぐに陸地まで来てしまいます。

 

 

下に見えている埋立地は、少し前まで新福岡空港になるはずだったところです。
しかし、飛行機が「高バイパス比ターボファンジェット」のおかげで、
新空港計画時よりジェット機がはるかに静かになって、
市中の空港でも夜間飛行ができるようになって、
便利な市中空港を廃止して不便な海上の新空港を作ることを中止したのです。
そのおかげで奇跡的に、日本で一番便利な福岡空港が残ったのです。
空港が来なくなったこの埋立地はどうなるのでしょう。

 

 

市街の上を低空で飛びます。
昔の飛行機なら、大轟音が響き渡っていたはずです。
今では、私たちでも気が付かないくらいです。

 

 

福岡空港直前の名前の知らない河です。

 

 

空港が見えます。

 

 

離陸の順番を待っている「スターフライヤー」の上を、着陸直前。

 

 

ドスンと着陸しました。向こうに名古屋小牧空港を基地とするFDAの黄緑色の機がいます。

 

 

逆噴射の噴気口が開き、強力な逆噴射でブレーキがかかります。

 

閉まりかけです。

 

 

閉まりました。
翼の前端は高揚力装置のストラットが開いています。

 

 

ストラットが閉じて翼がすっきりしました。
(さすがにどうでもよくなってきました、)

 

 

福岡空港です。

 

 

エンジンが止まると、ボーディングブリッジが近づいてきます。
もうすぐ降ります。

 

 

久しぶりに飛行機のことを書いて、
プチおたくになりました。

 

解放された自由で、初めて連続して着陸ドキュメントを撮りましたが、
意外とつまらないものです。
一回で飽きました。
たぶん、もう撮らないでしょう。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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